悪に手を差し伸べるのは?
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まず忍者達に指示をだし、カルトリアでの情報収集を急がせる。
スピードを重視するだけなら宣戦布告して一気に攻め落とすんだが、あんまり派手な事をしてニースの耳に入っちまうとせっかく上手く騙しているのが無駄になる。
俺の移動制限も無くなっているな。
それなら明日馬を使ってカルトリアを覗いて見るか。
ニースは天空の国の支配者だし、空を飛ぶ術はもっているだろう。
あの性格からすると、いきなり飛んで迎えに着たりもしそうだな……
一応予防線張っとくか。
忍者にバタカフェと雪之丞を連れて来る様に指示をだす。
「御屋形様お呼びで?」
「GM呼んだ?」
「ああ、実は急ぎで頼みたい事がある」
バタカフェと雪之丞に事情を説明し、フェニックスに乗ってカルトリア周辺を飛び回って貰う。
一応雪之丞にもついて行って貰うのは護衛役と情報収集、それとバタカフェ不在時に更に替え玉として行動出来る様にする為だ。
もし、ニースが接触してきた場合は上手い事カルトリアには立ち入らせない様に立ち回り、いっその事向こうの国へ招待されて情報を集めてこいと伝えた。
ニースにもやる事はあるだろうし、そんな早くには接触して来ねえと思うけど分からないな。
あいつ最強だって言ってたし、頭軽そうだったからすぐに会いに来そうなんだよな。
まあ、来ようがこまいが俺の思う壺なので、どっちでも構わないが。
情報を整理しておくか。
お茶会に居たのは見た目が男四人に女が俺とドレス男。
言動からドレス男は男で確定として、ニースは女だから俺を含めるなら女一人と男二人は確定。
タイプ的にドレス男は脳筋で、おそらく廃課金による圧倒的な戦力で物を言わせてたタイプだろう。
強そうな奴を前に躊躇いだ所を見ると、プレイヤースキルは無さそうだな。
ニースは馬鹿だが、状況の判断は普通。
FPSもやっていた感じもあったし、あの感じだとプレイヤースキルは高め。
ちゃんとコンボとかの練習はしていそうだし、攻略を楽しむタイプだと思う。
定石通りならかなり手強い相手になりそうだな。
後は、もう一人居た内股の男。
魔法を使えるかどうかを試した様な素振りを見せた所から魔法職の可能性がある。
一応女だと断定しておこう。
何も話していなかったし、目立つ行動も取らなかった。
情報が足りないしだいたいこんなもんか。
今の所男が四人と女が二人。
女の一人はニースで。
もう一人が魔法職っぽい奴。
ドレス男が脳筋のビビリと言う事くらいか。
残る男二人は無言のままで、あまり印象に残っていない。
ニースを取り込めばこの戦い結構チョロいかもって思ったんだけどな。
俺が国を統一したのと同じ難易度の試練を乗り越えて来たと仮定するなら誰に対しても油断は出来ねえか。
今考える事でも無いが、全ての領土を手に入れた先には何があるんだろうな?
まだまだ楽しみを残してくれている良いゲームだ。
後は名前のある奴等はリスポーンしなくなったんだよな。
忍者にその情報を俺の勢力の奴等に伝えさせる。
ひょん太郎やショコラにも忍者から伝えさせてはいるが、間違いがあってはいけないので日が沈んだら集合させるように伝えておいた。
◇
今日は結局ニースは現れなかったな。
夜になって西治一派の面子が揃う。
勿論日葵と、その旦那である一色重盛、その息子の少し成長した陽太郎も居る。
忍者に伝えさせているが、俺の口からもう一度説明する。
一色重盛は微妙に理解していなかったが、皆リスポーンしなくなったと言う事を理解してくれた。
それと、これからの作戦も同時に伝える。
カルトリアを侵略してバタカフェを王として行動させる。
ニースとは同盟を結んだと説明し、俺がバタカフェの振りをして接触している事も伝えた。
「なんで忍者のボクの振りをしなかったんすか?
ボクなら完璧にどんな役も演じられるのに」
「相手が空の国だと言ったからだ。
お前鷹を掴んで街の上をずっとグルグルパンツ見せながら飛び回りたいのか?」
「鷹助っす!
パンツ見せてねえっす!
セクハラっすよ!」
「よし、パンツの話しは置いといてだな。
今後俺達が戦う事になるのは、俺達と同等かそれ以上の敵と想定して準備がしておく必要がある。
そこで戦力の増強や強化が必須になってくるわけだが上手くプレイヤーを味方に引き入れられないか考えている」
「西治一派に取り込むって事ぉ?」
「いや、流石にリアル捨てても良いって奴がそんなにいるとは思えねえし、これ以上仲間を増やすつもりは無い。
対人に特化した極悪人プレイをしている奴を引き込む。
ゲームにどんなものを望んでいるのかにもよるが、それなりに条件は飲むつもりだ。
そいつが悪人プレイのカリスマ的な存在になってくれれば他のプレイヤーも着いて来るだろうし、何より悪人プレイヤーは善行プレイヤーよりも使いやすい。
扱いやすいって意味では無く、取れる行動が多いの使いやすいだ」
「そんなに上手く行くかなぁ?」
「まあ、玉藻前を使って、色々なプレイヤー達を魅了して味方に引き入れるってのも考えたんだけどな」
「それは駄目。
あの子は本当の命を奪いかねない」
「大丈夫だ。
俺もそう思うからその手を使おうとは思っていない。
それに、仲間に引き入れる奴の目星はもう付けてあるからな。
接触するのが楽しみだ」
「誰っすか?
女の子っすか?」
「いや、闘技大会の準優勝者でプレイヤースキルの高かった奴等がいただろ?
あのシックル持ったアサシンの奴だ」
「ああ……
あれっすか……
止めといた方がいいっすよ?」
「なんでだ?」
「ひょん太郎さんがよく知ってる人っすよね?」
「そうなのか!?
それならひょん太郎が接触してくれた方が上手く行く感じか?」
珍しくひょん太郎がうーんっと考え込んでいる。
「彼奴の事を話そう」




