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ギルドマスターと竜の息吹

イバラーク(32)

農業ギルドのギルドマスター。

赤みがかった短い髪で身長が高くガタイも良いので農業ギルドより戦士ギルドのギルドマスターのほうがしっくりくる。

農業以外は何でも器用にこなす。


シニオレ(約800)

旅の途中のドラゴン。

休憩と称してエヒムの土地でごろごろしている。

博識。

 イバラークがドラゴンのシニオレを連れてやってきたのは、大災害跡地の外周。


 大災害時に巨大な隕石が降り、巨大なクレーターを創った。


 その外周にはひと連なりの山脈ができている。


 その山脈のふもとにイバラークたちはいる。


 それも位置的には、ハーポーンに一番近い位置である。


『ここでいいのか?』


「ああ。だが念のため外側から内側に向かって頼む」


 シニオレは頷くとその巨体を飛ばして山脈の向こう側へと移る。


 山脈をはさんで外側にシニオレ、内側にイバラーク。


 シニオレは両手足を地面につき、バランスをとるためだろう、尻尾を持ち上げる。


 そして、胸いっぱいに息を吸い込む。


 ブレス。


 特にドラゴンが使うものは竜の息吹とも呼ばれる。


 爬虫類系のモンスターが良く使うが、当然ドラゴンのそれは桁が違う。


 そもそもが仕組み自体違う。


 ブレスを使う爬虫類系のモンスターのブレスは、吐き出す物質を生成する器官を体に持つ。


 それを吐息とともに吐き出すのだが、ドラゴンのは違う。


 ドラゴンは体内で魔法を練り、それを吐き出す。


 肺の中で魔法を練り上げた後は、吐息とともに吐き出す。


 体内で魔法を練るなんてのは異常に頑丈なドラゴンだからこそできる芸当である。


 シニオレは体内で魔法をチャージする。


 大気が震えるほどのエネルギー量だ。


 口腔から漏れるエネルギーがスパークとなっている。


 エネルギーを溜めたシニオレが首をもたげる!


「ブゥエックショォオオオオオ!!」


 巨大な咆哮とともに、口腔からスパークをともなった光の筋が吐き出される。


 山脈の一部を完全に蒸発させた光の筋があっという間に空の彼方へ消えていく。


 山脈は食べかけのドーナツのように一部を失った。


 削られた山は高熱で解けて固まっている。


 この分ならがけ崩れの心配もなさそうだ。


 欠けた山脈の向こうにイバラークが見える。


 そして、イバラークが恐ろしい速さで走ってきた。


「・・・・・・んの、バカちんがぁああああ!?」


 シニオレのところまで走ってきたイバラークは、そのままの勢いでシニオレの顔面にパンチする。


 シニオレの巨体が地に倒れる。


「なんだ、これ!? 完全に失敗してるじゃねぇかぁああああ!?」


 本来は通行できるように山に穴を開けてトンネルにする予定だった。


 完全に地形を変えられてしまった。


 機能的には通行の便がよければそれでいいのだが、気が気じゃない。


 下手すればイバラークだってお空でうっすら微笑んでいるところだ。


 とっさに射線を上のほうへ軌道修正していなければ、下手したらギルドメンバー達も被害を被っていたかもしれない。


 イバラークは改めて説教をしようと地面に突っ伏すシニオレに近付く。


「おい、シニオレいつまでそうやってn」


 白目むいて気絶していた。

いつも読んでくださる皆さん、すいません。

体調不良のため明日はお休みします・・・・・・

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