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どうやら俺は夢を見ている。
華月が幼い。
どうやら子供の時のようだ。
「わたしおおきくなったらおにいちゃんとけっこんする」
華月は俺にそう言った。
「いいよ。ぼくがかつきのだんなさんになってあげる」
「やったやったー!、えへへ」
満面の笑顔を浮かべながらあいつは俺の手を握った。
「そしたらね、たくさんこどもをうんでね、みんなでなかよくくらすの!」
「わかった。おおきくなったらね」
「うん!やくそくだよ!」
「ぼくはかつきちゃんのことしんじてるからかつきちゃんもぼくをしんじてね」
「わたしもおにいちゃんのことしんじてる!」
そこで目が覚めた。
幼かった頃の約束だ。
今でも覚えている。
俺は寝台から起き上がった。
俺は今、高校二年生。
人からすれば優秀な高校に入った。そのまま良い大学に行くつもりだ。
俺は学校に通学する為、自宅の扉を開いた。
「おはよー。」
声を掛けてきたのは小さな頃からずっと一緒の新藤華月。とても清楚で可憐な少女。
夢に出てきた子だ。
こいつも頑張り屋で俺と一緒の学校に通ってる。
家も隣なので通学はいつも一緒だ。
中学生の頃はそれで冷やかされもしたが、それも慣れた。こいつとは子供の頃から色々な事をしてきた。まあ、恋人と言っても差し障りの無い付き合いだ。
「あのね、ちょっとやらなくちゃいけない事が出来たの。明日から少しの間一緒に行けない」
華月が俺の方を申し分けなさそうに見ながらそう言った。
「なんの用事?」
そう聞くと華月は俯き、だまり込んでしまった。
「・・・そっか、解った。無理するなよ」
俺がそう言うと華月は少し申し分けなさそうな表情をした。
それから俺と華月は別々に登校するようになった。
そしてしばらくして。
俺は華月と会わない日が続いた。
あの日までいつも一緒にいたのに、今はそれが当たり前の様に続いた。
その日、俺は学校の用事でいつもの帰宅路とは違い、街角を歩いていた。
俺はぼんやり辺りの様子を眺めていたが、不意に男と歩く一人の少女の姿が目に入った。その二人は楽しそうにいかにも恋人の様な感じで歩いていた。その少女は華月だった。
「華月!」
俺は気づけばそう叫んでいた。
そして、その二人は俺の方を向く。
華月は一瞬驚いたように肩を上げたが、直ぐに俺の方を向き無表情で俺を見つめ返してきた。
それは俺の知っている華月の表情じゃなかった。いつもと違う白い手袋を付けているのが目に入った。
「よう、五条。奇遇だな」
隣にいた男が俺に向かってしゃべりかけてきた。
この男は同じクラスの吉田太郎。
イケメンであまり良い噂を聞かない。俺と接点はクラスだけだ。
俺は吉田を見ずに華月に向かった。
「おまえ・・・、何やってんだよ?」
華月は一瞬悲しそうな顔をしたが、直ぐに表情を変えた。
「俺とデートしてんの見て解んねえの?、なあ華月?」
俺は、それが信じられなかった。只、華月の方を見て答えを待った。
「練れ慣れしく、名前で呼ばないで」
「は?、何言ってんだ、お前?」
「わたしは貴方の事が、ずっと嫌だったの!。いちいち私の方ばかり見て凄く嫌だった!。」
その言葉に俺は硬直してしまった。何が起こっているのか解らない。
「じゃあな、五条。そういう事だ。またな!」
吉田は勝ち誇った顔で俺を見て、歩き出した。
華月も吉田と歩き出した。
俺がそこに居るにもかかわらず。
俺はそんな二人の後ろ姿を呆然と眺める事しか出来なかった。
読んでもらえてありがとうございます。
今回は寝取られ系を苦手ですが書いてみました。
正味四時間の大作です(笑)
是非「死亡フラグが立ちすぎてる彼女を何とか救いたい」というゲームの世界に転生してしまったので彼女を救おうと思います?。も読んで見てください。真章は割と自信があります。




