ゾーキン、君と話がしたいぜ
「汚れよ、もう少し落ちてくれ」
メシヤが店の掃除をしている。
「あんたのその拭いてるやつ、なんか高そうね」
ホームセンターで買ったものである。
「うん。マイクロファイバークロスだよ」
マリアが嫌悪感を示した。
「あんたバカね、もったいないじゃない!」
どうせ汚れたらすぐ捨てるモノであるとでも言いたげだ。
「いや、何回も洗って使うから・・・」
「取れないわよ、そんな汚いモノで他の所を拭くわけ?」
マリアも聖堂の掃除を毎日している。
「古くなったタオルや衣類のボロ切れでいいのよ。あんたどうせそのカラフルなファイバークロスに惹かれて買った口でしょ?」
ぐうの音も出ない。
「そんな高いの使ってたら、掃除に気が引けちゃうじゃない」
畳み掛けるマリア。洗濯物も几帳面に収納する。
「ごめんごめん。でもいちいちミシンを使うのも億劫だね」
この辺はマリアのほうが上手だ。
「ミシンがベストだけど、ピンキングはさみを使うと楽よ。ガーゼとかウールには使えないけどね」
マリアは活動的なので服が汚れがちだが、翌日には綺麗な格好で登校してくる。
「さっそくやってみるよ」
服で拭くわけだねと言いかけたが、首元がだるだるになりそうだったので、メシヤはやめておいた。




