直々の依頼
ある日の事だった。
いつものように組合に仕事を探しに来た俺達眠れる女神。
すると、組合長が俺達を呼び止めた。
***
場所は変わって組合長室。
「組合長、俺達になにか?」
「ええ、実はね、あなた達眠れる女神に直々の依頼が来たの!」
「「え、えええええええええええええええええええええええええええええ!?」」
驚いた。
まさか、ついにこの日が来るなんて…。
前にも話したが、冒険者パーティーは知名度によってパーティーそのものに直々に依頼が来る事がある。
そしてその場合難易度に関係なく成功報酬が上乗せされる。
直々に依頼が来たって事は、それなりに俺らの"知名度"も上がって来たって事じゃないか!
パプリクアでの出来事もあったし、その功績って所かな…。
「んで、私達に直々の依頼ってなんですか!?」
「ミミカも知りたいです!」
「まあそう慌てないで!話はこの人から聞いて!」
そういえば気になっていたな。
俺らと組合長の真ん中の談話用の並べられた椅子に座っているこの男性が。
この人が依頼者か?
***
「始めまして、君達が眠れる女神かい?意外に若い子達ばかりでちょっと驚いたな…」
「あはは、それで、俺達に依頼って?」
「ああ、そうだったね…実は私は隣の州でとある"学園"の学園長をしているものでね…」
「「学園!?」」
学園長の話によると、勤めている学園で最近妙な事が起きているとの事らしい…。
ちなみに、その学園とは女子校で名家の女子生徒達のみが通う事を許されているいわゆる"お嬢様学校"というやつらしい…。
そして妙な事とは、音楽室の楽器が勝手に鳴ったり、女子生徒の下着が盗まれたり、筆記用具が盗まれたりというものらしい…。
(は…てか、これただの変質者じゃねえの!?)
俺は内心唖然としてた。
なんせ被害の状況がまさかの変質者案件だったから…。
「あの、そういうのは冒険者の仕事じゃないんじゃ…?」
「それだけじゃないんだ!」
「へ!?」
「実は、最初の内はそういうのばかりだったのですが、その妙な出来事から一週間経った頃に、今度は生徒に危害が及ぶようになってしまったんだ。」
「生徒に危害?」
学園長からまた話を聞くと、白昼堂々に生徒の制服に切り傷のような物が付けられる怪奇的な事も起きたんだと…。
しかも当然って言えるのか、生徒も怪我を負う事態にまで発展しているらしい…。
こりゃ大事じゃねえか…。
「だから頼む!深淵の業火の一味を倒した功績を捉えて、君達にこの依頼を受けて欲しいんだ!報酬は1000万ミラだす!」
「さっすが、お嬢様学校の学園長!すげえ額だな!でも、報酬額よりそんな事する奴のほうが解せねえや!みんな、どうする?」
「もっちろん!やるわよ!」
「怖いけど、ミミカも頑張る!」
「隠密なら暗殺者の私に任せろ!」
「僕もやってやるよ!」
「あたしだって!」
みんなやる気だった!
このやる気を無駄にするわけにはいかねえな!
「分かりました!依頼引き受けます!」
「ありがとう!じゃあ早速だが今から出発してくれるかな?」
「い、今から!」
俺達は準備を済ませて学園長が用意した馬車に乗って隣の州に向かった…。
・・・ってかちょっと待て!?
場所はお嬢様学校だろ?
男の俺はどうすりゃいいんだ!?




