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【9】 同棲開始

現在時刻、午後6時

場所は透水(すきみ)家、そのリビングには四人の人影があった

(どうしてこうなった……!)

片手で頭を抱えつつ俯き、部屋の隅で壁に手を当てて失意しているのは、この家の住民

透水すきみまこと

厨二病をこじらせているバカだが、現在は厨二病もしけってしまい、ただ無言で頭を抱えている

リビング中央の絨毯の上でボードゲームを広げて囲んでいる人影の紹介もしよう

「えいっ」

サイコロを投げた少女の名は蒼波そうは流魅るみ

気が強いが、面倒見はよく、行動力もある

誰もが認める美少女ではあるのだが、本人は恋愛関係から身を引いている一面がある

純の隣人なのだが、今日から同じ屋根の下暮らす事になった

本人にとっては純がせっかく仲間にした新顔に対して理性が吹き飛んだ事をしないようにする。という警備のような役割も考えている

断じて、同棲したい訳ではないと公言しているが、微妙なところだ

「次はわたしね。ほっ」

声を上げたのは、ライダースーツのようなものを身に纏っている冷気のように白い服を着ている、褐色の肌の美女

人間とは思えない程の豊満なスタイル

女性らしいラインがぴっちり浮き出るライダースーツのその女性は、人間ではない

魔族、ダークエルフだ

名前はレイン

フランスにある先祖達が埋められている墓を荒らされたため、犯人を追って日本までやって来た

勘違いした純たちとの戦闘を経て、今では仲間になっている

「1、2、3、4……やったわ、船を手に入れたわ」

今やっているのは世界的にメジャーなボードゲーム。モノポリーだ

レインは、船を手に入れる事ができるマスに止まり、船を買収した

このゲームは同じ道を何周もする。別のプレーヤーが買った乗り物のマスに止まるとお金を払う必要がある

「船ですか……わたしなら渦潮起こして沈めれますよ」

「お、恐ろしい事を……!」

何気なく怖い事を呟いたのは、群青の髪とラピスラズリのような瞳を持つ青いドレスを身に纏った美しい美女

この美女も人間ではない

正体は、精霊

それも、四精霊と呼ばれる神話の中でもトップレベルに有名な精霊の一体

名は、ウンディーネ

水を司る精霊で、訳あって純と流魅と契約して異能を与えた

「では、わたしも」

ウンディーネもサイコロを振り、自分の駒を動かす

今、『人間』『精霊』『ダークエルフ』がモノポリーで会合を開いている——

「わ、やった、イスタンブール手に入れた!」

「大雨降らせましょうか?」

「火の海にもできる」

異文化が交流するとき、平和とは限らないようだ

「ところで、透水純はなんでそんな部屋の隅で背が高く見えるポーズをとっているのですか?」

「おおおお前らのせいだろおおおおおおおおおおお!!」

ガバッ

顔を上げた純は足をクロスさせた状態で振り向き、両手を広げる

デスノ◯トの主人公も似たようなポーズをしていた

「何なんだよ同棲って!?非日常は好きだけどなんて形で平和壊してくれやがる!」

「レインがフランスから敵を追いかけて飛んで来た以上、敵は飛行をも可能な強敵ですよ」

「うぐ……」

「あなた作戦立てれば強いんだろうけど敵が急襲して来たら死ぬわよ?」

ウンディーネ、レインが純の心を抉る

と、そこで流魅が重要な点に気付く

「レインさんが日本に来た理由は墓を壊した犯人を追いかけて来たからなんですよね?」

「そうよ?」

「だとすれば……その犯人は何故日本へ来たのでしょうか?」

流魅の疑問に全員はっとする

失念していたが、よく考えたら重要なことだった

「例えば、日本の墓も壊しに来たとか……?」

純が口を開くも、微妙な意見だった

「百年戦争被害者の怨霊は凄まじいものです。今更日本に埋まる霊を掘り起こしても仕方ないでしょう」

「日本の刀を目当てで来たとか……」

レインの考えは、刀と言う

「日本各地には未だに強力な魔剣、宝剣、妖刀が存在すると聞くわ」

「わたしたちでも聞いたことないですよ!?」

「いにしえの刀匠が魂を込めてつくった刀は、魔法を扱うのにも優れているのよ。それに、日本刀は切れ味が高く、魔法剣としての性能もさることながら、対人の実用刀としての単純性能も凄まじい。世界でもトップレベルなのよ」

「強大な怨念を使って刀を奪いに来たのか。それとも刀を使って怨念の力を使うのか……ですね」

「そういえば、怨念って、死んだ人の未練ですよね?そんなものを集めて何になるんですか?」

流魅は少し疑問におもったので、聞いた

「怨霊は、魂です。魂を贄に捧げる事で強力な魔力を得る事もできますし、一般の魔術師では使えないような黒魔術も使えるようになるでしょう」

「あとは……練金とか、召還があるわ。百年戦争の被害者の怨霊の量だと、古龍を復活させたりするのは余裕かしらね」

応用は多い

要するに、生け贄の使い道は多いから、敵の動向を推測するのは難しいと言う事だ

だとすれば、純たちにできる事は少ない

「訓練して、いつ敵が襲って来ても良いように備えましょう」

「敵が出て来たのを倒すしかないわよね……」

現実はこれなのである

空想の主人公は敵に立ち向かい旅に出るものだが、現実はそううまくいかない

「やっぱ駄目か……」

「さて、それでは透水純」

「なんだ?」


「モノポリーやりましょう」






こんにちは、永久院です

残念系に走り始めました

でも真面目

この先もこのテンションが続くでしょう


よろしくおねがいします

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