ネオ班
「異能を相手に把握されている、、?」
あまりの絶望に俺は山口さんの言ったことをオウム返しした
雪も驚いた顔をしている
そして今まで黙って話を聞いていた唯がそっと話し出す
「黒の四傑ムサシ、彼は元々白の人間だった。けれど彼は裏切った。それによって内部の情報が筒抜け、新人以外の異能はバレてるってわけ」
口調は軽く聞こえるが顔は深刻そのものだった
唯の言葉に空気は重くなる
「逆に彼らの親玉であるディアブロ、やつの異能は誰もしらない。捕まえた黒の人間を尋問したりもしたが知らないの一点張り、戦いのアドバンテージはあちらにあるというわけだ」
つまりこちらとしては動きたくても無闇に動けない状況ということか
事態は俺が思っていたよりも厳しいものらしい
「それで君たちだ。君たちは新人だから異能を知られていないし顔もバレてない。これは大きなアドバンテージとなる」
重い空気を一変
山口さんは俺達を強い眼差しで見つめる
「早速今日から2人には頑張ってもらおうと思うが、それに当たり実働部ではコードネームが必要となる。ゴートくんはそのままで構わないが、雪くんには私が名付けよう」
俺のゴートって名前は俺がつけた訳じゃないけどな
ヤギの骸骨の仮面被ってたせいだけど、、
まあ気に入ってるからいいか
「君たちは我々の希望だ。雪くんもきっとこれから経験を積み最前線で戦うこととなるだろう。そんな君のこの先の人生も我々の運命も希望に満ちていて欲しい。名付けよう、君は今日からホープだ。構わないかな」
「はい!これからホープとして、誠心誠意頑張ります!」
ホープ、、
希望、か、、
たしかに俺はこいつからいつも希望をもらっていたな
いい名前だと思う
「よろしくなホープ」
俺はそう言い拳を雪に向ける
「こちらこそ!がんばろう」
お互いの拳をぶつける
俺たちはもう逃げない
「よし、それじゃあ早速入ってきてもらおう。ネオ、入ってくれ」
ガチャン
「失礼します」
入ってきたのは低身長で黒髪の中学生っぽい少年と白髪ショートの高身長な女性だった。
「彼がネオだ。横にいるのは副エースのウェザーだ。2人ともゴートくんをよろしく頼むよ」
「はい」
これがネオ、、
先程の説明で四傑に最も近い男と言われていたが、
どうもそうには見えない
俺よりも3つ4つ下なんじゃないか
「行くぞ」
ネオはそういうとさっさと部屋を出ていく
俺はそれに置いてかれないように着いていく
ガチャン
ドアが閉まり部屋には4人
唯が口を開く
「ゴート大丈夫かな、、」
不安そうな顔をしている
「どうして?」
「ネオはちょっと問題児でね、、、実力は誰もが認めてるけどまだ子供だから精神面がね、」
「そこも狙いだ」
雪と唯の会話に山口さんが入り込む
「実力が読めず実戦不足なゴート、実力は四傑に並ぶ強さを持つが精神面がややイマイチなネオ、彼らがお互いを認め合い成長し合えれば白はよりいっそ強い組織となる」
どこか確信に満ちた顔だった
山口さんの言葉はそうに決まってると言い切っていた
雪と唯は信じるしか無かった
春がゴートとしてここで認められることを
黙って着いてきたけど、、なんか会話ないのか
総司令部長室を出てしばらく歩いたがあっち側から全く話しかけてこない
と思ったらウェザーが俺の方を振り返る
「さっきも紹介してもらったけど私はウェザー。ネオ班の副エースをやってるの。うちにはあなたを入れて5人の異能力者がいるわ。この後みんなと合流して顔合わせだから自己紹介でも考えといて」
見た目は少しクールな印象だったが口を開くと案外陽気な話し方だった
ずっと会話がなくてソワソワしていたのだろうか
話せて嬉しそうな顔をしていた
「わかりました。」
俺が返事をしたと同時に2人はドアの前に止まる
そこにはネオ班と書かれた札が立てかけてあった
「ここが私たちネオ班の会議室。中でみんな待ってるから早速開けるよー」
ニコニコしながらウェザーがドアノブに手をかける
そして開かれた扉の向こうには、、、
「叩いて被ってじゃんけんぽんっ!!!」
バシンっ!
「いってぇ、、、お前木製バットなんだから加減しろよな!」
「お前もさっき思いっきしぶったろうが!!」
「お前が貧弱なんだよ、、!」
「んだとごらテメェやんのかゴラ、!」
そこに広がるのは男ふたりが叩いて被ってじゃんけんぽんでブチギレてる光景だった
俺は果たして上手くやっていけるのだろうか、、
ゆ、、ゆきぃ、、、、、




