14.白昼
「全然分かんねぇな」
手にしたノートパソコンを放り投げてバーズが言った。
「すまないが」
ボロボロの服を纏った白髪の男が二人の少年に声をかけた。
「その、食料を恵んでくれないか」
魚籠に入った魚を指さしながら赤眼の男が言う。
「別に構わねぇけど、どっから来たんだアンタ」
見たことのない材質で作られている布を見てバーズが聞いた。
「上の方から」
天を指さした赤眼の男に青眼の少年が告げる。
「詳しく教えてくれよ、その話。たらふく喰わせてやるからよ」
会議室に集まった一同を前に黒髪の女が訊ねる。
「ソーマ。説明してもらうぞ」
「できません」
銀髪の男に飛び掛かろうとしたシェルアードをガンシュートとメルが止めた。
「落ち着いて下さい。説明はしますよ」
一拍おいてソーマが続ける。
「ただ、理解はできません」
「どういうことじゃ」
羽交い絞めにされている胴着の女が訊いた。
「シェラ。リリィの日記を読んで何を思いました?」
「ワシ等が必死になって探していたものを貴様等が隠していた。それが許せん」
黒色の甲冑を視界の端に捉えた男が告げる。
「日記に記されていた単語や状況を理解できましたか?」
視線をソーマから外さず女が答える。
「百年戦争だとか、クローンとか、コールドスリープ、ワシ等の回収、リリィがバーズの母親だとか、訳が分からん」
「それが説明できない理由です。物事は一朝一夕では理解に辿り着けません。そう教えたはずですよ、シェルアード」
低く呻って頷いたシェルアードの拘束をガンシュートが解いた。
「世界の真実など一言では説明できません。ですが敢えて言うならば」
そう言った銀髪の男が先を続ける。
「バーズ君達がこの世界を疑問に思い、調べ、選択に辿り着く、ここはそういった審判の場です」
「いや意味が解らん」
シェルアード、ガンシュート、メリュアラーゼ、3人の声が被った。
その反応を見てソーマが告げる。
「多少、意味が分かるよう昔話をしましょう」




