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しばらくして大丈夫だと判断した遥人は花梨から出てきていいと話しかける。
花梨は隠れていた荷物から出ると外を見る。
今までいた街は遠くなり小さくなっていて良く見えないところまで来ていた。
どこまでも荒野が続いていた。
「これからどこへ行くの?」
「君が帰る方法を探す」
「帰る……天界に?帰れるのかな」
不安げにそう答える花梨。
「帰れるさ、きっと」
「うん……」
「君は、もう自由なんだから」
自由……そうか、もう束縛もなく幽閉されてるわけでもない……自由なんだ……と花梨の心は嬉しさでいっぱいだった。
だが、青葉と奏が大丈夫なのかと心配になった。
「奏と青葉は大丈夫だ……今頃、俺が君を誘拐したことになってるから」
「え!?」
遥人の衝撃発言に驚く花梨。
誘拐と聞いた花梨は聞き間違いではないかと思い、もう1度聞こうとすることにした。
「誘拐?あなたが私を?」
「そうだ。誘拐したことになっている……奏と青葉と俺で決めたんだ。こうでもしないと青葉の立場も奏立場も危ないからな」
「そんな……何でそんな危ない事を!」
花梨は自分のせいで周りに迷惑かけてるのでは?いや迷惑かけてる……花梨は思った。
「こうでもしないと君は逃げられない。帰りたいんじゃないのか?」
「帰りたい!帰りたいけど!」
「ならそれでいいじゃないか」
遥人はそう言う。
花梨は青葉達に危険がなければ納得するしかなかった。
「じゃあどうして遥人は私の誘拐担当になったの?」
「……それはまた今度」
「……わかった」
こうして、天界に戻る方法を探しながら旅を続けることになった花梨と遥人だった。
夜になり、これ以上進めないと分かり、水辺近くで野宿すること遥人はした。
「今日はここで野宿しよう」
「……えぇ、わかったわ」
花梨は馬車から降りるとお腹からグゥ~と鳴いて、恥ずかしいのか花梨はお腹を押さえて顔を真っ赤にする。
遥人は花梨がお腹がすいたことに気付きすぐに夕飯の準備へと取りかかる。
馬車から材料を出し、野菜を水辺で洗い、切って鍋に入れていく。
たちまちいい匂いがしてきて花梨のお腹ぎまたなり始める。
「もう少しだからな、待ってな」
「うん……」
花梨はいつも出されてる料理は出来たもの。
こうやって作られてるのは新鮮で面白くて、ジッと遥人が作る料理を見ていた。
どうやら出来たらしく、鍋のものをお椀によそい、花梨に渡す。
いつも出される豪華なご飯と違うが何やら懐かしい気分にしてくれるの匂いだった。
一口食べると新鮮な味でどこか懐かしさを覚える味だった。
「これ、美味しい!」
「口にあって良かった」
「なんか、懐かしいような味がするわ」
そう花梨は言いながら黙々と食べていき、2杯もおかわりしてしまった。
お腹いっぱいになった花梨は色々あって眠くなったのかあくびを一つ。
「眠いのか?」
遥人がそう聞くと花梨は小さく頷いた。
「もう今日は遅いから寝ると良いよ……明日の朝早くに出発しよう」
「うん……」
そう花梨は返事をして馬車の荷台の所へと戻ると、そのまま限界だったのかすぐに眠りについた。
遥人もまた隣で眠りにつく。




