足りないもの
調査部が到着後、俺たちはライトの瞬間移動で白鳥に戻ってきた
ネオは総司令部に報告に行った
、、俺はまだあの言葉を引きずっていた
もっとだ
もっと強くなって認められないといけない
「あんまり気にすんなよ」
声をかけてくれたのはスピードだった
「ネオはあーゆーやつなんだ、無愛想で生意気なクソガキだよ」
「そーそー、俺らたち3人は同期だからあんなことは言われなかったけどな」
ライトを横から俺を励ましてくれる
スピード、ライト、ネオは同期らしい
スピードとライトが同期なのはわかるが
ネオもそうだったのか
「でも実力不足は事実よ」
何か書類を書いているのか
ウェザーがペンを走らせながら俺に言葉を投げる
スピードとライトもその言葉に黙り込む
「経験を積んで努力を積んで絶望を積んで、積み上げてこその信頼なの。でもそれはこれから地道にやっていけばいいわ。今はとにかく食らいついてきなさいね」
と言うとニコリと口角を上げる
地道に積み上げる、、か
今までそうやってきた
母さんが死んでから毎日毎日毎日毎日
筋トレ、実戦、筋トレ、勉強、実戦
ずっと繰り返してきた
だが、、それでも足りない
圧倒的に足りない
肉体を鍛えても知恵をつけても
何が足りないんだ、、!
「戻ったぞ」
扉を開けると同時にネオが入ってくる
そうだ!
俺は思い立ってすぐネオの目の前にいく
「ネオ!俺には何が足りない!」
いきなりの俺の行動に全員が驚く
ウェザーはそんな俺を見て「アハッ」と声を出し笑った
そう、何が足りないのか分からないなら聞けばいい
こいつが、、ネオが求めているものを聞けばいい
「な、なんだよ、言うわけないだろ」
ネオは戸惑ったように答える
「頼む、教えてくれ、ヒントでもいい。俺はもっと強くなってお前に認められて役に立ちたい」
俺の言葉を聞くとネオは嘲笑うかのようにニヤける
「それじゃあ俺は認めない。俺は役に立つやつを認めるんじゃない」
それだけ言うとネオは歩き出し自席に座った
今のはヒントだ
役に立つやつじゃだめ、、
じゃああいつが求めていることは、?
分からない、けど
少し前進だ
「ちょっと行ってきます」
俺はその場を後にしてある場所に向かった
「なんでゴートのこと認めてあげないの?」
ウェザーがコーヒーに大量の砂糖を入れてそれをネオに出す
「気に入らねぇんだよ、あいつ」
出されたコーヒーだったものをネオがすする
「異能をなんもわかってねぇ。あれじゃあ異能があるだけだ」
ネオはそういいながら甘さが足りなかったのかミルクも追加する
そしてまたコーヒーだったものを1口
「異能を使うって言うのは受け身じゃない。自分の意思が、魂がないとダメだ」
それに気づけるかだな、そう言いながらネオは残りを全て飲み干す
「おかわり」
あいつ早死するぞ
スピードとライトは心でそう思ったが決して口にはしなかった
暗い部屋
1つの大きな椅子と机
ふたつのソファ
黒のアジトに9人の異能力者が集まる
「まずは一手」
親玉であるディアブロがそう言い放つ
「先手を投じるとしようか、フェクダ」
フェクダと言われた男は目を赤く輝かせる
「、、かしこまりました」
白髪長身の男は返事をするとコツコツと革靴の音を立て歩き出す
これより、白と黒の本当の戦いが始まるのだ
ディアブロの完璧な作戦によって、、、




