高校入学
朝のレッスン。
「クロさま。その鞍似合ってますよ」
「ありがとうございます。叔父さんに買ってもらったんです。すごく乗り心地がいい」
「それはいいですね。これで大会でたいですね」
「はい」
レッスン後。ベテルギウスを手入れした。
「ところでクロさま。明日から高校生ですね」
初老の兵士が声をかけた。
「はい。でも、高校生活どうなのかな…」
「不安はいっぱいあると思いますが、頑張っていきましょう」
「そうですね」
ベテルギウスを馬房に戻した。
「今日もありがとうございました」
「よし!明日のためにしっかり休んでね」
「はい」
クロは部屋に戻った。
「ただい…」
「ライトさん!ダメでしょ!」
「だって…バレたくないもん…」
ライトとウルフが騒いでいた。
「どうしたんですか?」
「聞いてよクロ。クロの高校の入学式なのに行きたくない言うんだよ!」
「だって…」
ぶー垂れていた。
「別に…俺は来なくてもいいけど…」
「私は行きたいぞ!息子の成長した姿みたいもん!」
ライトは泣いた。
うわぁ…。
クロとウルフはただ眺めてた。
「その…何で行きたくないんですか?」
ライトは鼻をかんだ。
「受験の時に…なんか感じてただろ?」
「うん…」
「あれな…多分。レイだと思う…」
「レイ?」
クロは椅子に座った。
「クロには言ってないかな?明楽とナイトの父親さ」
ライトは本棚にある一冊の古い本を魔法でクロに渡した。クロは本を開いた。
「…!」
「闇の帝王。この世を破壊する力を持っていると言われている。で、そのライダーが私と敵対してる谷川って人なんだ。あいつは龍を片っ端から全滅に追いやっててね。私の大切な龍もやられたさ。で、あいつがクロの行く高校の副校長してるんだ」
「え!?」
クロは驚いた。
「言ってくれたら志望校変えたのに!」
「だって!頭いい高校はあそこしかないだろ!」
「遠いところでもよかったよ!」
「クロの負担になりたくないじゃん!」
ライトはぶー垂れてた。
「で…バレたくないじゃん。狙われそうだし…」
「あぁ…そう言うことか…」
クロは頭を抱えた。
「バレなきゃいいんでしょ?」
ウルフが提案した。
「どうやるん?」
「でも、殺気とか気配消すのは頑張ってよ?」
ライトとクロは顔を見合わせた。
翌日。
「マジか…キッツ…」
「仕方がないだろ!我慢してるんだよ!」
「うるさいわね!ちょっと黙ってて!」
ウルフと数名の女性兵士の力でライトは女装をした。その光景にクロは項垂れた。
女装なんて…学生以来だぞ!
「もともとストレートヘアだから、もっと綺麗にアイロンして」
「ウルフさん。あくまでも、クロさまのお母さん役…」
「化粧でいけるでしょ。年相応に…」
「やめてくれ…そこまでして来てほしくないよ…」
クロは涙目になっていた。
「メガネはそのままでいいわ。あとは、服どうする?」
「あ!あえて着物どうですか?」
「着物!?」
ライトは驚いた。
「じゃぁ、髪型も少しいじるか!」
しばらくしてできた。落ち着いた色の着物を身に纏った女装したライトの姿。
「ライトさん。意外と女装いけるわね」
「普通にいますよ!」
「何で…こんな…」
あまりの出来栄えに流石のクロもどう反応したらいいかわからない。
「あ…声はどうしたら…」
「これ舐めてください。声が高くなる飴です」
女性兵士が飴を渡した。
「効果は半日です」
ライトは仕方なしにな口に入れた。
「あとは、匂いも変えたほうがいいから」
ウルフはライトに香水をかけた。
「うっ!」
「きつい匂いじゃないから大丈夫!ほらクロ!ライトさんを連れていきなさい」
「えぇ…」
「えぇ…じゃねーよ!あっ」
声が高くなった。
「もう…勘弁してくれ…」
クロは貧血で倒れそうだった。ライトはクロの腕に抱きついた。
「ほら。さっさといきましょ?」
クロに向けてウインクした。
「あ…はい。俺の入学式だもんね。じゃぁ…行ってくる」
「いってらっしゃい」
クロが指を鳴らすと、ライトと一緒に消えた。
「私たちすごくない!?」
「うん!ライトさまをあんなに可愛くできたね!また機会があったらやりたい!」
「だよね!」
そのまま女子会をしていた。
ライトとクロは高校に着いた。
「着物着てる人いてよかった…」
ライトは安堵していた。
「おじ…」
「お母さんでしょ!今日はなりきりなさい!」
「あぁ…はい」
ライトはクロのネクタイを縛り直した。
「綺麗な縛り方教えるから、覚えてね?」
「はい」
すると、入学式の看板を目にした。
「え…撮るの?」
「当たり前よ。ほら。今回は係の人いるじゃない」
ライトは携帯を係の人に渡した。
「撮りますね」
こんな綺麗な親御さんいたのかよ。
係の人はそう思いながらシャッターを切った。
「ありがとうございます」
ライトは携帯を受け取った。
「クロ。気配感じるかもしれないけど、ほぼ無視でいいからね」
「わかってます。でも、おじ…違う。お母さんは…大丈夫なの?」
「私は大丈夫。多分これだけの人数がいるからバレないと思う。それに、今日はこの格好。多分紛れれると思う」
「なるほど」
ライトは辺りを見渡した。
「にしても、外国人もいるね」
クロも辺りを見渡した。
「本当だ。受験の時、気づかなかったな…」
玄関に入ると、生徒は教室へと書かれていた。
「じゃぁ…行ってくる」
「えぇ。また後でね」
ライトは保護者が集まるホールへ向かった。
あぁ…今は感じない。それに、アイツの気配も。まぁ、忙しいか。
そう思いながらホールの椅子に座った。すると、高校の校長と谷川が現れた。肩にレイはいない。校長がマイクをとった。
「えぇー。本日は大切なお子様のご入学。おめでとうございます…」
長い話にライトは飽きた。
やばーねむー。
しかし気を緩めるとバレると思い、なりきるのにがんばった。
「では、ただいまから入学式です」
他の保護者に紛れながら体育館に進んだ。
やべー着物って腹きついな。これみんなキツくないの?
そう思いながら保護者席に座った。入学式が始まると、新入生が入場した。
やっぱクロでかいな。
そう思いながら入学式を眺めている時だった。
ん!?
背後から気配を感じた。
レイか?ただ見てるだけか?
それはクロも気づいた。
殺意は感じないが、見られてるな。
「以上をもちまして、入学式を終わります。新入生の退場です」
新入生が退場していった。ライトも保護者に紛れて退場し、教室に向かった。
意外と広い高校だな。
クロのいる教室に入り、担任の先生が保護者に対し軽く挨拶をした。
もう帰りたいな。
そう思っていると、ようやく解散になった。
「クロ。帰りましょ」
「はい」
廊下を歩いていると、ライトの肩を誰かが叩いた。
ん!
振り向くと、谷川がいた。
「すみません。突然」
「い…いえ…どうなさいましたか?」
「いや。知人に似ていたんですが、人違いでした」
「あ…はは」
やべーバレるところだったー。
すかさずクロは声をかけた。
「あの…」
「あぁ。挨拶はまだでしたね。副校長の谷川勉です」
「一組の…」
「あ!谷川先生!」
奥から呼ぶ声が聞こえた。
「すみません。また会った時に教えてください」
谷川は去っていった。
「行きましょ」
ライトとクロは玄関を出た。そのまま校門を抜け、人気のない所にきた。
「疲れた〜」
「お疲れ様です。おじ…」
「まだお母さんよ。帰るまで我慢して」
「あ…はい」
ライトは再度人がいないのを確認した。
「行きましょ」
クロはライトの手を取り指を鳴らした。
「おかえり!」
ウルフが出迎えてくれた。ライトとクロはその場でへたり込んだ。
「バレるかと思った〜」
「マジできつかった〜」
「お疲れ様です。ライトさん。着物解くから立ってくださいね?」
ウルフはライトの着物を解いていった。
「途中で腹キツくなってさ〜」
「わかるわ〜。あ、ライトさん声元に戻ったね」
「あっ!」
そのまま化粧を落とした。
「マジできつかった〜。ウルフ。風呂用意してほしい」
「わかったわ」
「お前も入るだろ?」
クロも頷いた。
「叔父さん。何なんですか?あの気配といい、谷川先生といい」
「お前も気づいてたか…」
「てか、何で叔父さんに声かけるんだよ。マジ死ぬかと思った…」
「私もバレるかと思った…」
ライトとクロはその場で大の字に倒れた。
「お風呂準備できたよ〜。さっさと入りなさい」
「あ…はーい」
二人同時に動いた。
「え…」
「よし!一緒に入ろう!」
「あ゛ぁ!?」
ライトはクロを引きずった。
「あらあら。仲良いわね」
ウルフは微笑ましく見ていた。
「…」
ライトとクロは一緒に風呂に入ってた。
「こんなでかい男二人が入るサイズじゃないだろ!」
「いいじゃん。昔一緒に入ってたじゃん」
「歳考えろ!」
クロは頭を掻いた。
「マジあの谷川先生。なんで叔父さんに声かけるんだよ。意味わからない」
「あ…あいつは…な」
「ん?」
ライトは気まずそうに話した。
「あいつは…私に惚れてたそうだから…」
「…は?」
クロはきょとんとした。
「だって、初めて出会った時さ。大学一年で、放課後稽古してたら声かけられて、お嬢さんって言われてさ」
「は…はぁ!?」
「だろ!私男だっつうの!」
ライトはため息を吐いた。
「だから、あいつの好みなんだろう…」
「キッモ…」
ライトは先にシャワーを浴びた。
「落ちきれてない化粧落とさないとな。後、香水も」
「でも、俺は今日の匂い嫌いじゃなかったですよ」
「ふーん」
シャワーを終えた。
「先上がるぞ…」
「うん」
ライトは濡れた髪をタオルで縛った。しばらくすると、クロも上がった。
「そういえば叔父さん」
「ん?」
「あの…めっちゃなりきってたね…」
ライトはクロを見た。
「言っとくが、私は女じゃないからな?」
「わかってますよ!」
疲れてたのか、二人はライトのベットで眠った。
ライト「作者!なんで私を女装させた!」
作者「だって、ロン毛で高身長で細身って絶対女装似合うじゃないですか。てか、本当はここの女装ネタ書く予定なかったんですよね」
ライト「どういう事!」
作者「女装ネタ。一個は入れてたんですよ。もっと後ですが。でも、一個は寂しいと思って、急遽書きましたw。そのおかげで、クロも魔法高校出身ではなかったんですよ。でも…まぁいっかってw」
クロ「作者軽すぎ。ネタ入れたい為に話変えるとか…!」
作者「でもさ、ライトさん。THE ALFEEのタカミー。女装するよ?」
ライトとクロ「え!?」
作者「タカミーの古希のバースデーライブに行った話ですが、あの人、純白のドレス着てたんですよ。出てきた時、誰!?あ、タカミーだってなりました」
ライト「マジかよー!」
作者「だから、ライトさんも女装似合うと思ってー」
クロ「女装ネタ、もう一個あるのか…」
作者「楽しみに待っててください」




