34.だから想う日々
こちらに向かってくる銀色の人影を認識したログが、掌に掴んだリモコンで無人航空機を呼びながら言った。
「エスコートは出来そうもない」
「分かったわよぉ。せめて作戦だけでも教えてくれないかしらぁ?」
小型の無人機が爆撃を始める中、同じく無人の補給用航空機から装備を手にしたログが言葉を返す。
「道は作ると言っただろう」
新しくライフルを手にしたログがロボットのような人影を撃ち抜いた。
「生き延びることだけを考えろ」
「最初から最後まで足手纏いって嫌な感じ、ね!」
ドローンから手にした拳銃を人影に撃ったリネアが悲鳴を上げる。
「素人には扱えない」
「一応ロボみたいなヤツの動きは止めたけどぉ?私を逃がしたいのなら、これは武器になるんじゃないかしらぁ?」
そう告げるリネアの外れた肩を見ながらログが言った。
「最期の手段としてでも持っておくといい」
リネアを海へ蹴り飛ばし、自身は人影へと飛ぶ。
「人の娘を足蹴にしてんじゃねぇよ」
炎熱が照らす闇を背負って降ってきた赤眼の男が、黒目の男を蹴り飛ばした。
「だったらもう少し早く来い」
「悪ぃ。通信機が壊れちまった」
そう言って地に降り立った男が先程までの脅威を軽々と殲滅する。
その姿を見ながら海に漂う二人は岸へと泳いでいった。
シルファとエルが眠っているはずの扉を男が開けた。
瞬間、青い光が部屋を包み、その生を止めた。
後に現れた金属製のロボットと人影にバーズが強く青い眼を光らせる。
動きを止めたそれから視線を外し、青眼の男は少女に振り返った。
「ここに脅威はない」
「それはいいけど、ちゃんとリネアさんには謝って」
そう告げるシルファに青い眼を光らせようとしたバーズの眼をシルファが突いた。
「謝ってくれるまで話したくありませんー!」
「説明をしようとしたんだ」
眼を抑えながらそう告げる青髪の男にシルファが更に眼前に手を押し当てて言う。
「言葉で、謝って」
「・・・そうだな、すまない」
青眼の男から手を放して栗色の髪の少女が告げた。
「私にじゃない」
「いいや、君にもだ」
そう言って自分の眼を見る青眼の男にシルファは微笑んだ。




