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傷と空
いい子と同じ教室にいたけど、席も隣になったこと何回もあるけど、いい子もわるい子と同じようにオシオキされてた、それがなぜそうなるのかはついぞわからなかった、ただぼくはそういうことが起きるんだと知ってはいた、でもぼくはオシオキ部屋に行ったことがなくて、そこに行った子たちを何が待っているのか、何がどういうふうに進行するのか、あの頃から大分経つっていうのに知らないままだ、あの場所でオシオキされてた元子供たちが今何を思い、何は忘れて何は記憶にとどめているのかぼくは知らない、いい子についてもわるい子についても未だ明確なことは一つとして知らないでいる、あの頃だってもちろんそう。ぼくってまるで透明な存在ででもあるかのよう、と今日思い至り、それは、何だかすごく正確な事態の把握だという気がしている。




