【要約】(第13章~第15章)
【要約】動く要塞:首里防衛と歴史の加速
沖縄沖での激戦後、海自と旧海軍は戦力を再編。「いずも」の片倉大佐は、山名三尉を「雪風」で沖縄本島へ派遣、陸軍第32軍司令官・牛島満大将と連携を強化した。山名がもたらす未来の精密情報は、牛島に天啓となり、米軍の動向を手に取るように把握させた。
一方、「いずも」の作戦室では、日本本土へのB-29による絨毯爆撃激化が報告され、片倉大佐は介入が歴史を加速させていることに苦悩する。米軍のレーダー強化や新型偵察機の投入は、海自の技術刺激による予期せぬ進化だった。
その頃、沖縄本島シュガーローフの米軍再攻撃が始まった。山名の情報に基づき、牛島大将は座礁させた軽巡「矢矧」と駆逐艦「朝霜」「霞」を陸上要塞として活用する奇策を発動。F-35Bの観測による精密砲撃と、座礁艦隊から上陸した海軍陸戦隊の奇襲が米軍を挟撃し、再攻撃を頓挫させた。
そして沖合では、海上自衛隊と戦艦大和が「動く要塞」として第二防御ラインの構築へ。片倉大佐は、大和を輪形陣の中央に配置し、F-35Bからのレーザー測距データに基づき、首里への米軍陣地へ精密砲撃を行う作戦を指示。大和艦長・有賀幸作は、未来の技術がもたらす「最高精度の砲撃」に決意を固める。
未来を変えるための戦いは、歴史を加速させ、予期せぬ形で進化する。陸と海の、時空を超えた「連合軍」は、日本を守り抜くことができるのか――。