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未知なる遭遇②

現れたのは球体に何本かの足というか触手というかをくっつけたかのようなタコともクラゲともいえる形をしたもの。あまりに異形な姿に目撃したものは言葉を失っていた。だがすぐにそれは悲鳴に変わる。その生物はその場にいたいましがた戦っていた相手を襲いはじめた。

「なんなんだあれは。一体どうなっている。何が起こっている」

「知るか!こっちが聞きたいわ」

「あれは味方なのか? 敵は手当たり次第に襲っているぞ」

口々にそれぞれの意見を陳べているが状況を正確に理解できているものは皆無だった。

「白服さんたち。この状況をどうみる」

そんな混乱に陥った状況のなか、レジスタンス側の指揮官はひとり冷静に状況把握に努めていた。

「おそらくは敵の切り札でしょうな。どうやら我々を向かってくるのか皆殺しにするつもりで未知の兵器を投入したのでしょう。味方の損害をまったく想定せずに」

カルストンはそう分析した。それはある意味当たっていた。大賢者と戦っていた敵は自らの死を受け止めたとき、死なばもろともとこれを投入することを決意し、実行した。

「かなりまずいですな。あれを倒すのはものすごくきつい。我々とてどうにかできるものでもなさそうだ」

「白服も完全無欠というわけではないのか」

「我々とてしょせんは人間ですから」

カルストンの言葉に指揮官は落胆する。

「それでも多少は足掻いてみせますが」

カルストンはワンブラスやシャーロットやアルビーに語りかける。

「やれることはやろう」

「もとよりそのつもり。ただ負けるつもりはありませんがね」

「負けん気が強いのはけっこうだがあれを見てもそう思えるか?」

カルストンが見つめる先には未知なる生き物に蹂躙される敵兵たち、見るも無惨な情景が広がっていた。

「しょせんあいつらは促成栽培されたクローン。人間の形をしているだけの意思を持たない操り人形、我々とは違う」

「けっこう、けっこう。ではその気持ちをぶつけてもらおうか」

ワンブラスの言葉にカルストンは気をよくする。その見つめる先には敵兵を蹂躙し終えた未知なる生き物がこちらにその矛先を向けて飛び付いてるのが見えていた。

「このやろう、さっきのやつらとは違うぞ」

ワンブラスは未知なる生き物が伸ばしてきた触手を次々と切り落とす。だが触手は次々と現れてくる。

襲いかかる触手を切り落としていくワンブラスとシャーロット、しかしその攻撃は決して止むことがない。

「きりがないよ。このままじゃどうしようもない」

「本体までたどり着けないんだよ。まったくどうしたもんか」

打開策が見つからないまま時は過ぎていく。白服といえども限界はくる。なんとか耐えてはいるがもう力がつきようとしていた。ほんの一瞬、集中力が途切れた瞬間、触手がワンブラスに迫ろうとしていた。

「しまった。もう間に合わない」

ワンブラスは死を覚悟し、全てをあきらめ目を閉じた。だが死の瞬間は訪れない。

ワンブラスが目を開けると視界の先には未知なる生き物の死体が転がっていた。ふと振り返るとそこには見知らぬ人物が立っていた。視線が合わさるとその人物は一言

「待たせたな」と




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