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浮遊の魔法使いヨワ  作者: 紺野真夜中
後日譚 家
323/323

322

 安心しきった表情で身をゆだねたヨワに、胸からじんわりとにじみ出てくるものがあった。手足の先までそれが浸透すると、無闇に引き寄せられる力が霧となって散る。リンはこれが幸せだと理解した。


 パーティー会場は抜け出した。あいさつに行ったベンガラとハジキが、キラボシにはうまく言っておくとうなずいてくれた。

 帰りの馬車も用意されていたけど、城下町まではそれほど遠くない。リンとヨワは手を繋いで街道を歩くことにした。冬の夜風は冷たい。だがけして、ふたりの心まで凍えさせることはできない。

「なあヨワ。家さ、海の見えるところに建てないか」

「港町?」

「そこまではさすがに遠いから、高い丘を探してさ。見つかるかな」

「きっと見つけるよ」

「毎日帰るんだ。その家に」

「待ってる。温かいごはんを作って」

 繋いだヨワの手を通して、幼い男の子と女の子の笑い声がリンの耳に聞こえた。







ヨワたちの物語を最後まで見届けてくださり、心からお礼申し上げます。ありがとうございました。

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