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見ていた

 「おい、お前らいい加減俺に気づけよ」

 そんな声が聞こえた。俺達はすっかり会話に夢中になってしまっていた。

 「どこからか声が聞こえますね。まさか神が僕に試練を」

 「いや、いやそんなわけないじゃない」

 「どこにも人もいないし気のせいじゃない」

 「そうですね。ここに連れてこられた人はみんな捕まってますよ」

 俺達はまたも会話を再開した。

 「ここにいるだろう、何故気づかないんだ」

 するとまた声が聞こえてきた。

 「やはり俺の人生は間違っているのだろうか」

 「何変な事言ってるの。それと間違っているよ」

 「今ものすごいひどい事を言ったよね奈央」

 「真実を言ってだけよ」

 俺も笠松に対する評価は中堂さんと概ね同意だったのでこう言った。

 「現実と理性の狭間で自分自身がどういう人間かを判断してください。そしたら自分自身がどういう人間なのか見えてきます」

 「六林それ俺のまねしてんのか、でも今のところは、そうじゃないぞ。今のところは、あー神を何故あなたに選ばれた人間はひどく孤高の人生を送らなければならないのでしょうですよ」

 「いや、いやそこは、」

 俺の声をだれかが遮った。

 「そんなのどうでもいいから、いい加減俺に気づかないと、やっちゃうぞ」

 「でたシャドンドーだー」

 俺達はみんなそうな事を口ばしって驚いた。

 「いや、遅いよ。お前らが戦国武将がどうのこうの言ってるときからいたよ」

 戦国武将その単語に笠松が反応した。

 「戦国武将は好きなんですか」

 「いや、すきじゃねえよ。すきじゃないんだからね」

 おかしいだろ。ツンデレみたいな事しても全くかわいくねえよ、気持ちが悪いよ。

 「その反応は好きみたいですね。どの戦国武将が好きなんですか」

 お前も華麗に受け入れるな、気持ちが悪いとか言えよ。後いつものように男がツンデレとかありえませんよねとか言えよ。性別があるのかは知りませんが

 「いや、本当にいないんだからね、でもそこまで気になるなら言ってあげてもいいけども」

 別に気にもならないしどうでも言いよ。

 「織田信長」

 「へえー織田信長がすきなんですか。でも、織田信長にはツンデレじゃないんですね」

 もう意味がわからねえよ。なので俺が介入した。

 「お前らいい加減にしろ。それに笠松、お前はなんで戦国武将について詳しいんだ。2次元が好きじゃなかったのか」

 「それは戦国武将ゲームとか色々やってんだからに決まってんでしょう」

 あーそういう事か、俺は納得した。

 「それより六林、今は俺に聞くんじゃなくてシャドンドに聞くべきだろうが」

 たしかにそうだった、笠松に言われるとなんかむかつく

 「おい、シャドンドそういう事だ。答えろ」

 俺はそう言った。いきなり口が悪くなったのは相手がシャドンドだからだ。

 「だから、そんなに好きとかじゃないんだからね」

 まだ、このネタひっぱりますか。気持ちが悪いだけなのに

 「いや、いい。そんな事どうでもいいから。それよりお前覚悟すれよ」

 俺はいきなり言った。だって気持ちが悪くて、とっとと、倒したかったからね。

 「は、正気に戻ったぞ。そうだお前ら、よくも俺の事を無視してくれたな。

 「いや、無視じゃない。華麗なスルーだ」

 「どっちでもいいわ。それじゃあ覚悟。いざ出陣じゃあ」

 お前、戦国時代好きすぎんだろう。

 「仕方ない、みなさんサレインダードの解放を」

 俺はみんなにそう言った。しかし

 「なんでロックンが仕切ってんのよ」

 「そうですよ。変態ロリコンやろうが仕切るな」

 「そうだ、そうだ。変態ロリコンやろうが仕切るんじゃねえ」

 「そうだ、そうだ。主人公は俺だ。俺のセリフだ。俺が仕切るんだ」

 いや、ここでは結束するところだろう。チームワークなさすぎ。特に最後のやつとか

 「もう、うるさいですねえ。分かりましたよ、これからは仕切りませんよ。分かったか年寄りだも」

 あ、俺もチームワークねえな。

 「さすがロリコン、私たちが年寄りに見えるなんて」

 俺は無視して提唱文を唱えた。

 「明日へ、また次の日へ、未来の扉を開く時世界は変わる。みんな変わる。今世界を変える力をこの俺に。サレインダード開放」

 するとみんなも提唱文と唱え始めた。おー俺ちゃんと仕切れてる。

 「目覚めよサレインダード。弾けろサレインダード。今まさに開放の時。神を拒絶し、この世界を拒絶する大いなる力よ。サレインダード開放」

 「2次元、2次元、現実世界でしか見られない。だから、この世界から出たいんだ僕は。サレインダード開放」

 俺と須藤さん、以外のメンバーもこの2ヶ月でサレインダードを扱えるようになった。でも一人だけ提唱文が意味不明なのがいるけども。

 「生きている。そう私は生きている。みんな生きている。生きてるかぎり光と命のともし火は消えない」

 「え、中堂さん、早く提唱文を唱えてよ。そんなセリフじみた事言わないで」

 「分かりました」

 「俺、言葉に出してましたか」

 俺の言葉を華麗にスルーし中堂さんは提唱文を唱え始めた。

 「過去、現在、そして未来、続いていく時間。時間は動き、形になる。今未来につながる力になれ。サレインダード開放」

 「この世界が変わる時、人は変わる。私も変わりみんな変わる。そして世界は形成される。今世界を変える力をこの私に。サレインダード開放」

 藤堂のは俺のに提唱文が似ている。だって俺のを参考に作ったんだもん。ともあれ、俺達デストデレクションはみんなサレインダードを解放した。青、赤、緑、白、紫、それぞれの色がこの空間を照らしている。色鮮やかにね、まるでイルミネーションみたい。

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