出発
うわ〜すごく久しぶりの更新です。最近の私は漫画(少女)描いたり、投稿したりしてます。もちろん結果はダメですけど。
初仕事で親友を失うことになるなんて、五月はとてつもない精神的ダメージを受けた。
警察に犯人を捕まえてほしい。そして”俺”が優人の敵を打ってやる。
『ねえ、やまだん‥‥』
こぶしを強く握りしめてデスクに座っている五月にあやちゃんこと、秋田小町は話かけた。
『ねえったら』
ハッとして五月は小町の方に顔をあげる。
『‥‥なんか用ですか?』
ぎこちなく答える。
『今日から、廃墟探索解禁だって‥‥。』
ため息混じりに彼女は言った。
『らぎらぎのこと考えてたんでしょ?』
五月は図星をつかれ目を逸らした。
『私もそうだよ。らぎらぎの豚の鳴き声みたいなの、もう聞けないと思うと悲しくなる』
彼女は真面目に下らないことを言って笑わせようとしているのか。
五月は小町に気を遣われたと思った。
『そうですか‥‥廃墟探索。今度は俺と秋田さん、二人ですかね?』
『そうみたい。』
『また、海の方らしいわ。』
五月と小町は会社の車に乗り、目的地へと向かった。
この車で前は後部座席に優人が居たはずなのに。
今日だって居るはずだったのに。
空虚な気持ちが反対車線を走る車により一層かき立てられているようで、のどが詰まった。
彼女は相変わらず爪や化粧を助手席でしていたが、なんだかそれもわざとそうしてるかのように五月には見えて仕方がなかった。
黒い海が見え始め、例のパーキングエリアの前を通りかかったが、あの時と変わらない存在だった。
『目的地に到着しました。現在時刻14時31分です』
ナビの知らせで俺たちは車のドアを開け、マスクをつけ、安全スーツを服の上から被った。
前来た時と同じで霧がかかっていてあまり周りが見えない。
『はい、コレ』
『?』
小町に手渡されたのは拳銃のようなものだった。
『銃刀法違反になるぞ。なんでこんなものっ』
五月が言いかけると、小町は遮るように言った。
『これは拳銃じゃないわ。対象に向けて撃つと一時的に電流が走るだけのスタンガンみたいなものよ。会社が護身用にって。警察にも許可されてるわ』
強めの口調で彼女が言うと、五月は戸惑った。
あんな楽天家だった彼女が、今は凛としている。
そうだ、俺は優人の分も頑張らなきゃいけない‥‥。
『よし、行こう』
歩み進むと、薄暗い昔の住宅が見えて来た。
親友の死をどう乗り越えるのか、犯人は一体何ものなのか‥‥!
全然考えてなかった><アホです。