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聖女の守護者(お兄ちゃん)  作者: 山石 土成
48/52

第48話 dragon cherry blossom

お待たせしました。











話は少々遡る、玄武と無事に感動的?な

再開を果たした青龍は、運命の出合いを

果たす。


『聖女にお構い無くthe second season』


そのヒロインであるマーシャとの出合いだ。


イヤ、こんなお馬鹿なストーリーのゲームが

売れる訳はないのだが、世の中馬鹿が多い

のか?売れてしまったのだ!


主に海外で。


愛し合いながらも、越えられない身分の壁

に胸をキュンキュンさせられ、伝説の名画

『ローマで休日』のゲーム版だと海外では

評価を受けて、続編が決定した。


いや、あの製作陣はそんな事1ミリも

思っちゃいないと思うよ?

何だろう?世界って広いなーと思った

ものだ、こんなに底抜けの阿保が居れば

製作陣も気合いを入れて続編を作らざるを

得ない。


そして、続編のヒロインとして失語症を

患った女の子マーシャが登場する。


マーシャが失語症になるのは、五歳の時に

双子の兄を魔獣に襲われて喪うのだ。

しかも、マーシャの目の前で。

マーシャは、助けを呼ぶ声も上げられずに

ただ、恐怖に震えて何も出来ずに兄が命を

亡くすのを見ていただけだ。

それが、トラウマとなりマーシャは声を

失う。


ここはゲームの導入部なので、双子の兄は

必ず死ぬ、どのルートを選択しても選択肢

が浮かぶ前の出来事なので、変える事は

出来ないのだ。


問題はその双子の兄を『仔犬ちゃん』と

呼ぶ程に朱雀が気に入ってしまったのだ。


そして、その朱雀は?というと

「ねぇ青龍、次に仔犬ちゃんと会うのは

やっぱり、後50年位が良いかしら?」


いや、それじゃ仔犬ちゃんは何も無くても

寿命が来ない?


「朱雀?人はそれ程長くは生きられ

無いのよ?」

ちゃんと軌道修正をしなくては!

「あぁ!そうか!でも10年以内だと

ハシタナイ女の子って、思われない?」

ええっとね?何十年経っても貴女の格好は

端無いわよ?

相変わらず、露出度が高いわね。

無駄だと判っていても、朱雀の従者である

『風の奏者』を睨まずには居られない。


このポンコツエルフは、物凄いドヤ顔で

私を見ている。

それが無性にイラッとするわ。


クセのある、艶やかな赤い髪を撫でて

己れの妹分をあやす。

一目で全ての男を虜にする魅力と、純粋で

疑う事を知らない少女の心を持った女性。

それが朱雀だ、四聖の使命を背負いながら

それでも『普通の女の子』の様に振る舞い

常に笑顔を絶やさない、その明るさに何度

私は救われたであろう?


その朱雀が、青龍の体にしがみついて

匂いを嗅いでいる。

あれ?私って汗臭い?浄化魔法は欠かして

無いわよ?

「青龍から仔犬ちゃんの匂いがする〜」

朱雀が半目で私を睨む、それはまるで

自分の恋人と浮気を疑う様な眼差しだ。


イヤ!ちょっと待て!3歳児とそれは無い!

いくら、前世も含めてウン千年男性と縁が

無い私とて、それは無い!

それは自分が哀し過ぎる。

って言うか泣けて来たわ。


朱雀の頭を撫でながら、私は伝える

「ええ、玄武に会いに行った時に貴女の

仔犬ちゃんとも会ったわ」

ホントに仔犬ちゃんよね、妹と二人して

豆芝の仔犬みたいで、何時までも眺めて

いたかったわ〜。

「青龍〜私の仔犬ちゃんを盗らないで」

目に涙を浮かべて、懇願する朱雀を見て

青龍は確信する。

あっ!この子やっぱり恋しちゃったのね!


そして、ドヤ顔で頷く従者がウザイ!


青龍は何か拭くものを探して、一枚の

レースで編み込まれたハンカチを取り出す。


あっ!やっべ持って来ちゃった!ええい!

このまま使っちゃえ!

「朱雀、何を誤解しているの?私は玄武に

挨拶に行ったのよ?」

「ホントに?」

「ええ、本当!でもね?貴女の仔犬ちゃん

にこのハンカチを借りたまま、帰って来て

しまったの、どうしましょう?朱雀?

どうする?貴女が、私の代わりに返して

来てくれたら私は助かるわ」

朱雀はそのハンカチを手に取り、クンクン

臭いを嗅ぐ。

貴女の方が犬みたいね?貴女、鳥よね?

「ああ!仔犬ちゃんの匂いだぁ!」

朱雀は匂いを嗅いで身を悶えさせ、足は

バタバタと忙しない。

その行動1つ1つが本当に恋する乙女

その者だ。


私が、この世界の真実を知ったのは

遥か前の事だ、自分がドラゴンに転生

したことはショックで有ったが、その

背にある翼で世界を見て周り、この体も

悪く無いと、思い始めた時に世界全体を

見てみようと、遥か上空己れの限界まで

空高く登って見た世界に既視感を覚えた。


そして、前世の記憶を思い出した。


この世界はあのゲームの世界と同じだと。


その後、私は姿を変えてこの世界の

国々を周り、この世界はゲームと同じでも

この世界の人々は生きている、それは

プログラムされた物では無いことを確信

する。


何故?自分が青龍となったのか?この問いに

答えられる者が居るとすれば、1人だけいる

『創造主』と呼ばれる存在だ、しかし青龍も

その『主』には会った事が無い、居るとは

感じているし、その使命も全うする事も

厭わないが、それでもこの疑問が頭を離れ

無い、常に頭の何処かに引っ掛かっている

のだ。


数十年前にゲームの舞台となった『学園』

も覗きに行った事もある。

どうやらこの世界は最初のbadendを迎えて

終わった様だ。


その後、ヒロインは他国に流されてその命を

終える、王国の暗部によって。

第1王子も廃嫡となり、地下に幽閉されて

つい最近に息を引き取った。

間も無く、第2部が始まるなぁとボンヤリ

考えていた所に、この出会いである。


王国の治世も弱体化して、前作のbadend

を引き摺った世界観で、ゲームがスタート

する、自分が介入しても良いのだろうか?

そんな葛藤をしていると、朱雀の姿が目に

入る。


手にしたハンカチを口に当て、嬉しそうに

笑う朱雀を見て青龍は覚悟を決める。


この世界に喧嘩を売るわ!


別に『創造主』の使命には背いていない!

『その時』が来るまで自由の身なのだから

構いはしないでしょ?


私は再び、玄武のもとを訪れる。



「玄武、話があるの・・・・」

(まだだ、まだ掴めん)

なにやら御取り込み中みたいね?

私も玄武と同じ様に『遠見』の魔術を使う


ソコには、数え切れないスケルトンの群れ

の中で『森の賢者』と仔犬ちゃんが戦闘を

していた。


何で、人間が四聖の為に戦うの?


私は長くこの世界で生きて来たわ。

人間は四聖を崇めるだけ、何かをして

貰って当然と考えるのが、この世界の

常識だ、其れなのに何故?

何故、貴方が戦うの?


(おや?青龍また来たのか?)

玄武が私に気が付いたみたいだ。

「ごめんなさい、御取り込み中みたいね」

(フム、頭のキレるリッチが湧いてな

今は、マクートとデッチが作戦中なのだ

用が有るなら、明日にして貰えぬか?)


ええっ?リッチって、闇の魔力を使い放題

で、人間の魔法使いが複数必要な相手よね?

確かに『森の賢者』なら難しい相手では無い

けど、この数は厄介よね。

「邪魔はしないわ、でも危なくなったら

加勢するわ」

(すまんな、マクートの策が嵌まれば良い

のだがな)

マクートって、仔犬ちゃんの名前よね?

ゲームでは『お兄ちゃん』としか表示され

無いから、名前を知らないのよね。


って、言うかあの仔犬ちゃんが作戦を

考えた?あの子まだ4歳よね?

おかしく・・・・いや!

「玄武、あの仔犬ちゃんって秘密が

有るわね?」

(少々待て、青龍)

(分かれたぞ!ドワーフ一家側の小路から

此方に向かってくるモノ、その数3)

「玄武御取り込み中悪いけど、正直に

答えて、あの子前世の記憶が有るわね?」

玄武の表情は固く、何も言わない。

でも、その沈黙が答えを言っているわ

違うなら、否定すれば良いのだから。


その後、驚いた事に仔犬ちゃんがリッチを

退けてしまった。

魔力は使ったが、魔法は使わずに。

私は確信する、考えてみれば初対面の時に

あの子は『水飴』を作っていたわ、あんな

複雑な行程は子供には無理だ、でも前世の

記憶が有れば?

私だって、前世の記憶が有っても『水飴』

は作れない、そもそもこの世界には『水飴』

が存在するか微妙だ、探せば有るかも

知れないが、この世界は私の感覚では中世

の欧州と大差は無い、まだルネッサンスが

訪れるには世界が乱れ、乱世の世の中だ。


お菓子の様なモノは、平和な世界が有って

初めて実現する物だ。

一部の平和では、原材料の確保が難しく

その輸送も困難だ。

その為、幾ら貴族でも砂糖をお菓子の為に

使う等、余程の大貴族でもしないわ。

それより、国を護る備えを優先するから。


私は確信を持って仔犬ちゃんのもとへ向かう

さぁ、答えて貰うわよ!

あの子の家の前で仁王立ちして待ち構える。


やがて、疲れ果てた身体を引き摺る様に

此方に向かってくる仔犬ちゃん。

ちょっと!思わず抱きしめたくなる

じゃない!

その姿は反則だわ!でも!強がりなさい!

男なら。


「少年!待っていたぞ!疲れている所

悪いが、顔をかして貰おう!」


ちょっと!何よ!そのイヤそうな顔は!

貴方には聞きたいことが、山ほど有るのよ!

覚悟なさい!


世界に喧嘩を売って、貴方を鍛えるわ!

来年の死の壁を乗り越える為に!



そして、朱雀を泣かせ無い為に。









































いつも読んで頂き

ありがとうございます。


普段は、評価等全く気にせずに

更新しておりますが、世間様の

評価はどうなんだろ?


個人的には戦闘シーンを書きたい

んですが、やっぱり修行も取り入れ

無いとね?何て考えます。


それでは、今後もお暇が有れば

読んでやって下さい。


何方かの暇潰しに成れれば

それで結構ですので。






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