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The ability  作者: 不破陸
The ability
71/112

71.赤

「ただ」

喜び合う二人が落ち着いた頃、青眼の男が口を挟む。

静かになる二人にバーズが続ける。

「エル、お前にはいずれ両親と一緒に暮らしてもらいたいと思っている」

口を結んだ少年にバーズが告げる。

「深く考えなくていい。無理ならここで暮らせ」

「・・・うん。アンタがそう言うなら、やってみる」

それ以上、二人の間に言葉はなかった。




「冬は鍋だねぇ」

「鍋は好きだけど狭すぎないかしらぁ?キツいんだけど」

ソファにぎゅう詰めにされているリネアが告げた。

「俺を見て言うな」

隣に座るログが言う。

「入れた傍から具がなくなっちゃうし」

「ひゅみゅません!すみません!」

ログの隣で肉を喉に流し込んでいるルーチェが無駄な謝罪をした。

「大体、この人数に鍋一つってのがおかしいんじゃないのぉ?」

「仕方がないだろう。7人の会食を想定していない」

「せめて椅子くらいご用意していただきたかったわねぇ」

対面するソファに座っているバーズにリネアが苦言を呈した。

「ツェンに言ってくれ。俺は年越しパーティの話など聞いていない」

「いいじゃねぇかぁ。身を寄せ合っての鍋なんて最高に体が温まるだろ?」

「狭いって言ってんの!エル君とルーチェちゃん以外ほとんど食べられないし!」

「さぁて、ここでお立合い」

両の掌を打ち合わせた男に全員の視線が集まる。

「火鍋の登場だ」

ツェンが指差す方へ視線を移すと、一部が真っ赤に染まった鍋が出現していた。

「すごすぎます!いただきます!!」

対面に座るエルとルーチェの間にあるそれを、二人が猛烈な勢いでかっ食らう。

突如として動きを止めた二人が悶え始める。

「み・・・水を・・・」

「水くれ・・・」

「へぇへぇ、取ってきますよ」

鍋に具材を入れ終えた赤眼の男が席を立った。

キッチンへ向かう途中、食卓に向き直って告げる。

「後で喰い方教えてやるよ」

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