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ロードオブ召喚獣  作者: 星村直樹
火海牛ムロ
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4大龍出撃

 黄部隊がグワンの部隊と、戦果を挙げた。ナマズクラゲは、5匹になった。そこに、ヒロがやってきた。ヒロは、鱗魚族の戦士長ミリアの所に現れた。ミリアは、北のバベルの塔を守っている龍王側にいた。


 ヒロには、ナマズクラゲから出ている細い触手が見える。それも、思ったより長い。自分だと、電気の通らないライトセーバーを使って、触手を切りつつ、ウィークポイントを衝くだろう。しかし、一体一体を相手にする時間はない。ゼオによって、ムロの樋爪が全部破壊されるのは、時間の問題だ。樋爪が全部破壊されたのを合図に、ワイバーン達が、火流弾の総攻撃をする。龍王が、ナマズクラゲ討伐隊の様子も見てくれるだろうが、ムロを自由に動かさせるわけにはいかない。


「ミリアさん」

「ヒロ、来てくれたのね」


「ミリアさんは、ナマズクラゲの触手が見えますか」

「触手があるの?」

「電気の放電が、マナズクラゲから出ているのは、分かるでしょう。それも線状に出ている」

「そう言えば、電気がのたくっているように見えるわ」

「だから、近づく前に帯電させられる。あの、触手を燃やせば雷龍の人なら、捕まえることができますよ」

「ワイバーンの火炎攻撃ね」

「それも、中隊長以上の広範囲系の火炎が使える人が、効率良いです。ワイバーンには、電気が通る。そのディフェンスの指示も、お願いします」

「分かったわ」


 ミリアが、龍王に、そして、バロンにそのことを伝えた。バロンが、ワイバーンの防御を指示したのは、言うまでもないが、ワイバーンは、将軍クラスが出張ることになった。そこに、龍王もいた。ワイバーンによる討伐隊は、北のショウギ将軍、中央の龍王、東のハガラ将軍、西のグワン将軍である。

 ナマズクラゲ討伐隊は、あまりの大物たちの出撃に、戦慄のような緊張が走った。


「時間もない、婿殿も一体頼む」


 龍王の言い様は、総力戦だ。龍王には、ミリアがついた。ヒロは、ホップを下がらせ、単身で、中央にいるオレンジ部隊のナマズクラゲを倒しに向かった。ホップには、ここにいて、遠巻きでよいから、ミリアを守れと指示した。ミリアは、龍王を守る気でいるが、いざとなったら、ホップは、ミリアを戦場から離脱させる。


「ホップ、頼んだぞ」

「ガオーーーン」

 そうと知らないミリアは、戦闘態勢に入った。


 北側にいる赤部隊には、龍王が、南中央にいる青部隊にショウギ将軍が、東の茶部隊にハガラ将軍が、西の空色部隊にグワン将軍がついた。


 ヒロは、耐火性能の高い外宇宙用の船外スーツを着て、中央に一人残り、オレンジと名づけられたナマズクラゲを中央に足止めする。


 将軍たちが、四方を囲んだ。龍王の指揮で、ムロの前哨戦ともいえる、囲い込みの火炎をナマズクラゲに吐くことになった。


 オレンジは、ヒロに、長い触手を切られていきり立ち、逃げる兵士を追わなかった。ヒロは、触手をライトセーバーで、ジャストガードしながら、オレンジの懐に入っていく。


「ギャオーーーーン〈やれ!〉」


 ゴボォワーーーーーーーーーーーーー


 各々の部隊は、将軍に向かって逃げる。それを追うナマズクラゲたち。将軍たちの目の前に、ナマズクラゲが、ふわふわやって来た。


 ミリアは、ヒロに気付かされて、ナマズクラゲの触手が、おぼろながら、見えるようになっていた。赤部隊が相対しているナマズクラゲの長い触手は、逃げる兵士ではなく、ひと際大きな、龍王に向かって伸びていた。ミリアは、とっさに龍王の前に出る。龍王は、火炎攻撃をするために、口をぱかっと開けているのだ。ミリアは、それも読んで、前に出て触手を切りに掛かる。龍王は、バカ者と、心で吠えたが、全員でタイミングを合わせて、火を吐く寸前で、これを止めることができない。


 ミリアが、龍王の目の前でこけた。一本だと思った触手は上下、2本伸びていた。ミリアが狙った触手は、ミリアが見事切り取ったが、下の触手がミリアの足をからめとった。


 もう間に合わないと、龍王が思ったところに、黒い影がミリアに向かって跳び出した。

 ホップは、更に伸びてくる触手を吹き飛ばし、ミリアを甘噛みして、やっと生え出した爪で、ミリアに絡みついた足の触手を切り取った。そして、ミリアを噛んだまま、龍王の前から、退散した。


 ホップよくやった

 龍王は、心おきなく火を吐いた。


 ミリアは、ホップを撫でて、お礼を言った。

「ホップありがとう。まあ、ビロードのような毛並み」

 ホップは、ミリアのお気に入りになった。



 四方からの強力な火炎攻撃が来た。その中にいるヒロは、オレンジのウィークポイントに、ライトセーバーを突き刺していた。


「オーバーブレイド」

 一瞬、ライトセーバーが、巨大剣になった。ライトセーバーが、ナマズクラゲを突き貫く。オレンジは、「みっ?」と、言って、そのまま動かなくなった。


 ヒロが、他のナマズクラゲを見ると、触手を再生しだしているのが分かる。だが、まだ短い。


「みんな、囲い込んでくれ。今なら、将軍たちの刃が通るぞ」


 それを聞いた、雷竜兵と、甲殻兵が、ナマズクラゲに突進した。


 黄部隊の攻防で、実感のあるグワン将軍が、槍でナマズクラゲを突き刺した。空色部隊が相対していたナマズクラゲが沈黙した。グワン将軍の戦術を見た他の将軍が各々、ナマズクラゲに止めを刺す。ショウギ将軍が、刀で、ハガラ将軍が、蛮刀で、止めを刺した。


 龍王は、得物を持っていない。なんと、ラヴィやゼオの様に巨体を前方回転させて、しっぽをナマズクラゲのウィークポイントに突き刺した。ヒロから見ると、あれに、ウィークポイントは、必要なかったのではないかという豪快ぶりだった。ナマズクラゲを抱えていた雷竜兵もナマズクラゲと一緒に吹っ飛んだ。


「すまん、やりすぎた」

 そうは言っていたが、まだ物足りないと言った感じだ。龍王は、将軍たちをねぎらいつつ、持ち場に帰った。


「みんなよくやった。婿殿、ヒューガも見てやってくれ。善戦はしているが、決め手がない」

「了解です」


 ヒロは、空の飛びムカデを見上げた。ヒロは、戦闘機乗りが着るようなパイロットスーツに着替えた。ロードオブ召喚獣をやっているプレーヤーなら、懐かしい初期装備だ。ワールドシップ船内で着る標準のパイロットスーツなのだが、これが空中戦闘に合う。


「ホップ!」

「ガウン?」

 ホップが、ミリアとやって来た。

「ヒロ、ホップと話せるの?」

「ラヴィが、ブリーダーになったんです。ラヴィがホップと仲良くなると、自分も、仲良くなるし、話せるようになります」

「羨ましい、さっき助けてもらったのよ。お礼を言って」

「見てました。人形なら、ホップには、オーバーアクションが通じます。今度、ラヴィかアリーシャに教えてもらってください。ホップは、カナン山のグランにいます」

「自分で言えってことね。分かったわ」


「ホップ、ムロの方は、これから、遠距離からの火炎攻撃に移る。大規模になるだろう。逃げ遅れた兵士を助けてやってくれ。オレは、飛びムカデ討伐隊の応援に行く」

「がおーーーん」

「ミリアさんは、ホップといる分には、戦場に残ってもらって構いませんが、単独行動は、やめてください」

「いいの!」

「ホップ、ミリアさんを連れて行け。ミリアさんを頼むぞ」

「ぐわっ、ガオン」

「よろしくねホップ」

「ぐるるるる」


 ヒロは、飛翔アイテムを発動した。浮遊石で、体が軽くなり、飛翔石で、空に舞い上がった。ヒロを見送るホップとミリア。ホップは、ミリアに背中に乗れとボディランゲージをする。ミリアの学習は早い。ヒロの、「人形なら、ホップには、オーバーアクションが通じます」で、ホップとのコミュニケーションを察した。

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