コロシアム・オーブン
初めての投稿です。
誤字脱字が多くなると思いますが、よろしくお願いいたします。
途中で、脱線することもあると思いますが、ゆっくりと見守ってください。
作品の内容が前後することが多々あると思いますが、大目に見て頂ければ、うれしく存じます。
では、参ります!!
第24章:コロシアム・オーブン!幾何学の狂気ミルフィーユ卿
ゴゴゴゴゴゴゴ……ッッッ!!!!!
ギルドの地下通路を抜けたボクたちの前に広がっていたのは、超巨大な円形劇場の形をした、直径300メートルの調理台――【コロシアム・オーブン】だった。
周囲の観客席を埋め尽くしているのは、全身が「フォーク」や「スプーン」のグラフィックをした、この街のシリアスな住民NPCたち。
そして中央の調理台の向こう側から、ぬるぬるとした120fpsの無駄のない動きで、一人の男が優雅にフェードインしてきた。
「ようこそ、空腹のバグアセット諸君。私がこのエリアのトッププランナー、【ミルフィーユ卿】だ」
彼の頭部には、1000層にも折り畳まれた超高密度のパイ生地のシルクハットが鎮座し、その手には、図面を引くための巨大な「真鍮のコンパス(攻撃力888)」が握られている。
「私の建築(仕様)は完璧だ。縦、横、高さのすべてが、神々の定めた絶対の幾何学数式によってビルドされる。お前たちのような『15コマでしか動けない、お腹を空かせた低解像度な存在』など、私の1000層のパイ生地の重圧で、1ミリの薄さにラミネート(圧縮)して、あのビルの外壁のタイルにしてくれよう!」
ミルフィーユ卿がコンパスを天に掲げると、コロシアム全体の温度が急速に「180℃」へと上昇し始めた。熱風循環システムが起動し、空気がサクサクと白熱していく。
『――システム・アナウンス。これより【アップルパイ建築・スピード施工バトル】を開始します。……制限時間は3分。中央の共通リソース(リンゴのコンポート・小麦粉セメント)を使用し、より『高密度かつ完璧な構造物』をビルドした側の勝利となります。敗者は……即座にフラット化(薄皮生地化)されます』
「くっ、お腹が空きすぎて、コンパスの先が3本くらいにブレて見えるわ……!」
レイラが白黒ドット絵(空腹ペナルティ)に逆行しかけながら、杖を構えた。
ボクたちの満腹度ゲージはついに残り「0.05%」。もう一歩でも動けば、空腹エラーでその場に倒れ、そのままパイの材料としてコンパイルされてしまう限界点だ。
「イサナギ、どうするの!? カゴがあれば、相手の材料を全部0円で吸い込めたのに、今のあたしたちの武器は、この空っぽのマジックバッグ(100,000L)と、3ゴールドだけだよォッ!」
チェルシーが涙目でボクの服を引っ張る。
「……ううん、大丈夫だよ、チェルシー。お金がなくても、お腹が空いて倒れそうでも、ボクたちには【この3年間で培った、最悪のハングリー精神(バグ技)】があるんだから!」
ボクは腰の鉄剣を抜き払い、15コマのキレのある『ハングリー・ディレクション』のポーズを決めた。
「ルミエル、おじさん、チェルシー、ノワール! 相手が『完璧な1000層のシリアス』なら、ボクたちは【中身がスカスカの、15コマの超音速おバカ建築】で、世界の仕様をひっくり返してやろうじゃないか!!!」
第25章:おバカ施工!15コマの「スカスカ・アップルパイ・タワー」
『――施工バトル、建築開始!!!!!』
システム音が鳴り響いた瞬間、ミルフィーユ卿のコンパスが、視認不可能な超高速フレームで動き出した。
「見よ! 我が絶対数式による高速施工――【千層幾何学タワー(ミルフィーユ・バベル)】!!!」
ステージ上の中央リソースから、大量の小麦粉セメントとリンゴが吸い上げられ、ミルフィーユ卿の陣地に、1ミリの狂いもない完璧な正方形のパイ生地が、何重にも、何百重にも折り畳まれながら、みるみるうちに高さ50メートルの超高密度なタワーへとビルドされていく。あまりの密度の高さに、世界のグラフィック負荷(重力)がそこに集中し、空間がミシミシと悲鳴を上げている。
「ガハハ! 凄まじい密度じゃな! だが、建築の基本(ドワーフの意地)を忘れた構造など、ワシのこの黄金ハンマーで……【仕様変更(物理)】してやるわい!!」
ゴルドンおじさんが、空腹の限界を超えた気合で地面を蹴った。15コマのガタガツとした動きでありながら、その一撃の座標は正確無比。
おじさんがボクたちの陣地の小麦粉リソースをハンマーで「ドガァァァン!」とブチ叩くと、飛び散った小麦粉のパーティクルが、チェルシーの特製ゼンマイ排気ノズルによって、ボクたちの頭上へと一気に噴射された。
「ノワール、計算して! 相手のタワーの『中心座標のバッファ』を狂わせるための、ボクたちの建築図面(おバカな設計図)を!」
「了解、マスター。……ミルフィーユ卿のタワーは密度が高すぎて、内部の『レンダリング処理(描画システム)』が追いついていません。僕たちがここに、中身が100%空っぽの、ただの【ちくわ型(中空構造)のパイ生地】を15コマの速度で乱立させれば、世界の描画エンジンは処理落ちを起こし、どちらの建築が高密度かを判定できなくなります」
「よし、それだ!! レイラ、蒼海石の魔法で、飛び散ったリンゴのペーストを、全部『ちくわの形』に変形させて!」
「もうヤケクソよ! お腹が空いた怒りを込めて――【肉汁還元・ちくわ魔法】!!!」
レイラが杖を振り回すと、ステージ上に転がっていたリンゴアセットが、ババババババッ!!!と、すべて「真ん中に巨大な穴が空いた、中身スカスカのちくわ型アップルパイ」へとバグ書き換え(調理)されていった。
ボクはそのスカスカのパイ生地のパーツを、チェルシーが広げたマジックバッグの吸引口(逆噴射モード)の中にガシガシと詰め込み、ミルフィーユ卿の完璧なタワーの真隣へと、ものすごい勢いで射出していった。
スカッ、スカッ、サクッ、スカッ!!!!!(信じられないほど軽い音)
ボクたちが建てたのは、高さ60メートル。ミルフィーユ卿のタワーよりも高いが、その内部構造は100%「空気」。ただの薄いパイ生地の皮だけが、15コマの超高速な残像モーションでパチパチと維持されている、世界で一番手抜きの【スカスカ・アップルパイ・ちくわタワー】だった!
「な……何だとおぉぉぉッッ!? 何だあの不条理で、中身がなくて、ただただスカスカなマヌケな建築物はァァァッッ!?」
ミルフィーユ卿が、自分の完璧なタワーの隣にそびえ立つ、ボクたちのマヌケなちくわタワーを見て、ハットのパイ生地をパチパチと激しく飛び散らせて驚愕した。
「ふへへ……、ミルフィーユ卿、これがボクたちの『ハングリー・アーキテクト』さ! どんなに中身がなくてもね、15コマのキレ味と、お腹いっぱいの笑顔のログ(絆)が詰まっていれば、世界のシステムはこれを『最高にサクサクの、最高品質のアップルパイ』としてコンパイル(認識)しちゃうんだから!!!」
『――残り時間、5秒!……3、2、1。タイムアップ!! これより、世界の描画エンジンによる『密度・建築クオリティ利益判定』を執行します』
コロシアムの天井にある巨大な「判定レジ(天幻卿の天秤)」が、チカチカと虹色のライトを明滅させ、二つのタワーのデータをスキャンし始めた。
ミルフィーユ卿のタワー:【密度1000層、重量50トン、シリアス度99%】
ボクたちのタワー:【密度0.01層(ほぼ空気)、重量3キロ、おバカ度180万%】
普通に考えれば、ボクたちの手抜き建築がエラー判定(失格)を受けるはずだった。
しかし、ボクたちのタワーの内部にある「巨大な穴(中空構造)」をスキャンした瞬間、世界のシステムクロックが、あの前ステージのちくわオークションのラグ(遅延)をロード画面から呼び出してしまい、
『エラー:建築物の内部に、計測不可能な『おバカの無限空間』を検知しました。質量がマイナスへと反転し、サクサク度が測定限界を突破します』
という、とんでもないバグログを吐き出したのだ!
チーーーーン!!!!!(焼き上がりのタイマー音)
『――判定終了。勝者、チーム・おバカ調律師!!!……ボクたちの『スカスカちくわタワー』が、世界で最も『サクサクでクリエイティブなアップルパイ建築』として、公式パッチに認定されました!』
「そんな馬鹿なァァァァァッッッッッ!!!!!」
ミルフィーユ卿が、自分の完璧な数式が「ただの空気」に敗北した事実を受け入れられず、コンパスを落としてその場に崩れ落ちた。彼の1000層のハットが、ショックのあまり「サクサクのクッキーの粉」となってパラパラと崩壊していく。
第26章:ハングリー・レストア(伝説の食べ放題権利)
『――システム・アナウンス。バトルの勝利報酬をエクスポートします。チーム・おバカ調律師の口座に【10,000ベーキング・チップ(BP)】が転送されました。……および、お約束の【焼き立てダブルレイヤー・アップルパイ・食べ放題権限】を全面執行(上書き)します!!!』
ドガァァァァァァァァァァァン(焼き立ての、バターとシナモンの最高にいい匂い)!!!!!!!!
次の瞬間、コロシアムの中央調理台が「ガガガッ!」と反転し、そこから直径50メートルはあろうかという、黄金色に輝く、湯気がもくもくと立ち上る【伝説の超特大・究極の黄金比アップルパイ】が、まばゆいエフェクトと共にグラフィックロードされた!
中には、甘酸っぱく煮詰められた最高級のリンゴのコンポート(解像度4K仕様)がギチギチに詰まっており、何層にも折り畳まれたパイ生地は、180℃のオーブンコアの熱気で、これ以上ないほどツヤツヤのサクサクに仕上がっている。
「ご、ご飯だ……! 本物の、エラーのない、食べても中毒にならない最高のご飯よォォォォォッッッッッ!!!!!」
レイラが、18歳の最高に美しいフルカラーのグラフィック(美肌)を一瞬でロードさせ、杖を放り出してパイの山へと飛び込んだ。
「いっただっきまーーーーーす!!!!!(15コマ完全同期・限界突破のハングリー精神)」
ボクたちは全員で、その巨大なアップルパイの山へと文字通り「ダイブ」した。
サクッ……。ジュワァァァァァ……ッッ!!!!!
口の中に入れた瞬間、バターの濃厚なコクと、リンゴの完璧な酸味、そしてシナモンの香りのパーティクルが、ボクたちの脳内CPUの全セクターへとダイレクトにインポート(拡散)されていく。
減り続けていた満腹度ゲージが、ものすごい勢いで「10%……50%……100%突破(満腹オーバーフロー)」へと、グングンと緑色のバーを伸ばしていく。
「美味い……! 美味すぎるよ、レイラ、チェルシー! カゴがなくなって、お財布がゼロになって、一時はどうなるかと思ったけれど……。ボクたちのこの15コマの足で、自分たちのハングリーな情熱で勝ち取ったこのアップルパイの味は、3年間の冒険のどれよりも、最高に美味しくてハッピーなデータ(思い出)だよ!!!」
ボクは口の周りをリンゴのペーストだらけにしながら、18歳の最高の笑顔のパーティクルを、スタジアムの青空に向かってキラキラと輝かせた。
「ガハハ! このワシの頑丈な胃袋も、このサクサクの建築物には大満足じゃ! 1万チップも手に入ったし、これでもう金欠のバグに怯える必要もねえな!」
ゴルドンおじさんが、パイの層を座布団代わりにしながら豪快に笑う。
「ふふ、これで次のステージへのコンバート料金(10万チップ換算分)の、最初の『10%』が正常にビルドされたね、イサナギ」
ルミエルも、パイを上品にナイフで切り分けながら、満足そうに眼鏡をクイッと上げた。
ミルフィーユ卿も、ボクたちのあまりにも美味しそうに食べるログ(笑顔)を見て、
「……見事だ、調律師イサナギ。建築とは、ただの数式ではない。そこに生きる人々が、どれだけ『美味しく、笑顔になれるか(ギャグ)』なのだな。私の負けだ。……さぁ、そのタワーの空気の部分も、残さず綺麗に完食してくれたまえ!」
と、コック帽に戻った頭を下げて、爽やかな笑顔(バージョン1.0)に戻っていた。
万能のカゴは、もうない。
だけど、1万のベーキング・チップ(お金)と、パンパンに満たされた胃袋、そして新しく背負ったマジックバッグ(10万L)がある!
等身大の「おバカ」に戻ったボクたちは、このお菓子のディストピアのすべての不具合(悲しみ)を、最高においしい笑顔で調律するため、次なる建築バトル(ワールド3への大冒険)のタイムラインへと、焼き立てのいい匂いをさせながら、一斉に、力強くジャンプしていくのだった!
(――『おバカ調律師イサナギのセカンド・シーズン:超本格的アップルパイ建築バトル編・前編(リベンジ成功)』・完全完結!! 次回、中編【大激突! 謎の『チョコバナナ型・耐震偽装要塞』をデバッグせよ!】へ、ぬるぬる画質で続く♪♪♪)
みなさま、どんな風に感じてもらったのでしょうか?
少しでも面白いかもと思って頂けましたら幸いです。
励みになりますので、☆☆☆☆☆をチェックしてもらえると嬉しく存じます。
これからもお付き合いのほどよろしくお願いいたします。
この作品を読んでくださる方がいていただけて、とても、うれしくありがとうございます。頑張って新しいアイデアを入れ込んでいきますので、よろしくお願いします。




