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1.幼年期 侍女を賞でる

ただいま絶賛侍女を鑑賞中である。吉乃は、馬借の棟梁の娘なのだが、気に入ったのでもらってきたところだ。ま、現代で言えば、宅急便会社の社長の娘なのだから、この子は本当に生まれながらの気品があり、見ていて飽きがない。本当は幼児の振りして、パフパフやフニフニをしたいのだが、今さらやってもかえって嘘っぽい。本当に幼児なのに損だったな。


「若様、何かごようをお申し付けください。」

俺が、あまりにじっとりと見つめるものだからさすがに居たたまれなくなったと見える。

三歳の幼児なのに視線がオッさんのジト目ではたいがいだよね。


「わしの事は、吉さまというがよからず。そういえば、おまえも吉じゃな。何というか、わしのものみたいな感じで良いな。」


俯いて耳まで真っ赤になっているぞ。本当になんてかわいい子なのだろう。もちろん、未だ8歳の子供ゆえにスッピンなのだが、プリプリお肌で少女特有の日焼けした浅黒さもなく、赤味が付いた頬っぺを思わず撫で撫でしたくなる。浅黒く無いゴクミなんて完璧な美だよね。いや、今なら広瀬すずか。


「これからは、ぬしのことはすずと呼ぼう。。」

何で吉乃が鈴なんだと、自分で突っ込みをいれるもすかさずフォロー。


「女房方には愛称で呼ぶのが織田家の作法でな。」

愛称と言う言葉が通じたのかはわからないが、すずと言う呼び名は気に入ってくれたようだ。


「すずは、字は書けるのか?」


「はい。里の勘定書きをを手伝うておりましたので。」

鈴の音のような天使の声だな。ぬふふ、見て良し聞いて良し抱いて…

いかん、すっかりオヤジモードに切り変わる。しっかりしようぜ俺。

早く大人になりたい!!



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