新たなる展開
「ゼニューマが陥落しただと!」
「先ほど急報がきましてレジスタンスの手におちたとのことです」
「本当なのか。欺瞞の可能性は?」
「事実のようです。敗走してきた兵を収用したとの報告が多数上がってきており、今後どうするのかと問い合わせが殺到しております。どう返答すれば?」
「とりあえずおって指示があるまでそのまま待機しておけと答えておけ」
「了解しました。そのように」
クボタらの活躍により政府側の研究拠点ゼニューマはレジスタンスの手におちた。その報告を受け政府側は混乱を極めた。
「こんなこと陛下に報告できるわけない。どうすれば……」
軍指令は頭を悩ます。
その一方で
「ついにやったのか」
「そのようであります。おそらくこの情報を入手したのは我々が最初かと」
「ならば他の反政府勢力に伝えろ。このままバラバラに動いていては機会を逃すことになる。直ちに集結させろ」
旧政府側で宰相を務めていたアヴェインはここが反攻のチャンスだとみて反政府勢力に結集を呼び掛ける。と同時に進攻を指示する。
激戦が繰り広げられようとするなかクボタは最初に訪れた町ファンタスティーに戻ってきた。
「なかなか帰ってこないんで心配したんですよ。初仕事で殺られる人多いので」
「色々とあったんで」
「無事に帰還できたのでよしとしましょう。依頼も完了しましたし」
「ミッションコンプリート」
「何ですか?」
「任務完了って意味。故郷ではこの言葉を出すことで案件の終了を確認するんだ」
「いいですね。それ、使わせてもらいます」
激戦の疲れも見せず受け付け嬢とほのぼのと会話をしている間にエリンは教会に戻っていった。
「あら、エリンちゃんだけ。大人たちは?」
「なんか話し込んでた。いても面白くないから先に帰って来た」
「そうなんだ。なんか激戦みたいだったようね、ずいぶんと汚れているわね。体を洗ってらっしゃい。用意しておくから着替えなさい」
「でも」
「いいから。その服も汚れているし。洗濯しておくから。さっさと洗ってらっしゃい」
抵抗する素振りをみせるエリンであったがデルマの勢いに圧されて洗い場に向かう。
デルマはこの時を狙っていた。自らが抱いていた疑問を解決するために。
デルマの執拗な勧めに従い服を脱ぎ洗い場に入るやいなやデルマはエリンが脱いだ服を手に取り何かを探しだすかのように調べだした。そして確信する、自分が抱えていた疑問が確信に変わっていく。
「今しがた連絡がありました」
「忙しいんだ。後にしてくれ」
今後の展開に頭を悩ます軍指令は連絡を繋ぎに来た伝令を軽くあしらう。
「いえ、朗報です」
「朗報だと?」
「はい、エリン王女の居所をつかんだと」




