ソフトクリームとMyプリン
「はみ出す部分はくれなイ?」
メシヤの山盛りソフトクリームを狙っているエリ。
「え~、エリこういうの平気なの?」
人が舐めたものを、ということである。
「お姉さま、遠慮したほうがよろしいかと」
どうせちょっともらうだけでは済まなくなる。
「エリちゃんも相変わらず食いしん坊ねえ」
マリアも潔癖症では無いが、回し飲みなどは相手による。
「早くもソフトクリームの季節到来だな」
巨体に似合わずアイスクリーム好きのイエス。
「牧場付近で売ってるのがやっぱり美味しいね」
東海地方にも点々とある。
「味の種類は豊富になったけど、結局はバニラなのよね」
異論は無い。
「そうだけド、テレビで見た岩国市のお店は行ってみたいネ!」
なんと165種類も味がある。
「俺はバナナとコーヒーが気になるな」
ミックスはポピュラーになったが、さっぱり系とまったり系を合わせるのがベターだ。
「イスラエルはジェラート屋さんのほうが多いんです。それにしても日本は職人気質の方が多いですわ」
発祥国よりも研究して、オリジナルを超えてしまう。
「ケーキコーンにするか、ワッフルコーンにするか、それともカップにするかで論争が起こるね」
カップルで分ける場合も痴話喧嘩が始まる。ちなみに、ラングドシャも美味いぞメシヤ。
「そりゃ断然ワッフルでしょう」
マリアが先手を打った。
「いや、ケーキコーンもいいものだぞ。昔はあれしかなかったしな」
たいてい、ニックン・セイチャンのイラストが描かれている。テイクアウトコーンは今は見なくなったが、形が愛らしい。
「カップもクリームの量が増えてお得ですわ」
店によりけりだが、そうしたところもある。
「レマは手を汚したくないんだろうけド、風流がないネ」
エリさんもせいぜいコーンを散らばさないように。
「第四の選択肢もあるよ」
メシヤは持っていたソフトクリームをイエスに渡すと、もう一本注文した。
「すみません、ソフトクリームのバニラをクレープで」
「なんだっテ!」
バニラの美しい螺旋を、出来たてのクレープがどっしりと受け止めている。
「ワタシも絶対そレ! それが1番美味しいに決まってるじゃン!」
美味いもの+美味いもの=飛び抜けて美味いもの。
単純明快こそが、クッチャメチャノ現代をサバイブする、ジャングルの掟である。




