作戦開始
「それでは、作戦を開始したいと思います。皆さんサレインダード開放をお願いします」
俺は、提唱文を唱え始めた。
「明日へ、また次の日へ、未来の扉を開く時世界は変わる。みんな変わる。今世界を変える力をこの俺に。サレインダード開放」
俺がサレインダードを開放した後、みんなが提唱文を唱え始めた。
「目覚めよサレインダード。弾けろサレインダード。今まさに開放の時。神を拒絶し、この世界を拒絶する大いなる力よ。サレインダード開放」
「2次元、2次元、現実世界でしか見られない。だから、この世界から出たいんだ僕は。サレインダード開放」
「過去、現在、そして未来、続いていく時間。時間は動き、形になる。今未来につながる力となれ。サレインダード開放」
「この世界が変わる時、人は変わる。私も変わりみんな変わる。そして世界は形成される。今世界を変える力をこの私に。サレインダード開放」
そして、みんながサレインダードを開放した。
「みなさん開放は終わりましたか。それでは今回の作戦を改めて説明しましょう」
「そんなのしなくていいから早く作戦開始しよう」
みんな口々にそのような事を言った。
「だめです。これは遊びじゃありません、おふざけじゃありません、命をかけた作戦なんです。ですから、最後に作戦の内容を確認しようじゃありませんか」
「わかったわ。みんな聞きましょう。珍しくロックンがまともな事を言ってるから」
「仕方ないな、今回だけだぞ」
「須藤さんが六林の意見に賛成したから聞いたあげる」
「どうせ、小学生の話と思いますけど」
この組織チームワーク全くねえ、後、今回だけとか須藤さんが言ったからとか、俺全く信頼感ねえ。最後のやつは何言ってんでしょうね。俺ちゃんと作戦の確認と言ったよね。くそ、みんな俺の事バカにしやがって、こうなったら、ふざけてやる。
「それじゃあ、作戦を確認しますよ。あ、自己紹介すんの忘れてので確認の前にしますね。今回この会議の司会進行をさせていただきます。いや、したあげます株式会社デストデレクション取締役社長、六林六郎です」
「なんなんだ。せっかくまともな事言うと思えば、やっぱりふざけて」
「あーあ、やっぱり意味がなかったじゃない」
「ロックン私は今本気で怒っている。何故だか分かる」
いや、知りませんけど。人の心、読めないんで。超能力者でも魔法使いでもないので読めないんで。読めない、読めない、読売新聞。それは読めるか。
「はい、分かります。俺がやっぱり須藤さんは30代にしか見えないなあと思っていた事がわかったからですよねえ」
ふん、人の心が読めますか質問してきたんだ。当然、自分は読めますよね。
「帰って、せっかくロックンの話を聞いてあげたのに」
須藤さんは泣いていた。そんなに俺の心を読んだ事が苦しいのか。
「すみません須藤さん。俺、須藤さんの事を全く考えないで俺の心を読ませてしまって」
「そんな事言ってんじゃない。私はロックンが作戦をもう一度確認しようと言った時、みんなの事を本気で思ってんだなあ、と関心して泣きそうになったのに」
いや、あなた俺の事完全にバカにしたよねえ。そんな俺の心の声もお構いなく須藤さんは続けた。
「何なのよ。株式会社なんとかって」
「正確に言えば株式会社デストデレクション代表取締役社長、六林六郎です」
「そんなのどうでもいい」
「そうですか。株式会社でもないくせに株式付けるのはおかしいですか」
「そんな事言っていない。しかも会社じゃない。まじめに私の話を聞きなさい」
そこに思わぬ人物が話しに入ってきた。
「おかしいぞ六林。正式名称は、こうじゃなかったか。フュギア、漫画、小説、アニメ、あなたが欲しい2次元グッズ必ず見つけ出します。株式会社デストデレクション」
「勝手に妙なキャッチコピーつけんじゃねえ」
「最初にツッコむには、そこじゃないでしょう。株式会社でしょう。後、私の話を聞きなさい」
「須藤さんは、(パパのいうことを聞きなさい)が欲しいのですか。具体的になんですか、フュギアですか、小説ですか、それともお決まりでないでしょうか。ならば後にこちらにお電話を株式会社デストデストデレクションです」
「そんな事言ってないわ。後、私も株式会社デストデレクションの一員だわあ。あ、株式会社って言ってしまったじゃない」
もちろん今のやりとりは笠松と須藤さんだよ。俺がこんな話に参加するわけがないからね。しかし、思ったのだが話の論点ずれすぎじゃないだろうか。戻してあげよう。
「あのお、須藤さんと笠松、最初の須藤さんの話から論点ずれてますよ」
「お前のせいだ」
俺は同時に須藤さんと笠松に怒鳴られた。本当に何の話をしてるんでしょうね俺達、原因作ったの俺か。
「それでは作戦の確認を改めてしますんね」
俺は、いきなりそう言って説明を始めた。まあ、他の連中は色々と俺に対して何か言ってたけどね。と、そんな感じで今は作戦開始の直前だ。
「それでは、みなさん俺が手を上げたら一斉に遠距離攻撃ですよ」
「なんで六林がしきってんのよ」
「そうよ納得できない」
「そうだ、主人公は僕だ」
「さすが変態ロリコンやろうですね」
最後の二人はおかしいが、いやおかしくないか。俺への呼び方は最低だか、さすが六林と意味だよねえ。俺の褒められたんだよねえセンナ。まあ、笠なんとかは明らかにおかしいが。
「それは、この作戦は俺が立案したから俺に責任があるからです。ですから失敗したら全部俺の責任ではありません」
「そこは全部俺の責任だろうが」
みんなでハモった。俺以外のねえ。
「とにかく、この作戦は俺が立案したんで俺が最高責任者です。つまり、この場では俺が一番えらいんです。ですので俺がしきってるんです」
「くそ言い方が腹立つけど一理通っている」
「いや、通ってないでしょう。あいつが一番えらいわけないでしょう」
「六林め、主人公は僕だ」
「さすが変態ロリコンやろうですね」
やはり俺達のチームワークは間違っている。その後、30分くらい、このくだりが続いた。敵のアジトの前でだよ。やはり俺達間違っているね。
そんなこんなで、やっと攻撃態勢に俺達は入った。
「それではいきますよ」
俺はいきよく手をあげた。
「サ、レイン」
「サレイン砲」
「サレインソード投げ (笑)」
「笠松流やり投げ (笑)」
「扇投げ (笑)」
だって後の三人いつもサレインダードを武器に変形させて戦ってるもん。笠松にいたっては笠松流を抜かせば陸上競技だねえ。
でも、俺達の攻撃は技名とは裏腹にシャドンドのアジトへ直撃した。ついに始まった株式会社デストデレクションの戦い。間違ったシャドンド デスデレの乱、違った。しかもデスデレじゃない。まあ、何ですか戦いが始まった。




