第一話 村長就任で挑む仕事
2025年4月1日。広畑村役所2階村長室には、僕と秘書がいた。
「銅打村長、村長就任おめでとうございます。早速ですが、初仕事です。村議会に出てください。」
「ちょっと待ってください!」
テレビを見すぎて、目の下にクマができていた。
テレビから「ぽーよん。」という音が出た。
秘書はその音に反応し、部屋の中を見回り唾を飲み込んだ。
「やっと、スーパーマリアの1‐1をクリアするのです!」
そこにはふぁみコンラ(ゲーム機)があった。
秘書は言葉を失った。
2分後。秘書はようやく我に返り、ポンと手をたたいた。どうやら、この村長に危機感を期待するだけ無駄だと悟ったようだ。
「それよりも村議会に出ましょうよぉ!」
「8時間。」
「え?」
「スーパーマリア1-1をクリアするのにかかった時間。」
「……」
「凄いだろ?たったの8時間。RTA実況者になろうかなー!」
秘書は額に手を当てた。
秘書は心の中でつぶやいた。
(なんだよ、こいつ。昨日の引き継ぎで忙しかったから、残業で睡眠不足じゃないのかよ。)
「あ。クリアした。」
「…はぁ。とりあえず、村議会にいきましょう。」
僕は秘書に手を引っ張られて村議会まで連行された。僕の名前は「銅打太陽」ごく普通な25歳男性。
よいところはスーパーマリア1-1のクリアに8時間しかかからないことだ。
☆
この物語は、人口6,500人の小さな村の村長の毎日を描いた作品である。
つづく




