前へ目次 次へ 22/30 (三) 玄関ドアを開けて拓弥は翔太を連れて部屋に入った。 部屋では灯りがついていた。ベッドでは実奈美が布団に入り、こちらを観察していた。 「あら珍しい。拓弥がつぶれるなんて。まあ普段は家でしか飲まないもんね」 血の気が引き真っ白になった拓弥の顔を見て、実奈美が言った。 掛け布団を掛けてはいるが、ちらりと見えている肩は、何も着ていなかった。下着すらも。 翔太は慌てて「それじゃあ、僕はこれで……」と帰ろうとした。 拓弥はすかさず翔太の手を掴んだ。 (続く)