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ヒキコモリな炎竜と契約者(コントラクター)  作者: あだち りる
第六章「楽と栞」
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36.四人に相談

突然だが、ここ最近の二人はおかしい。

俺が話し掛けてもまるで避けるように流される。

俺、朝倉蒼は中学の頃にその経験はある。

だがしかし!愛想笑いの後に避けられる事はなかった、中学の頃はいや~な顔をされたもんだ。

正直すごく傷付いた…先生の要件を伝えとけって言われただけじゃん…ま、まぁそんな俺の昔話は置いとこう。

ちなみにその二人って言うのは、楽と栞だ。

二人は学校が開けてから何かおかしい。

俺にだけ何故か素っ気ない。

何故なんだろう…と、思い、友人である四名に聞いてみた。

まずはこの方。


「ん?なに蒼」


水島みずしま 積木つみき

俺の幼馴染みである。


「最近二人の態度が蒼に対してだけ素っ気ないって…蒼なんかしたんじゃないの…?」


「ちょ!?俺は何もしてねぇよ!!頼むからその怪しみに満ちた目をこっちに向けないで!!」


と、俺は積木に誤解されながらも今の二人との状況を話した、積木の答えはと言うと。


「それって…やっぱり…嫌われてるんじゃないの?」


「グフォ!!ドストレートはダメージキツい!!」


「何かカタカナ多くない?」


「どうでもいいよ!!」


はぁ…積木の結論は思った以上にキツいぜ。

こうなったらあのポジティブで埋め尽くされているあの竜人さんに元気を貰えるポジティブな回答を貰おう。


「んー?どったの蒼っち」


水下みずした 美姫みきさんである。

そして水下さんに事情説明。


「ん~…それはね…きっと!」


「きっと?」


「恋だね!」


「恋…?」


その美姫のどや顔に対して蒼は呆然。


「きっと二人は蒼っちに恋してるのさ!栞りんは触れたいけど…話したいけど…恥ずかしい…きっとそんな思いが募っていってるんだよ!そして楽っちは禁断の恋に手を触れてはいけない…そんな思いが二人の関係にひびがつく…あぁ愛おしい…蒼くん…君は僕の気持ちに気づいているの…?そして二人は…」


「……」次行くか。

完全に聞く奴を間違えた。

次は真面目に聞いてくれるあのお方の元へ行くとしよう。


「どうしたのだ?蒼殿」


四ノ宮 風子。

俺の中では一番真面目で一番頼りになる友人だ。

ではでは、風子殿、ここはビシッと大人な答えをくださいな!


「蒼殿、それは悩んでいるのではないか?」


「悩み?」


「そうだ、人は悩みを一つや二つ抱える物だ、ならば二人は蒼殿に関係した何かに悩んでいるのではないか?話だけでも聞いてみれば自ずと答は見えてくるはすだ、まぁ頑張ってくれ、私にはこれくらいした言えぬ」


「…」


風子さまあぁぁぁぁあ!!

その優しい微笑みに俺は救われました!!

ありがとうございます!!


「ありがとう風子!なんか一気に今自分がやるべき事がわかった気がするよ!」


「それはよかった、私なんかで良ければいつでも相談にのろう」


「それは助かる!んじゃ、またな!」


「あぁ、また」


いやぁ、風子に相談してよかった~♪

そして俺は教室から出て、さっきから気になっていた視線を向けてる主に話しかけることにした。


「で、何やってんだよ、紀」


「ふぇ!?」


その視線の主は紀だった。


「べ、べぇつに~貴様の相談にこの私がのってやろうとかそんなんじゃないし~」


どこ向いてんだよ、北の方向に何か用事でもあんのかよ。


「そっか、んじゃな紀」


「え…?行っちゃうの…?」


そんな潤んだ目でこちらを見るのはやめてくれ、俺はそう言うのにマジで弱いから。

仕方ない…一応紀にも話してみるか。


「実は…」


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 ̄ ̄ ̄

「ふむ…それはなかなかに苦労しているようだな…」


お?意外な反応。

これはもしかして風子見たいな答えが返ってきたり!?有り得るぞ!だってこいつは風子の契約者!誰よりも風子と一緒にいた時間は長いはず!


「…」一体どんな答えが…


「うむ!さっぱりわからん!」


よし、帰ろう。

蒼はスタスタと正門へと向かおうとする。


「待って待ってごめんなさい!!私が悪かったですー!」


紀は泣きながら蒼の足にしがみつく。

その姿を見て蒼は仕方なく足を止めた。


「で、何か考えはあるの?」


「ないです!」


「今までありがとう、そしてサヨナラだ紀」


「待って待って待ってえぇぇえ!!そうだ!話し合うってのはどう!?直接!」


「おい、風子様の台詞をパクるなよ、さすがの俺も怒るぞ」


「いつから風子のこと様付けするようになったのねぇ!?」


「それじゃ」


「待ってよ~~」


紀、キャラ崩壊ナウ。

てな訳でこの四人に相談にのってもらった結果、やはり風子様が一番頼りになることがわかった。

では、風子の言葉を信じて、木島兄妹の元へ!!

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