食べ物の恨み 親子喧嘩
「ライト先生。最近大学内に新しい店できましたよね」
授業後、一人の生徒が声をかけた。
「へぇ〜」
「すごく美味しかったから、一回行ってみてください!」
「うん。わかった」
ライトは教授室へ入ろうとすると、桶谷が現れた。
「ライト先生」
「お。桶谷くん」
一緒に教授室に入った。
「さっき生徒から教えてもらったんだけどさ。大学内にお店できたらしいね」
「あぁ。あのケーキ屋さんですね。行ってみますか?」
「いいの!?」
そのままお店へ向かった。
「たまには家族にケーキを買うのもいいな〜」
「クロもよくケーキ作ってくれるけど、受験に向けて勉強に力入れててね」
「あれ?もう受験生?」
「前もって勉強してる。早いよな」
「どこ受けるんですか?」
ライトは辺りを見渡した。
「今日…谷川いないよな…?」
「あ…はい」
「実は、魔法高校で…」
「え!?どっちのコースですか!?」
桶谷は驚いていた。
「頭いい方だったと思う。でも最初さ、大学入試しようとか言い出してさ」
うーん横に中卒いるんだけどな…。
「その発想も…ライト先生にそっくりだな…」
「でも、制服姿見たいから高校行ってって言った!」
「…」
お店が見えると、行列になっていた。
「人多いね」
「ですね」
列に並ぶこと十数分。
「ほぉ〜たくさんある」
「綺麗ですね」
宝石のように輝くケーキにライトと桶谷は見惚れた。
「お待たせしました!」
「先、桶谷君からいいよ」
「え…じゃぁ…」
桶谷はたくさんケーキを買った。
「た…食べ切れるの?」
「ついつい買ってしまった…でも、食べ切れるでしょう!」
「お次は?」
「あ…このメロンのケーキ二つ」
ライトは会計をした。
「クロ君の分?」
「うん。勉強してるから、たまにのご褒美はいいだろ?」
「ですね。喜ぶと思いますよ」
「研究室の冷蔵庫に入れておこう」
「名前書いて…」
研究室に入り冷蔵庫を開けると、ケーキだらけだった。
「…」
「え!?ライト先生と桶谷さんも買ったんですか!?」
一人の研究員が見た。
「いや…私達は家族用で…」
「でも…入らないですね…」
「そこのケーキ屋美味しくて、みんな自分用で買うんですよね」
冷蔵庫をそっと閉めた。
「うーん。まだ時間あるよね?」
「ですね…」
「…一瞬家に置いてく?」
「…ですね!」
ライトは指を鳴らすと消えた。
「ただいま…と言ってもすぐ行くんだけどな」
部屋に着くと急いでキッチンに向かい冷蔵庫を開けた。
「よし…」
ケーキを入れた。
「帰ったら楽しみ…」
指を鳴らし消えた。すると、部屋に誰かが入ってきた。
「…」
ふと冷蔵庫を開けた。
「うわぁ…」
笑みが溢れた。
「ただいま…」
仕事終わり。部屋に着くと、誰もいない。
「クロ…図書室かな?シェフの所かな?」
キッチンの冷蔵庫を見て愕然とした。
「だ…誰だ?」
ケーキが無くなっていた。
「ふーん。喧嘩売るのか…この私に…」
冷蔵庫を閉めた。
しかし…誰が食べる?この部屋入るの限られてるはず。まさか、私がいない間にか?だが、二つも消えるのはおかしい。
ライトはクロが犯人だと思ったが、明日も様子を見ることにした。
「にしてもいい値段するんだよな〜」
次の日財布と睨めっこしながらまたケーキを買った。それも複数。
「全く…」
指を鳴らし消えた。
部屋につくなり冷蔵庫にケーキを入れた。
「昨日は二つだったが、これだけあれば食べきれない…」
そしてまた大学へ戻った。
夕方。
「よし…今日は…」
部屋に戻り、冷蔵庫を開けた。ケーキは全てなかった。
「…ふーん。これだけ食べ切れるのはクロだけだな。あいつ…今度は…」
ライトは銃の弾を変えた。
「許さん…」
部屋を出た。
親子喧嘩
「ただいま…」
ライトより先にクロは帰ってきてた。カバンを片付け、学生服の上着を脱いだ。
勉強する気ないな…筋トレするか。
そう思いながら稽古場へ行き軽くウォーミングアップをして筋トレに励んだ。
「はぁ…まだまだ…」
背筋を鍛えていた。次第にクロの体から湯気が上がった。
「はぁ…」
すると、誰かが近づいてきた。クロは器具を置き振り向いた。
「あ…叔父さん。お帰りなさい」
汗を拭った。
「なぁ…クロ」
「ん?」
水を飲むと、銃声と共に水が入ってる容器が割れた。
「!?」
ライトを見ると、銃を構えていた。
「お前な…私に言う事あるだろ?」
やばいオーラを放っていることにクロは気づいた。
「何のこと!?」
「とぼけるな!」
また銃の引き金を引いた。
実弾かよ!
クロは急いで距離をとった。
「叔父さん!俺何もしてないよ!」
手甲鉤を手にはめた。
「お前しか有り得ないんだよ!」
ライトは刀を抜き飛び出した。
「…!」
刀と手甲鉤がぶつかり、斬り合いとなった。
「何がだよ!俺何か悪ことしたかよ!」
「自覚ないのか…だったら!」
斬り合いの隙間から銃を放とうとした。
まずい!
クロは咄嗟に避け弾丸を回避した。
ガチの戦闘体制じゃん…もういい。気合い入れろ…俺!
クロの目つきが変わり飛び出した。
「人の話聞けよ…このクソ親父!」
またぶつかり合った。
「何だと!このバカ息子!」
ライトは刀でクロをなぎ払い、弾丸を放った。
よめる!
クロは弾丸を避けながら複数のワイヤーを手甲鉤に絡めさせ、ライトに近づいた。
「そんな小細工が、私に通じると思うか!」
手甲鉤のワイヤーを刀で切ろうとしたところで、クロは瞬時に避けた。
絡まってくれ!
そのままライトの頭上にワイヤーを放った。
「ふん…」
ライトは刀を持ち変え思いっきり腕を動かすと、強い風がワイヤーを飛ばした。
「マジかよ!」
すると、一本のワイヤーがライトの足元に落ちた。
よし!
気づかれないようにクロはライトに目掛けて飛び出した。
「小細工で悪かったな!」
ぶつかった。
「お前はまだまだなんだよ!」
「俺は弱いよ!」
ワイヤーが絡まってる手甲鉤を思いっきり引くと、ライトの足に落ちていたワイヤーが足に絡まった。
「なに!」
バランスを崩し、ライトは倒れた。
「隙あり!」
クロは飛び出し、手甲鉤で刺そうとした。
「隙ありはお前だ!」
弾丸を放つと、クロの肩を貫いた。
「うっ!でも!」
そのまま突進した。
「もらった!」
ライトの胸目掛けて手甲鉤を刺そうとした。
近すぎて避けられない!
ライトは腕を入れ、胸を守った。手甲鉤は腕の筋肉で止まった。同時にライトはクロの額に銃を突きつけた。
「お前が…!」
ライトの腕とクロの肩は血だらけになった。
「なになに…」
稽古場にゾロゾロと兵士たちが集まった。
「どうしたの…親子喧嘩にしては…」
「二人とも本気じゃん!」
初老の兵士も見にきた。
「あらあら。何やったんやら…」
すると、ウルフが現れた。
「何やってるの」
「それが…よくわからないんですが、親子喧嘩してて…」
すると、ライトが声を荒げた。
「お前がケーキ食ったろ!」
その言葉でクロの戦意が消えた。
「…は?俺食ってないよ。何のケーキだよ」
クロは手甲鉤をライトの腕から抜いた。
「とぼけるなよ!お前の分も買ってきたのに独り占めしやがって!」
「だから何のケーキだよ!」
ライトは座った。
「えっと…昨日はメロンで…今日は…」
「そんないいの買ってきたのかよ!俺食べたかったんだけど!」
そこでようやくクロじゃないのがわかった。
「え…じゃぁ…」
すると、ウルフが笑顔で話した。
「美味しかったわよ〜」
周りの兵士が驚いた。
「ウ…ウルフさん?」
「おい…」
「冷蔵庫みたらさ、珍しくあってね。昨日と今日幸せ気分でさ〜」
その言葉を耳にしたライトとクロは立ち上がり、ウルフに近づいた。兵士たちが慌てた。
「ウルフさん!謝ったほうが!」
「やばいですよ!後ろ!」
「へ?」
ウルフが振り向く前にクロとライトの腕がウルフの肩に絡まり、手甲鉤と刀の刃先がウルフの頬にむいていた。
「おいウルフ。その話俺たちにも聞かせてくれよ。なぁ?叔父さん」
「あぁ。お前が犯人だったとはな。あれ一個ずつ高かったんだよ?」
ウルフの冷や汗が止まらない。二人の怒りが込み上げた。
「ウルフ!!」
「ごめんなさーい!」
そのままウルフを締めた。
「イッテェーー!」
処置中クロは絶叫した。
「消毒中です」
「クロ…我慢し痛ったぁ!」
ライトも叫んでいた。
「全く。親子喧嘩で実武器使ってやるとか。アホじゃないですか。罰として麻酔なしです」
ドクターは呆れていた。
「だって…叔父さんが仕掛けてきたもん…」
「マジで悪かった。冷静に聞けばよかったよ…」
包帯を巻かれた。
「今晩は安静にですよ」
医務室を追い出された。
「はぁ…」
「マジでごめん」
疲れ切っている所に、初老の兵士が現れた。
「あ、先生」
「クロさま。大丈夫ですか?」
「あ…はい」
初老の兵士はライトに近づいた。
「私の愛弟子に何してるんですか?」
「あ…ごめんなさい」
すると、ライトの腹に指を一本立てた。
やばい!
避けようとしたが、初老の兵士の寸勁が炸裂しライトは飛ばされた。
!?
クロは唖然とみていた。
「大事な愛弟子が傷ついてしまったんです。クロさま。明日の朝は無理しなくていいですからね?」
この人に逆らったら…怖…。
「は…はい」
引き攣りながら返事をすると、初老の兵士は去っていった。クロはライトに駆け寄った。
「大丈夫ですか?」
ライトはお腹を抑えていた。
「おぉ…お腹が…油断してた…」
ゆっくりと立ち上がった。
「クロ…腹減ったな」
「うん…でも、俺今は作れないよ…」
「よし。行こうか」
「は!?」
ライトはクロの手を取ったが。
「あ…指鳴らせれない…」
「はぁ…はいはい」
代わりにクロが指を鳴らすと消えた。
着いた場所はラーメン屋。
「いらっしゃいませ!空いてる席どうぞ」
ライトとクロは椅子に座った。
「ラーメン二つ」
「あいよ!」
ライトが注文した。
「マジでごめんね」
ライトはクロに謝った。
「うん…でも、弾丸避けれるようになった…」
「…だよな?そうだよな!」
ライトは喜んだ。
「やっと避けれるようになったよな!いやーもう無理かと思ってた〜」
クロは水を飲んだ。
「なんか…行けるなって…」
「今度から実弾でいいな〜」
「え!嫌だよ!」
ライトは笑った。
「てか、俺…謝らないと…」
「ん?何を?」
ライトは首を傾げた。
「その…クソ親父って言ってしまって…」
恥ずかしそうに話した。
「あ…あぁ。私もバカ息子言ったじゃん。べつにいい…」
すると、ラーメンが届いた。
「いただきます」
クロはラーメンを食べた。
「うま。両利きでよかった〜」
「じゃぁ…私も…」
ライトは口に入れようとした瞬間、強い吐き気が襲った。
あ…さっきの寸勁のせいで…胃が…。
クロにラーメンを譲った。
「ん?」
「ごめん…胃が…」
「え!いいの!」
ライトはよだれを垂らしながら見ていた。
あぁ…。
涙目でみていると、クロはラーメン二つを全部完飲した。
「美味かった〜!」
「いいな…」
会計を済ませ店を出た。
「はぁ〜美味かった〜」
クロは大満足していた。
「う…うん…」
いじけそうになったが、我慢していた。
「帰る?」
「あぁ…帰ろうか」
すると、何かの気配に二人は気づいた。
「またかよ…」
ライトは怪我してる方の手で銃を出した。
「え…」
クロは驚いた。
「クロは今は無理だろ?」
ライトの瞳がサファイアに輝いた。暗闇に近づくと、一気に三人が出てきた。
「余裕だな…」
ライトは引き金を引いた。一発の銃声で何故か弾が三発放たれた。
「!」
二人は弾に当たり即死したが、一人が避けクロに目掛けて飛んできた。
「どこへ行く!」
ライトは銃を構えたが、クロは懐からナイフを取り出し、敵を切りにかかった。
「ふん!」
敵はクロの攻撃を避けた時、何かを落とした。
「…!」
それは閃光弾だった。辺りが眩しくなった。
「隙あり!」
銃を両手に持ち、ライトとクロに目掛けて放った。だが。
「おい。俺はここだぞ?」
「どこ見てるんだい?」
敵の背後にライトとクロはいた。
「え…」
そのまま豪快にクロは相手を切り裂いた。
「最近襲撃多くないですか?」
クロはナイフをしまった。
「暇なんだろう…」
瞬きすると、元の瞳に戻った。
「叔父さん…」
「さて、片付けて帰るか」
骸を片付け、ライトとクロは消えた。
作者「やっと喧嘩のシーン投稿できたー」
ライト「お疲れ」
作者「結構考えましたね。喧嘩理由とか色々w」
ライト「食べ物の恨みは万国共通w」
クロ「ケーキ。食べたかったな…」
作者「ちなみに喧嘩理由の発案は、去年会社でお昼ご飯にケーキが当たったんですが、食べたケーキが作者の好物。メロンケーキだったんです。それで書いてみるかなって思い書きました」
ライト「去年からここのシーン書いて編集してたもんね」
作者「ちなみにそのメロンケーキなんですが。一切れ?ワンカット?で一個千円するそう…」
ライトとクロ「高!!」
作者「幸せでしたw」




