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ふとっちょ召喚士  作者: 光晴さん
勇者と異世界人と魔王封印

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第34話 地球への帰還者



『ネルディアナ王国 王都』

ここは国の中枢、政を決めるため多くの貴族が住む場所。

また王都の貴族は国の中心にいることでプライドが高く、

その子供たちは親の力を自分の力と勘違いして、多くの問題が起きている場所でもある。



浩二たちは『勇者たち』の帰還パレードを見ている。

『勇者』以外の『異世界人』はパレードに参加せずにお城の大広間に集められ

ベランダから見える城下の騒ぎを見ていた。


王に謁見していたのは、2年前の召喚された時から『勇者』のみで

他の『異世界人』は大広間に集められて、王女様からの話を聞いていた。


「大広間ってことは、今回も王様に会うことはないんだな」

「洋二、いいことだと思うぞ?」

「浩二だけだぞ、そんなこと言っているのは」


「そうか?俺は、面倒ごとがなくていいと思うが」

「面倒ごと?」

「ほれ、よくあるだろ?王様の前での態度」


「ああ、騎士団長なんかが『王様の前で無礼な!』とかのイベントか」

「そうそう」

「それを考えると、この状況の方がいいのか…」


「ところで、これからどうなるの?」

七瀬さんの隣にいるクラスメイトの『木村麗奈』が聞いてくる。

「木村さん、たぶん『地球』に帰るかここに残るかの意思確認じゃないかな?」


「え、私たち帰れるの?」

「そうだよ、『勇者』たちが『魔王』の封印に成功したんだから

『地球』に帰ることができるんだよ」

「『召喚陣』は『帰還陣』に変化しているからね」


「「「そうなのか…」」」

俺たちの周りのみんな感心していた。

「…何で知らないんだよ」



「それは、これからお知らせするところでした」



声のした方にみんな一斉に向くと、

そこには『カッコいい女』といったスーツのような服を着た女性と

俺よりもでっぷりと太った男と女騎士が姿を現した。



「『異世界人』の皆様初めまして、カーラ・ミグナルと申します」

「…ルガナーだ」

「私は、近衛騎士のクルミーです」


「今、パレードが終わり『勇者様』は陛下に謁見され今後のことを話し合われています。

そしてあなたたちの今後もここで決めたいと思い集まってもらいました」

「何人か足らんようだがな…」



「オホン、『異世界人』の皆様には、私どもとしては今後もわが王国のために

尽くしてもらいたいのですが、この世界は皆様の住んでいた世界とは違う世界

自分の世界に帰りたい人もおりましょう」



カーラさんは俺たちを見渡しながら

「そこで帰還をご希望の方はこのままご帰還を、残られる方には『魔王封印』の報奨金と

よろしければ貴族などとの婚姻などをお世話できますがいかがですか?」



「あの、いいですか?」

俺は手をあげて質問をしてみる。

「何でしょう?」


「婚姻とかはともかく、残ると決めた場合、自由にこの世界で暮らしてもいいですか?」

「ええ、それはもちろん。ただ、なるべくこの王国にいてもらいたいのですが…」

「ああ、それは問題ありません。俺は西の街に家を持っているんで」


「なら、問題なく自由に暮らしてもいいですよ」

「ありがとうございます」

俺の言葉でどうするか決めた人もいたようだが…




2日後、『地球』への帰還人数は

『ネルディアナ王国』で

『勇者』8人全員の残留。

『異世界人』26人のうち20人の帰還。


『旧ベルガルナ王国』は

『勇者』10人全員の残留。

『異世界人』25人のうち14人の帰還。


となった。

また『旧ベルガルナ王国』の者たちの帰還者のために

『ネルディアナ王国』が『現ワーディング帝国』との交渉で

召喚陣の使用許可も取れたようだ。


それから『迷宮都市』に残っていた『勇者』の2人、『異世界人』の3人にも連絡が取れて

この世界に残ることが決まったそうだ。


帰還人数の決まった翌日、帰還者たちは『勇者』や『異世界人』に見守られながら

『地球』へ帰還していった。

泣いていた者はいなかったが、みんな寂しそうにしていたのはわかった。



ただ『勇者』のみんなは残留が決まったその日から、

貴族たちのパーティーなどに誘われて大変だったそうだ。

1週間ぐらいして、俺の店に来た藤倉さんと馬場さんの目が座っていたよ…





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