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手間
僕の眼鏡を奪い、一緒にいてほしいと君が小さな声でいった。その日僕は何度も奪ったものをちゃんと返すようにいうが、君は知らん顔。朝普通に話をしていただけなのに。結局一日中裸眼で僕は過ごした。あらゆる人を睨みつけ、紙の臭いを嗅いだ一日になった。
新調したりはしない僕の性格を君はよく分かっている。僕は眼鏡が壊れて使い物にならないと分かるまでは増やそうとは思わない。失くせば探そうとする。もちろん僕は君の考えなんてどうでもいい、ただ眼鏡を奪った人物からそれを取り返そうとする。嫌がらせなんて子供みたいな真似はよせと僕は君にいう。
僕が立ちはだかれば、君は笑う、僕の眉間にしわが寄り、君は笑う、僕が声を荒げれば、君は笑う。
しばらくすると君はいう、今のこの顔って笑っているように見えるんだ?




