鑑定
「鑑定士?」
「うん、なんか噂になっているわよ!」
街に"鑑定士"がやってきていた。
『鑑定士』とは、その名の通り鑑定を行う人の事だ。
鑑定するのは、スキルの向上が起きたか、身体能力が上がったかなど。
この鑑定によって、転職したりする人、冒険者なら戦闘スタイルを変える人がいたりもする。
ユラから話を聞いた俺は少し興味を抱いていた。
俺は今まで火炎の不死鳥を抜けてユラ達と再会して眠れる女神を結成してから色んな事を経験してきたからな…。
それなりに俺もレベルアップしているかもしれないし…。
***
そんな訳で俺もその鑑定士が構えているテントへ行ってみたものの…。
「なんだこれはあああああああああああああああ!!!」
行ってみたものの、そこには長蛇の列があった。
そんなに人気なのか、その鑑定士ってのは!?
ってか、なんか恋の相談しようとしている女の子もいるし…。
完全に"占い師"と間違えてるだろあれ!!??
(なんか怪しくなってきたな…。)
怪しんだ俺ではあったものの、ルールを守ってちゃんと列の最後尾に並んだ。
(さすがに、怪しく思ってもルールは守らねえとな…。)
並んで順番を待っている間、さっき見かけた恋する女の子達がきゃっきゃしながら順番を待っているのが見えていた。
(いやいや、そういうんじゃねえからこれ!)
***
ーー1時間後。
(ようやく俺の番か…)
1時間は並んだ…。
足が棒になりそうな感じだ…。
「次の方どうぞ~!」
(あ!呼ばれた!)
呼ばれてテントの中に入ると、そこには怪しげなローブを纏ったおっさんがいた。
(本当にこんなおっさんが鑑定士なのか…?)
疑いつつも俺は自分を鑑定し始めてもらった。
鑑定士はモノクルを右眼に付けて俺を入念に見ていた。
"そんなんで何が分かるんだ?"
内心そう思ったが、鑑定はすぐに終わった。
「君の事を鑑定した結果だが、君の職業は盗賊だね…」
「え?あ、はい、そうですが…?」
「君の盗賊としてのスキルが"特殊"だったから驚いたよ!」
「え…"特殊"?それってどういう事ですか?」
鑑定士から話を聞いた俺は自分の盗賊のスキルについてある事が分かった。
俺の盗賊スキルは、宝箱を開ける時に中を浄化するスキルが備わっているらしい。
それがどうやら今まで"ミミックに遭遇しなかった一番の理由"だったって事か!
待てよ…。
じゃあ俺が火炎の不死鳥に居た時も、このスキル結構役立っていたんじゃないのか?
あいつらといた時だって、宝箱開けた時にミミックに遭遇した事無かったし…。
それに、前にリックに『戻ってこい』って言われたのもこのスキルに気付いたから…。
(んなわけねえか!)
俺だって知らなかったんだし!
あいつらも知るわけねえか!
***
鑑定が終わって俺はテントを後にした。
ちゃんと代金は払った。
(ちなみに2000ミラと妥当だが安値だった)
怪しい割にはそんなに高くなかったな…。
テントを後にした俺は我が家へと戻った。
そしてユラ達に鑑定結果を離すとすっごく驚かれた。
"鬼に金棒"
なんて言われちまったな!!




