表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/6

お嬢様は護衛に迫ります

愚痴をこぼすお嬢様

学園も終わり、家に着く。お爺様に婚約破棄をお伝えすると、不思議と何も言わずに認めてくれた。


部屋に入ると、護衛に愚痴をこぼす。


「ねえ、大地」


「なんだ、薫子」


「雅様は私の何が気に食わなかったのかしら」


彼は杜若大地。私の専属護衛。そして、私が唯一心を許せる幼馴染。代々私の家に仕えているの。


「私の家、冬椿家には私しか子供がいないから、私と結婚する人は婿養子になる。春桜家もとても良い家柄だもの。雅様は長男だし、だからきっと嫌がられたのね」


雅様にも兄弟はいないし、家の存続を望まれたのだわ。私がそういうと、大地はため息をついた。どうしたのかしら。


「そもそも、今は許婚がどうとか、家柄がどうとかそういう時代じゃないんだよなぁ。薫子お嬢様?」


そういうと大地は私の唇に指を当てる。


「今の時代なら、俺が薫子に迫ったって誰に責められるものでもないんだぜ?」


なーんてな、というとウィンクしてくる大地。ちょっと待って。それって…凄く素敵じゃない!


「ねえ、大地?」


「どうした、薫子」


「私達、婚約しましょう?」


「…ん?なんて?」


「私達、婚約しましょう?」


「は〜!?」


意味わからん!と大地が叫ぶ。あら、心外。大地が言い出したことなのに。


「何か不満?」


「逆になんでそうなった!?」


「だって、次の婚約者は誠実な方がいいのだもの」


大地は私には誠実でしょう?そういうと大地は大きくため息をついた。


「お前…それだけの理由で…」


「それに、私が唯一心を許せる幼馴染だもの」


雅様にも見せられないような姿も、大地には見せてきた。みっともなく泣いたり、拗ねたり。そんな姿、大地にしか見せられなかった。うん。益々婚約者にぴったり。


「だから、ね。そうしましょう?」


「ちょ、ちょっと待て!家柄はどうなる!?」


「あら、今は家柄がどうとかそういう時代じゃないのでしょう?」


うぐ、と言葉に詰まる大地。あともうひと押し!


「ねえ、大地は私が嫌い?」


「それはない!」


やや食い気味で否定する大地。なら決まりね。


「じゃあ、早速お爺様に報告してくるわ!」


「はあ!?まじか!おいちょっと待て!」


はしたないとは思うのだけど、私は廊下を走りお爺様の元へと行く。ばん、と勢いよくドアを開けると、お爺様に向かって叫ぶ。


「お爺様!私、大地と婚約するわ!」


「一歩遅かったー!」


「…おやおや、ほっほっほっ」


お爺様は優しい顔でこちらを振り向いた。なんだかまるで、こうなるとわかっていたような…。


「やっぱり、薫子は大地が好きじゃったか」


「え?私が、大地を好き…?」


「おや、まだ自覚しておらなんだか」


「お、大旦那様!」


「ほっほっほっ。すまんのう大地。こんなじゃじゃ馬だがよろしく頼むぞ」


「あー!もう逃げられないー!」


私が、大地を好き…私が、大地を好き?確かに、大地と居ると心が温かくて、ぽかぽかほわほわして、とっても幸せで、かっこつけなくても良くて、安心していられて…あら?もしかして私、大地を好きどころか愛しているのではないかしら。


「大地」


「なんだよもう!」


「愛しているわ」


「………………………。おれも」


ちゅっ、と頬にキスされる。なんだか胸がドキドキするわ。


「ほっほっほっ。収まるところに収まったのぉ」


何はともあれ、これで大地との婚約は決まりました。ああ、結婚出来るのが楽しみ!

大地はお嬢様に片思いしていました

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ