遭難2日目
「おはよう。ミーアさん」
「おはようございます」
二人とも疲れがあまり取れていない顔で朝の挨拶をする。
「正直あまり眠れなかったよ。屋根もない外で寝るのは慣れないと厳しいねえ」
「そうですね。私もあまり眠れませんでした・・・」
「早く安心して眠れるように現在地の把握に勤めよう。昨日は水場を見つけることもできたし食料も確保できることがわかった。今日は昨日言った山に行ってみよう。だけどその前に昨日食べきれなかった貝を食べよう!」
「わかりました。では薪を集めましょう」
そして二人は遭難2日目の行動を開始した。
トーマ達は昨日見つけた沢から山頂を目指すことにした。
やはり道中では動物の気配はあれども人の気配はなかったが・・・。
「日が暮れる前までになんとか山頂に着きそうだね。山頂で周りを確認したら沢の上流側まで戻って今日はその付近で夜を明かすことにしよう」
「わかりました。あと一息ですね」
二人の進行は思っていたより順調に進み現在は山の8合目付近まで来ていた。
そしてついに山頂に辿り着いた二人。
「や、やっと着いた〜〜〜!」
息も絶え絶えになりながら到着し周りを見回していく。
高いところから見たことでこの島の全貌が見えた。
ここは海に囲まれ、森が生い茂る島だった。そして街らしきものや船も見えない。
人が住んでいたらこの島から出るための港や船があるはずだ。つまりここは無人島である可能性が極めて高いことが確定した。
「・・・どう見ても人が住んでいそうな場所はありませんね・・・」
「やっぱりここは無人島みたいだね・・・。ひとまず沢まで戻ろうか」
二人は二日でここが無人島であると薄々気づいてはいたが現実を目の当たりにして意気消沈しながら沢まで戻った。
沢の近くで二人は野営の準備をする。
沢で採ってきた蟹を焼いて食べるが二人の間に会話はない。
そしてトーマがぽつりぽつりと話しだす。
「無人島・・・か。木々に隠れていて見えない場所も多くあったけど・・・ここはほぼ無人島で間違いないないね・・・」
「そうですね・・・」
「くよくよしていても仕方がないし、今後のことを考えよう!とりあえず一番期待したいのは島の近くを通った船に助けてもらうことだね」
「幸い食料や水がありますので飢えや渇きで死ぬことはありません。待つことはできそうですね」
「しばらくは船を探そう。そして同時に船が通らない場合も考えて拠点を整備していこうか」
「わかりました。船が見つかるといいのですが・・・」
「もしかすると俺たちが乗っていた船の捜索があるかもしれない。それにこの島は航路から大きく離れた場所ではないと思うから希望的観測だけど期待することにしよう」
「そうですね。希望を持って過ごしましょう!」
ミーアが徐にガッツポーズをして少し声を張りながら言った。
「お、おー!」
トーマはミーアが気丈に振る舞ってくれることに驚き、そして感謝しながら拳を突き上げた。
「早速今後の方針だけど、力仕事は主に俺がやるから、ミーアさんには拠点の整備や維持をしてもらおうかな」
「わかりました。そのほうが効率が良さそうですね」
「よし!方針が決まれば実行あるのみ!今日はもう寝よう!と言いたいところだけど森の中だし交互に寝ようか」
そうして二人は2日目を乗り越えた。




