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女装剤  作者: 嬉々ゆう
75/91

第74話 「ひとみちゃん⑤『異世界』」

仁美ちゃん、悪巧みします。


文章力が無いので、もしかしたら読み辛い部分もあるかも知れません。また「紀州弁」を意識して書いたので見苦しい所もあるとは思いますがご了承ください。あえて主観「紀州弁」を設定しました。

 


「ワタクシ、魔法使いひとみちゃん!

 魔法使いデビューしました!」


「うむ よう頑張ったの!」


「わあ~~~!!」


 パチパチパチパチパチパチ~~~!



 今日は朝から、リオリオが来ていた。

 仁美の魔法使いとしてのデビかューを祝ってくれたのだ。




 ■===========■

 ・⋯━☞STATUS☜━⋯・

 ■===========■

 名前 ひとみちゃん

 性別 女

 年齢 28

 種族 女性魔法使い

 職業 魔法使い見習い

 ・⋯━━☆★☆━━⋯・

 状態

【健康】

 ・⋯━━☆★☆━━⋯・

 LV 112

 HP 212

 MP 241

 STR 8

 ATK 55

 DEF 53

 INT 28

 SPD 67

 LUK 122

 EXP 258327

 ・⋯━━☆★☆━━⋯・

 習得魔法

【ヒールLv4】【オール・ヒールLv2】【アンチ・ポイズンLv2】

【ハイ・ヒールLv2】【オール・ハイ・ヒールLv1】

【サンダーLv1】【シールドLv1】【バリアLv1】

 ・⋯━━☆★☆━━⋯・

 習得スキル

【魔力制御Lv3】【魔力操作Lv3】【魔力量計測】【鑑定Lv3】

【パワー・アップLv3】【ディフェンス・アップLv3】

【スピード・アップLv3】【魔法薬精製Lv1】【錬金術Lv4】

【衣服脱Lv4】【クリーンLv4】【御用だ!Lv4】

 ・⋯━━☆★☆━━⋯・

 装備によるスキル

【変身ミサンガ(大人変身)】

 ・⋯━━☆★☆━━⋯・

 称号

【姉御肌】【淫乱】【百合予備軍】

 ・⋯━━☆★☆━━⋯・

 資格

【中学校教諭第1種】【原動機付自転車】

 ・⋯━━☆★☆━━⋯・

 ■===========■



「で、どうするんじゃ?」


「え?! 僕ですか? どうするとは・・・???」


「うむ バカ娘のように、魔法使いになりたいのかと聞いてるんじゃよ」


「ちょっ! バカ娘って・・・(汗)」


「!!・・・僕が、魔法使いに・・・」



 和美は、魔法使いになる事に迷った。

 確かに魔法使いになれば、誰もが1度は憧れる魔法が使えるようになるし、なにより大好きな仁美と同じステージに立てる。

 仁美のように、異世界にも行ってみたかったし、しかも普通の人よりも長く若々しくいられる。

 それはそれである意味大問題なのだが、仁美と一緒なら何があっても乗り越えられると確信していた。



「どうじゃ? 魔法使いになれば、今よりももっとバカ娘と一緒に居られるぞえ?」


「なります! 僕、魔法使いになります!!」


「はやっ!!」


「うむ そうか・・・なら、これを渡しておく」


「!・・・これは?」


「異世界ゴーグルじゃ」


「いせかいごーぐる?」



『異世界ゴーグル』とは、装着すると数秒で身体は仮死状態となり、精神だけが異世界(ムトランティア)へ転移できる魔導具である。

 『ムトランティア』とは、まるでVRMMORPGの世界のような、『剣と魔法の世界』であり、異世界ゴーグル使用者は、ムトランティアで活動する身体(アバター)を魔力で生成し、日本で活動するのとほぼ同じように五感をフルに使って、異世界で生活できる。

 また、五感+魔法+スキルを使って、ゲームのようにほぼ思い通りの事柄ができるようになる。

 そればかりか、ムトランティアでの活動する身体は魔力により生成されたものなので、怪我をしても病気になっても日本の本体である肉体は無キズである。

 たとえムトランティアで命を落としたとしても、強制的にログアウトされ、日本の本体である身体に精神が戻されるだけなので、実際に死んでしまう訳ではない。

 そしてまた、冒険者として活動するのも良し、商人として稼ぐのもよし、貴族になって贅沢三昧な暮らしをするのもよし、なんでもありである!

 なので、思い切り思い存分自分のやりたい事をできるのだ。


 ただ、リオリオから渡された異世界ゴーグルでは、基本『魔法使い』にしかなれない。

 なぜならリオリオが管理運営する『異世界ゴーグル』とは、異世界ムトランティアの創造主が開発した『異世界ゴーグル』を、『魔法使い育成』のためにリオリオが改良改造したものだったからだ。


 いつか、この地球でもムトランティアのように、魔物達が人々の暮らしを脅かす日が来るかも知れない。

 その日のために、リオリオは魔法使いを育てているのである。

 もちろん、この事は、仁美達にはまだ話してはいない。

 あくまでも、『魔法使い育成』のために、今は使っている。




 ••✼••ムトランティア••✼••



 ••✼••トスター噴水前••✼••



 パッ!・・・


「おおっ?!・・・おおおおっ!!」



 和美は、アバターの初期設定を済ませ、ムトランティアの『始まりの地トスター』に転移した。

 この『トスターの街の噴水前』とは、ムトランティアでの冒険開始の『始まりの地』となる。



「来たな!」


「やっほ~!」


「あっ! リオリオさん! 仁美さん!」


 トットット・・・


「お待たせしました! ど、どうてしょうか?」


「ふむ・・・」


「あはは・・・(汗)」


「・・・?」



 リオリオと仁美の反応は微妙だった。

 なぜなら・・・



「和美お前・・・そんな変な趣味があったんか?」


「はい? 変な趣味とはなんですか! 変な趣味とは!!」


「せやけど、お前・・・魔法少女って・・・(汗)」


「ふむ まあ、良いじゃろう?」


「ほら! リオリオさんも、こう言ってますよ?

 だから、ここでは僕の事は、『魔法少女かずみちゃん』と呼んでください!」


「か、かずみちゃん?」


「まあ、ええわいしょ! お前も、自由にやれ!」


「リオリオさん? はあ・・・はいはい

 まあ、リオリオさんが、ええって言うんやったら・・・」


「うむ! 日本ではなかなか出来ん事を、ここでは自由に何でも出来るんじゃ!

 日本の常識なんぞ、ここでは非常識じゃぞ!

 人を傷付けたり、犯罪行為などの『倫理的』にダメな事は普通にダメじゃがな?

 好きなように、やらせてやれ!」


「は、はい・・・だ、そうですよ、かずみちゃん」


「ふふふ・・・」



 和美の設定したアバターは、まんま『魔法少女』だった。

 なにせ、ムトランティアへ初のログインした時に、『初期設定』で、女性なら『町娘の衣装』で、男性なら『町男の衣装』だったはずだが、今回から初期設定段階でも、『自分好み』でほぼ自由に初期装備を設定できるようにしたんだとか。


 ええなあおい!!


 仁美は、日本の本体の容姿そのまんまである。

 装備は、普通に道具屋で売られている既製品の魔術師セットだ。

 魔術師の靴、魔術師の服、魔術師のマント、魔術師のエナン帽、魔術師のグローブ、魔術師の腕輪、魔術師の杖だ。

 そして、リオリオから貰った、ショルダータイプのマジック・バッグを肩に掛けて。



「ふぅ~~~ん・・・」


「なんですかその目は! ああそうですよお!

 これが僕の趣味ですよお! 何か文句があるんですか?!

 この趣味によって、僕は仁美さんに何か迷惑を掛けましたか?!」


「おいおい⋯落ち着けよ!

 誰もそんな事なんか言うてへんやんか・・・(汗)」


「ぷんぷん!」


「なんなんやコイツ? ビックリしたあ~~~(汗)」


「まあ、人はみなそれぞれ色々、十人十色じゃわえ

 ここは、異世界じゃ! 日本じゃない事を忘れるな?

 特にこの世界では、自分の固定概念を他人に押し付ける事は野暮ってもんじゃぞ!」


「ああ、いえいえ! 俺はハナっから、そんなつもりは無いっすよ!

 まあ、確かに! この世界では日本では考えられないと言うか、皆んな普通なら恥ずかしくさえ思う格好を平然としてますからね」


「何を言うか? この世界では、それが当たり前なんじゃ!

 この世界に日本の常識や固定概念を持ち込んだりしても、何の意味も無いぞえ?」


「ふっ・・・解ってますって」



 しかし、まさか和美にこんな趣味があったとは・・・

 それに今では、女の子に変身した事を喜んでるよえにも見える。

 人とは見かけや言動だけでは、本質は分からないもんだ。


 和美が設定したアバターとは、肉体年齢10歳、身長130センチ、内股、ピンク色の髪に、青い瞳、いかにも魔法少女っぽいドレスを着て、アニメに出てくるようなバカデカいハートのヘッドの付いた魔法の杖を持って、ワクワクキラキラした目で見詰めてくる。


 ああ・・・心が痛い(汗)


 かつては、猿のように仁美の身体を求めてきた男が、今ではこんな魔法少女に変貌するとは・・・

 まあ、ここは異世界だ。もう、今更何も言うまい。

 日本で、こんな格好されたら、流石に止めさせるが。



「では先ずは、宿屋で部屋を確保してから、冒険者ギルドへと行こうかの?」


「あ、はい!」


「おおっ! 冒険者ギルドですか! さまに、異世界!!」


「ははっ・・・ノリノリやな!」



 こうして仁美達は、宿屋で部屋を取り、冒険者ギルドへと向かった。




 ••✼••トスター冒険者ギルド••✼••



「これは、大魔女リオリオ様!」


「大魔女リオリオさまあ?!」


「え? ああ、リオリオさんは、『大魔女リオリオ良子』ってゆーんやで?」


「マジですか?! ソレ、本名ですか!!」


「本名と言うか・・・まあ・・・そうじゃな(汗)」


「おおうっ! しかも! この国を興した張本人!」


 パカッ!


「いてっ!!」


「こら! 人を大罪人みたいな言い方をするなっ!」


「ははは・・・すぃましぇん(汗)」


「この国を・・・興した・・・?」


「まあ、な・・・この国『イスヤリヤ王国』の先々代王が即位した頃の話しじゃがな」


「へえ・・・そうだったんですか

 でも、『イスヤリヤ王国』って、反対から読めば、『やりやすい国』?」


「ぶほっ!!・・・(笑)」


「ああ~~~まあな!

 ちと、命名が面倒だったんでな ま、適当に・・・」


「ぷわはっ・・・クククッ(笑)」


「い、良いんですか? そんな事で・・・クスクスッ(笑)」


「いいんじゃよ! 名前なんてものは、そんなに重要じゃない」


「はあ・・・そうですか(汗)」


「クスクスクスッ・・・(笑)」



 実はこの国の名前は、リオリオが付けたのだとか。

 命名センスというか、なんというか、本当に適当だな。

 仁美は、思わず笑ってしまった。



「クスクスクスッ・・・クックックックッ・・・(笑)」


「こら! このバカ娘め! 何時まで笑っとるんじゃ!!」


 パカッ!


「いでっ!! す、すんましぇん・・・(汗)」


「ぷっ・・・」


「まったく・・・どうして私が世話する娘達は、皆んなこうも似たようなバカばかりなんじゃ?」


「あはははっ! そうなんですか?」


「おうよ! まったくじゃわえ! 皆んなバカばかりでな!」


「ひどっ!!」


「特にこのバカ娘ときたら、己も女のくせに、可愛い娘を見たら鼻の下伸ばしてナンパなんぞしくさってからに!」


「ええっ?!・・・仁美さん?」


「あああっ! ああやややっ! いやいやいやっ!

 だってほら! ここは異世界! 自由にしてもええんやろ?

 日頃日本では出来へん事でも、ある程度やったら構わへんって、リオリオさんも()ってくれたやないですかあ!!」


「そりゃあ、そうじゃがなあ・・・(汗)

 バカ娘よ! お前さんは、自分も女だと忘れてはいまいかえ?」


「そ!・・・そんな事は・・・たまに?」


「ほれ! まったく・・・なんで私の世話する奴らは、こうも女としての自覚が無いんじゃろかなあ・・・(呆)」


「!?・・・仁美さぁん?(睨)」


「な、なん、なんなよ? 別に構へんやろ!

 ここは、異世界なんやぞ! 日本じゃないんやし?」


「それは、そうですけどねぇ・・・(呆)」


「あううう・・・(恥)」


「ほら! 冒険者の仮登録をして、チャチャっと魔法の練習したら、ササッと本登録をしてしまうぞえ!」


「あ、はい!」


「うぃ~~~」



 和美は、その日の内に、冒険者として本登録ができた。

 リオリオが直接、和美の魔法の練習に付き合ってくれるのだから、そりゃ冒険者になれるのは早いってもんだ。




 ■===========■

 ・⋯━☞STATUS☜━⋯・

 ■===========■

 名前 かずみちゃん

 性別 女

 年齢 22

 種族 女性魔法使い

 職業 魔法少女見習い(光)

 ・⋯━━☆★☆━━⋯・

 状態

 【健康】

 ・⋯━━☆★☆━━⋯・

 LV 25

 HP 125

 MP 109

 STR 24

 ATK 22

 DEF 21

 INT 14

 SPD 25

 LUK 42

 EXP 8207

 ・⋯━━☆★☆━━⋯・

 習得魔法

 【ヒールLv1】【地属性魔法Lv1】【水属性魔法Lv1】

 【火属性魔法Lv1】【風属性魔法Lv1】【光属性魔法Lv1】

 【ピュリフィケーションLv1】

 【ライトニング・キラキラ・ダイヤモンドダスト・シャワーLv1】

 ・⋯━━☆★☆━━⋯・

 習得スキル

 【魔力制御Lv1】【魔力操作Lv1】【魔力量計測】

 ・⋯━━☆★☆━━⋯・

 装備によるスキル


 ・⋯━━☆★☆━━⋯・

 称号

 【ひとみちゃん大好きっ()】【百合予備軍】

 ・⋯━━☆★☆━━⋯・

 資格

 【中学校教諭第1種】【原動機付自転車】

 【普通自動二輪車】【普通自動車(AT車限定)】

 ・⋯━━☆★☆━━⋯・

 ■===========■




 本来なら数週間かけて、雑用や、お使いや、素材採集などをクリアしなければ冒険者にはなれないのだが、ここ最近になって、筆記試験や格闘試験を受けて合格すれば、即冒険者として活動できるようになっていた。

 その理由は、魔物討伐などの戦闘には問題ないが、素材採集だけはどうしても苦手だと言う者が結構居たからだった。

 冒険者というものは、何でも出来なければならないとは言うものの、それが全てではない。

 せっかく将来有望な強い冒険者の玉子が居るのに、素材採集で躓いていては、如何ともし難い。

 この冒険者登録時の試験の変更については『大魔女セーラ』の力によるものだが、リオリオも1枚噛んでいるのは言うまでもない。



 さて、和美も冒険者となり、いよいよ本格的に冒険者としての活動開始である。

 先ずは、1番最低ランクの『クリスタル級冒険者』として、受けられる依頼を探してみる。




 ••✼••冒険者ギルド掲示板前••✼••



「ふむ・・・やはり、素材採集ばかりじゃな」


「そうですね~」


「素材採集って、ダメなんですか? 良くないんですか?」


「良くない訳じゃないんじゃが・・・」


「俺の時は、『スライム捕獲』とか、『ゴブリン討伐』とかあったんですけどね~」


「ゴブリン討伐?! それ、やってみたいですぅ!」


「ばぁ~か! ここに依頼書が無いやんかよぉ?」


「あっ!・・・なるほど そう言う事ですか・・・」



『ゴブリン討伐』については、常時依頼されており『依頼書』が無くても討伐証明となる『ゴブリンの右耳』を冒険者ギルドに出せば討伐分の報酬は貰える。

 実はゴブリンとは『両性種』であり雄でもあり雌でもあるので、2匹の(つがい)で居るとあっという間に増えてしまうし、人や畑を襲うし、時には人や魔族の女性を繁殖のための母体として使うために攫う事もあるという。

 また厄介な事に、人や魔族の女性から生まれてくるゴブリンの子は、上位種に育つと言われており、攫われた女性は死ぬまで繁殖用として飼い殺されるのでなんとしても助け出さなければならない。

 そんな依頼がある場合なら報酬は高いのだが、それ以外では普通は誰もやりたがらないものである。

 その理由は、報酬が極端に少ないのと、魔石以外は何も素材として取れる物が無いからだ。

 なにせ並のゴブリンでは、1体につき報酬がたったの50Tiaである。

 また、並のゴブリンでは魔石は持たず、上位種なゴブリンリーダーでも持つ魔石は4mmほどとやたらと小さく、1つ10Tiaにしかならないため、余程の低レベルの冒険者か、暇人しかやらない仕事だとのこと。

 とにかく、面倒で厄介なうえに『割に合わない』らしい。



「ま! 仕方あるまい!

 素材採集をしながら、『錬金術』と、『魔法薬精製』を教えていこうかの!」


「う~~~ん・・・」


「錬金術?! 魔法薬精製?! すごい!」


「ふふん! 俺はもう、どっちもできるぞ!」


「へえ~~~ レベルは幾つなんですか?」


「錬金術はレベル3で、魔法薬精製はレベル1やな」


「錬金術がレベル3?! すごいじゃないですかあ!」


「ふあっはっはっは! せやろ?」


「でもなんで、錬金術だけがレベルが高いんですか?」


「?!・・・それわぁ~~~(汗)」


「ふん! このバカ娘は、変なモノばかり開発しよってな」


「ちょっ! リオリオさん! それは内緒で・・・(焦)」


「まあ、ここでは自由に何でも作っても構わんが、もっと為になるモノを作れ!」


「?!・・・た、為になる・・・う、うん!

 ちゃんと、為になりますよお? たぶん・・・(汗)」


「そうじゃと、いいがな・・・(呆)」


「ふうん? いったい、何を作ってたんですか?」


「そそっ・・・それわまぁ・・・なんやその・・・(焦)」


「・・・ふうん???」



 仁美は、錬金術で何を作ってるのか?と聞かれて、和美をチラチラ見ながら、シドロモドロになる。

 和美は、仁美の反応から、人に言えないようなモノを作ってるに違いないと思った。

 それに、仁美が和美をチラチラ見て顔を真っ赤にするので、和美は身の危険を感じざるを得なかった。

 ちと、ゾッとした和美だった。




 ••✼••トスター東の森林••✼••



「では和美は、『虹のキノコ×20個』を集めるんじゃ!

 虹のキノコは、聖水や魔力ポーションの材料になるし、妖精の大好物でもある」


「「へえ~~~」」


 シュパァン!


「そう! そーなのよぉ~~~! 虹のキノコ!」


「きゃっ!「ひゃあ?!」


「おお、リオティー! 虹のキノコと聞いて、早速出て来たんかえ?」


「うふふ だって久しぶりなんだもん! 虹のキノコ!」


「「えええ~~~妖精!?」」


「そうじゃ! この()は私の妖精『リオティー』じゃ」


「「すごおおおおお~~~い!!」」



 突然現れたのは、リオリオの妖精『リオティー』だった。

 どうやらリオリオの言った『妖精と虹のキノコ』がリオティーを呼び出すキーワードとなってしまったようだ。

 見た目は『ネズミィーのティンカーペル』そっくり!

 仁美と和美は、リオティーに一目惚れだった。




 ・⋯━☞30分後☜━⋯・



「きゃはははははっ!」


「貴方はとっても、美人ね!」


「ええっ?! そ、そうかなぁ? えへへ♡」


「貴方はとっても、可愛いわね!」


「もっと言ってもいいですよ♡」


「「「きゃははは! おもしろぉ~~~い! うふふふ♡」」」


「こらこら! お前達っ!!

 何時までリオティーと遊んどるんじゃ!!」


「「はあはっ!!」」


「あら・・・ちぇ~~~」


「バカ娘は、『痺れウサギの角』を10本取ったのかえ?」


「まだですぅ~~~(汗)」


「なら、さっさと、やってしまえ!」


「はあ~~~い」


「リオティーも、あんまりバカ娘達の邪魔をするんじゃないぞ?」


「「バカ娘達?!」」


「はあ~~~い・・・」



 怒られてしまった・・・




 ・⋯━☞2時間後☜━⋯・



「痺れウサギの角10本、取りましたぁ!」


「おおう! ご苦労さん! で? バカズミは、虹のキノコはどうなんじゃ?」


「ばかずみ?! びどいっ!!」


「だから、虹のキノコは、どうなんじゃと聞いとるんじゃ」


「それがその・・・見付けてもリオティーちゃんが食べちゃって・・・(汗)」


「てへへ・・・」


「こらっ! リオティー!!

 お前はいったい、幾つ虹のキノコを食べたんじゃ?!」


「え? うぅ~~~ん・・・2個?」


「うっ、嘘ですぅ!! もう、15個は食べてますよお!!」


「はあっ?!」


「ありゃりゃ・・・」


「えへへ・・・リオリオ怒ったぁ? ねえ、怒ったぁ?」


「りぃ~~~おぉ~~~てぃ~~~(怒)」


「きゃあっ!!」


 ポン!!


「「あ! 消えた!!」」


「チッ! あのバカめ!

 もう当分は虹のキノコはお預けじゃわ!!」


「「あはは・・・(汗)」」



 結局、虹のキノコ集めは、夕方5時すぎまでかかったとさ。





 ••✼••冒険者ギルド••✼••



「お帰りなさいませ!

 今日は、何時もより遅くなりましたね?」


「ああ、ちとな・・・このバカ娘達が、遊んでばかりでの」


「あら・・・そうなんですか?」


「「ははは・・・(汗)」」



 宿屋に戻ったら、仁美と和美は、リオリオから、しこたま怒られたのだった。

 その後、湯屋で風呂に入り、宿屋の1階の食堂で夕食をとったら、朝まで自由時間となった。




 ••✼••トスターの宿屋••✼••



 ••✼••仁美と和美の部屋••✼••



「じゃあ、明日の朝、起こしに来るからな」


「「はあ~~~い」」


 パタン!


「さて!」


「はい?」


 トットットッ・・・カチン!


「へっ? なんで鍵を閉めたんですか?

 隣の酒場に行くんじゃ?」


「ああ、うん 今日は、もうええかなって」


「はあ・・・そうですか???」



 この世界では、見た目には関係なく、15歳で大人になるので、15歳以上なら飲酒はOKだ。

 なので、和美は仁美が宿屋の隣の酒場に酒を飲みに行くと思っていた。



「では早速、実戦してみようか!」


「はぁい? 何をですか?」


「ジャジャーン! コレやよ!」


「?・・・それは?」



 仁美がマジック・バッグから取り出したのは、『変身ミサンガ』だった。

 変身ミサンガとは、仁美が何時も身に付けているもので、今の仁美の肉体年齢16歳から、魔法使いになる前の肉体年齢20歳に変身する魔導具だった。

 日本では10~12時間しか効果はないが、このムトランティアでは制限時間は無く、着けている間は変身が持続できるものだ。

 これも、リオリオから貰ったものと同じ物で、仁美は和美に着けさせたかったのだ。



「変身ミサンガ? そんなモノで、何をするんですか?」


「もちろん、大人に変身させるんじゃよ」


「はあ・・・大人に? なぜ?」


「なぜって、 今のお前の姿は子供やんか?

 流石に子供相手には、できへんやろ?」


「はあん? いったい何を・・・はっ?!

 まさか!! 僕を・・・」


「ふふん・・・察しが良いようやな?」


「!!!・・・たっ、助けてリオリオさぁん!!」


 バタバタバタッ!



 和美は、また仁美に犯されると思って、慌ててリオリオに助けを求めに部屋を出ようとしたが・・・



「御用だ!」


 ジュルルルル⋯シパァーン!


「きゃぅ!」


 ドテッ!!


「んんっ!!・・・んんんんん~~~!!」


 バタバタバタバタッ・・・


「ふっふっふっふっふっ・・・」



 仁美は、『御用だ!』スキルで、和美を縛りあげた!

 和美は、その場に倒れ、バタバタともがいている。

 しかも、和美の口まで縛ったので、和美は声を出せない!

 そして仁美は、和美の手首に『変身ミサンガ』を着け、和美を大人の女に変身させた!

 そして、こんな時の為に仁美が開発していた【衣類脱スキル】で、和美の衣服を一瞬で脱がしてしまう!



「ふっはっはっはっはっ!

 お前が男の時は、それはそれは俺を好き放題に弄んでくれたな!

 今度は、俺が和美を弄ぶ番じゃ!!」


「ふう~~~をむっ!! んんん~~~!!」


 ジタバタジタバタッ・・・


「とりあえず、このままじゃあかんから、ベッドに移りましょうねえ~~~♡」


「ううう~~~ん!!」



 仁美は、和美をお姫様抱っこで抱えて、ベッドに寝かせた。

 そして、マジック・バッグからもう1つ何かを取り出し、和美に見せる。



「ほぉら! これは、なぁ~~~んだ?」


「?!・・・んんんんんん~~~!!」


 バタバタバタバタッ!



 仁美がマジック・バッグから取り出したのは、仁美が錬金術で生成した、『魔導コケシ』だった。

 魔導コケシとは、いわば魔法の電動コケシである。

 魔導具なので、伸縮自在、拡大縮小自在、変形自在、微振動から極大振動自在という、思い付く限りの動作を設定した、仁美の力作である。

 仁美は、こんなエッチな魔導具作りばかりしていたので、『錬金術スキル』ばかりがレベルが上がってしまっていたのだった。



「だいじょぶ! だいじょぶ!

 一応、自分でも使って試してるから、安全は保証するで?」


「うぅ! ふんふんふんふんふん!!」


「男だった頃の、お前の大魔王に匹敵するほどやぞ!

 なかなかの、負けじと劣らずじゃ!

 俺がお前に犯されてた時、どれほど気が狂いそうになったか、思い知らせてやる!!」


「んんんん~~~!! ふんふんふんふん!!」



 和美は、首をブンブン振る。

 だが仁美は、妖しい笑みを浮かべながら、和美を・・・



「んんんんん~~~~~~!!!!」




 ・・・・・・・・・

 ・・・・・・

 ・・・




 仁美は、5回も和美を失神させてやった。


いったい何を作ってるんだ仁美ちゃん!

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