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SHORTで、俺。  作者: SIN
幼稚園 年長組

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音楽発表会

 髪留めが目の前に落ちていた。

 嘴のような形のそれを母が使っているのを見ていた俺は、確実にそれの使い道を知っていた。

 「写真撮るから、手ぇ上げて場所教えるんやで」

 母はそう俺に何度も言って聞かせる。

 その日は音楽発表会、舞台に並ぶ園児の中から俺を探し当てる自信がなかったのだろう、手を上げて自己主張しろと言う事だった。

 普段そんなに目立つ子供じゃなかった俺は、手を上げた位で母に見つけてもらえるのかが不安になり、何か他に目立つ事をしなければならないと考え、登園前に部屋の中を物色した。

 その結果、出て来た髪留め。

 これだ!

 勝手に持ち出した事がバレないように素早くポケットの中に入れ、発表会が始まる直前になってからサイドの髪をかき上げて髪留めをつけた。

 さぁ目立つぞ!

 しかし、その音楽発表会で1番目立ったのは、俺の姿を見て大笑いした母だったのかも知れない。

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