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ディベート・ナースフット  作者: りんがまえ
2/2

2一神家

二話目です。最近寒くて死にそうです。

今の日本はかつて先進国と言われてた頃よりもさらに世界のトップを走る国になっていた。

理由としては【ゲート】の影響が大きいだろう。

日本は2100年に突如として現れた異世界への扉【ゲート】の保有国であり、世界でも数少ない異世界交流が盛んな国として知られている。

そして日本の魔法技術の頂点に君臨する存在【十二頭家】。氏神家は通称分家と呼ばれる十二頭家に連なる家とされている。

十二頭家には特別公表されるような権利はないものの、各家にはそれぞれ日本の魔法技術の根本になるようなものがある。

氏神家はその十二頭家の一つ【一神家】の分家にあたる。

相変わらずでかい屋敷だ。

「はぁ......みくもちゃんはまだかしら。」

「雪恵様、ただいま到着したようです。」

「やっぱりみくもちゃんはこちらの家にいさせるべきだと思うわ。」

「と、言いますと?」

「そうねそれは、」

雪恵がなにかを言いかけたその時ドアが静かに開いた。

「失礼します。氏神家長男氏神三雲ただいま到着致しました。」

「いらっしゃいみくもちゃん。元気だったかしら?突然だけどみくもちゃんあなたやっぱり本家の家に住みなさいな。」

「...」

「失礼ですがゆきえさん前にも言ったように俺は今の居場所が気に入っています。なので本家に住むことはできません。」

「ぶ、無礼にもほどがありますぞみくも様!」「うふふ、いいのよ立川それでこそみくもちゃんよ。」

「で、ですが...」

「みくもちゃんが高校に入って卒業するまではあっちの家で過ごしていいと言ったのは私よ。それにいざとなれば強制的にまたこっちに呼び戻すこともできるわ。」

「...ゆきえさんそれで今日の要件はなんですか?」

「あっ、そうね私ったら肝心なところを忘れてたわ。以前あった分家の八神家と如月家の紛争を覚えてるかしら?その後始末に行ってほしいのよ。」

なんでこのタイミングで自分に白羽の矢が立ったかは疑問だが。

「それは他の分家の人間やゆきえさんがいつも動かしてるJMSの隊員じゃダメなんですか?」

JMSは俺の姉さんが所属している国家魔法戦闘員の略だ。

「彼らはいまゲートの方で忙しいみたいだからダメよ。それに分家だとやっぱりみくもちゃんにお願いしたくなるのよ。」

分家だとの意味がよく分からないが...

「わかりました。任務を遂行します。」

やはり今は従っていたほうがいいだろう。

「うふふ嬉しいわ。あっそれと二美華は元気かしら?」

「元気ですよ。最近では模擬戦で負けそうになるぐらいになってきました。」

「あらそうなの。ならそろそろ二美華も任務に駆り出してもいいかしら?」

「なっ、待ってください!俺が高校に入って卒業するまでは二美華には何もしないって約束でしょう!」

「でもそれも時間の問題よ。あの子の魔法力とデバイス使わないで魔法を駆使する力は分家でも引けを取らないわ。」

「それに遅かれ早かれJMSの人間に引き抜かれるわ。一度一夜の時に痛い目にあってるもの早めの対策は必要よ。」

「姉さんのJMS入りは姉さんが自分で望んだものです!JMSに引き抜かれたみたいに言うのはやめてください!」

「それに二美華の意思はどうなるんですか!」

「あの子の意思は必要ないわ。それはあなたも例外じゃないのよ?」

「でもだからって!!」

「みくも様、いくら親族といえどもその口の利き方はさすがに放っておけませんぞ。」

クッ、やはり分が悪すぎる。

「失礼しました。」

「まあ今の一件はまた分家が集まったときにでもしましょう。デバイスの解放についてはこっちでもう準備してあるわ。」

「それは戦闘になっても問題ないということですね?」

「できれば避けてほしいけどあの二つの家じゃそれも無理そうね。」

「わかりました。では俺は任務のために京都の方へ向かいます。」

「行ってらっしゃい。いい報告をまってるわ。」

「よろしいのですか雪恵様。」

「何かしら立川。」

「デバイスのことです。」

「まぁ問題ないでしょう。それにあの子はなにか隠し持ってるものがありそうだからデータをとっておきたいわ。」

「雪恵様が良いのならいいのですが。」







俺はボロボロになった体を引きずりながら家に着いた。

「ただいま。」

ドアを開けるのがかなりしんどい。

「にいさん!」

「大丈夫。大きなケガはないから。」

「全然大丈夫じゃないよ!まってていま色々準備するから。」

医学が魔法により大幅に進歩したと言っても人が完全に完治できるようなものはまだ存在しない。ただ稀に魔法力関係なしに完全に体を治癒できるような魔法を使える人間がいるらしい。

「にいさんいつもの薬用風呂できたよ。」

「ありがとう。」

この薬用風呂は体の表面的な傷を治してくれるだけではなく魔法力も回復してくれる優れものなのだ。ただ入るときにものすごく体全体がヒリヒリする。

「ふぅ...」

俺は風呂に入りながらもいつもの反省会を開いた。

今日はデバイスを使えたからいいけどデバイスを使わないとなると分家の人間を相手にするのはしんどいな。

実際一神家の分家というのは強者ぞろいだ。今日戦闘になった如月家次期頭家の護衛、如月月芽さんは戦闘になったけど手加減をされてるかんじだった。そして八神家の双子、二美華と同い年であそこまでやれるとは驚きだった。

でも今日の任務は絶対俺じゃなくてよかったはず。結局仲裁という形で両家の戦いに割り込んだが月芽さんに戦闘の意思が感じられなかった。いつもなら俺と相手するときはどっちかが気絶するまで戦うのに...まぁ双子に関しては月芽さんと俺と戦う気まんまんだったけど。月芽さんにかんしてはあらかじめ何か知ってたように思えた。

「何かあるな...」

と色々今日の反省会をしてるといつものように洗面所から意気揚々とした鼻歌が聞こえてきたのでしっかりと風呂場の鍵を閉めておいた。







翌朝昨日の一件について本家からメールがきていた。

内容としては【昨日はありがとうみくもちゃん。また何かあったら呼ぶわ。二美華によろしくね。こっちに来たくなったらいつでもいっらっしゃい私の部屋で寝かしてあげるわ。】

朝から気分が悪くなった。

今日は久々に学園に登校する。まぁ学園は正直苦手なのだが自分にとっては学ぶべきことがたくさんある。

そしてあと少しで高校の入学試験だ。それまでに片付けなければならない事が山ほど残っている。

自分でデバイスの力を開放する事についても考えていかないといけない。

「問題は山積みだな。」

色々な事を考え学園に向かっていく氏神三雲の朝はここ数年の日常になっていた。


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