今度は歌かよ……
麻実さん実弘さん大活躍。
そして蓮と涼恵はドンマイ……。大丈夫、君達も十分上手だから。
しばらくして、再び集められた皆さん。
「今度はマイクを用意した。……もちろん分かるな?」
「歌か……」
もうツッコむのも面倒である。
「安心しろ、最初だから簡単なものにしている。ちなみに指定はしないが二人だ」
「麻実さんに実弘さん、任せていいですか?」
佑夜が疲れたような表情で頼む。
「まぁいいが」
「歌うのは好きだしな」
二人は快く引き受けてくれた。マジで助かった。
松浦兄妹は楽譜を見て、すぐに覚えたようだ。
「さすが歌手」
「え、あの人達歌手なの?」
「あぁ、そうだぞ」
蘭の言葉に風花が驚く。それに頷いたのは記也。
二人が歌いだすと、どこからか歓声が聞こえてきた。
「……ねぇ、これってまさか……」
「もちろん見られている」
怜が不安げに尋ねると、悪魔はフフフ……と笑った。
「…………」
「…………」
「おい、涼恵と蓮が意識飛ばしてるぞ」
孝の声に恵蓮と愛良が慌てて駆け寄る。そして、
「可愛い涼恵が踊る姿をさらすとは……」
「蓮が踊ってる貴重な映像を流すとは……」
「「許すまじ」」
「ギャァアアア!」
そこなの?
さすがシスコンと過激派、他人に見られるのは許せなかったらしい。悪魔をボコボコにしていた。何もうこの二人で倒せばいいじゃん。
「ボクも許せないなぁ……」
「可愛い涼恵さんを勝手に映すなんてね……」
「てめぇ殺す」
「蓮が嫌がることをするなんてね……」
「地獄に戻りやがれクソ野郎が」
ヤバイここにも伏兵がいた。
(どうする?蘭)
(ムリムリムリ、さすがにあれを止められるほどオレら強くねぇって)
(やっぱりそっとしておくしかないよね)
(触らぬ神に祟りなし、だ……)
それを見ていた怜と蘭は見ていないふりをしていた。




