第17話.情報収集
誤字・脱字にはご容赦下さい
●17.情報収集
ぎい・・・。
俺は取り合えず俺は町の入口の近くにある酒場らしき所に入った。
むさくるしいガラの悪い男たちが沢山。
冒険者らしい女もちらほらいる。
奥にあるカウンターへ向かった。
「なんだ?」
強面で大柄でガラの悪いマスターが言った。
「がはははははは・・・・
なんかバカが来たぜ。なんだその恰好は?ここは酒場だぜ」
と客の一人がヤジを飛ばす。
俺は奥にあるカウンターの席に座った。正面にはマスターがいる。
「マスター、聞きたいことがあるんだが」
「飲まねえなら帰んな。」
マスターは一言。向こうへ行こうとした。
「すみません酒を」
「ウイスキーでいいかい。」
「はい。」
「銀貨5枚だ。」
俺は小金貨1枚テーブルに置いた。
マスターは小さなグラスに琥珀色の液体をついだ。
そしてマスターは話しかけてきた。
「おいおい。小金貨かよ。そんだけありゃ好きなだけ今晩飲めるぜ。
見ねぇ顔出し、流れ者か?」
「ああ。それとタバコも頼む。そこにあるやつでいい。
釣りはいいから。」
「気前がいいなおっさん。」
マスターは笑った。
「何か聞きてえ事でもあるのか?」
「ああ。今日この町へ来たところでね・・・・・。」
・・・・・
マスターはこの街について色々と教えてくれた。
「ところで纏まった金を稼ぐにはどうしたらいい?」
「金が?金山はどうだ?今この辺りの街は金鉱狙いに人が集まってる。
人夫でいいなら役所にいけばいくらでも紹介してくれるぞ。
・・・・・それとあとは冒険者かアレだ。」
マスターは横の壁を親指で指した。
賞金稼ぎか。
お尋ね者たちの似顔絵が貼ってあった。
「ああ。この辺は街に集まってくる商人を狙った盗賊もうじゃうじゃいるぜ。
モンスターもいいが今はこっちのほうが金になる。
この町にも保安官もいるが全く役にたってない。
ケンカになったら逃げるこった。腕っぷしに自信がなきゃな。」
ふうん。
マスターがひょいと投げてきたタバコの箱を受け取り中身を開けた。
中の一本を口に運び。手作りのライターで火をつける。
「なんだいそりゃ?魔法使いかあんた?」
「ん・・・・。ああ、これは俺が作った魔道具だよ。」
「見せてみな。」
興味深そうにマスターがいうので手渡した。
「へえ-。あんた元貴族かなんかかい?」
そういってしばらく眺めた後、俺の手作りライターを返してくれた。
俺はその質問の意味が分からなかったので何も答えなかった。
あーうまい。
俺はゆっくりと一服した後、
琥珀色の液体を久しぶりのようにちびりちびりと舐めているうち次第に気分が良くなってきた。しばらくして壁にはってあるお尋ね者の似顔絵が気になったので席を立った。
静かにそのまま壁にむかって歩いていると
椅子にすわった若者が無言で足を出してきた。
あっ・・・・鉄板のあれだ。来ると思ったわ・・・・。
「・・・・・」
男はニヤニヤしながらこっちを見ている。
「・・・・・」
俺はタバコをもう一本取り出し、口にくわえた
そしてライターを取り出すフリでコートの中に手を突っ込んた刹那、
抜き打ちで撃鉄を引き、拳銃の銃口を若者の頭に突き付けてやった。
ガタガタッ!!
辺りは騒然となる。
「!!・・・・なんだそのおもちゃはよ!? 死にてえのかぁ?おっさん!」
若者は座ったままで俺を見上げながら腰の方の剣に手をゆっくり伸ばしていた。
DOW!
若者は壁の端まで吹っ飛んでいた。
しーん。
しーん。
しーん・・・・・・・・・。
(あっ!そうだった。ここでキメないといけない)
「・・・・・・」
「運が良いなボウズ・・・・。そいつはわざとタマを抜いた空砲だ。俺は今ちょっと気分が良いんでな。次会ったら、そんときゃ実弾でテメーの脳天、粉々にふっ飛ばす。ヒマな時はいつだって遊んでやるぜ?」
この時ばかりと俺はこの銃を作っている時に必死になって考えていたとっておきの浪漫なセリフを吐いた。
店内は静まり返っている。
(きまった・・・・・かな?)
若者の返答は無く壁の側で倒れて失神していた。
(・・・・・・怖かった。マジ怖かったー。起き上がってきたらどうしよう)
有難うございます