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妻が寝取られたので自殺したらその妻の双子の妹に懐かれたんだが?  作者:
第一章 自殺した、先

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10、世界で一番好き

花蓮の事件があり俺達は店側に通達した。

それから俺達は移動をしてから図書館...に行く前に参考書を買いに来た。

そして店内に入り店内を見渡す花蓮を見る。


「店内さ。改装したのかな」

「そうかもしれないな。俺は半月ぶりだ。若干...店の雰囲気が違うな」

「だね。私来たの1ヶ月前だったけど変わってるかも」

「そうなんだな」


それから俺は周りを見渡す。

すると花蓮が「おにーちゃん」と言いながらゆっくり俺を見てきた。

俺は「どうした?」と聞く。

花蓮は「ちょっと寄り道して良い?」と言う。


「?...ああ。構わないが」

「えっとね。ラノベが見たいんだ」

「ああ。お前好きだよな。ラノベ」

「うん。楽しいんだ。原作者の...本当の人生の魂が篭っている様な気がしてね」

「お前らしいな」

「私らしいかな。えへへ」

「お前らしいよ。本当に」


そう答えながら前世を思い出す。

彼女は悔しがっていた。

だがこの世界ではそうはさせない。

せっかく転生したのだから。

そう考えながら俺は眉を顰めながら居ると花蓮が「おにーちゃん」と言ってきた。

俺は「?」を浮かべながら花蓮を見る。


「おにーちゃんさ。最近、厳しい顔をしてばかりだね」

「?...厳しい顔か?」

「や、何か思い悩んでいる様な顔だからさ」

「ああ。まあ確かに言われてみればな。...色々あるんだよ。俺も」

「...ならさ」


花蓮がそう言ってからゆっくり俺の手を握る。

それから紅潮した顔を俺に向けた。

俺はその顔に一瞬ドキッとする。

そして花蓮は俺から視線を外した。


「後で」

「何をする気だ」

「内緒。恥ずかしいし」

「は、はあ?」


俺は手を離した花蓮を見る。

花蓮はニコニコしながら俺から視線を外した。

「この場所は公共の場所だから」と呟きながらだ。

何をする気か。

一言で言えばそんな船には乗らない。



「ラノベの新刊があったね」

「ああ。まあ確かにな」

「鏡花によく本を借りているから。だから本が好きなんだよね。でも川端とかは難しいからラノベ読んでる」

「成程な。...努力してんだな」

「私、大概馬鹿だけどね。...馬鹿野郎だよ」


そう自らを卑下する花蓮。

俺は「いや。お前の魅力はそういう所だな」と言った。

花蓮は「?」を浮かべて俺を見る。

そんな顔を見てから俺は「川端が読めなくても何をどうしようとしても。お前は努力するっていう力がある。だからあまり卑下するな。俺が認めているんだから」と柔和な顔をする。

すると花蓮は「...おにーちゃんさ」と眉を顰めた。

は?


「知らず知らずのうちに女の子を口説いているんじゃないの?全く」

「口説いているつもりは無いぞ」

「いや。口説いてる。そういうのは私だけで充分だから」

「私だけで充分ってお前な。意味が分からない」

「わ、私で済ませてよ。そういうのは危なっかしい」


やはり花蓮は俺の事を好いているのかもな。

そう考えながら俺は花蓮を見る。

花蓮はモジモジしながら俺をチラチラ見ている。

妹の筈なのにな。

こんな可愛らしく女の子として見ている。


「花蓮」

「な、何。おにーちゃん」

「お前さ...俺が好きなのか?」

「はい!?」


花蓮はボッと赤面する。

それから「ち、ちが」と否定をする。

そして唇を噛む。

俺は苦笑しながら「俺を好いてくれているなら...本当に感謝したい。...でもすまないが...俺にはそんなに好かれる程の価値は無いよ」と言う。

すると花蓮は「そういう所。私が守りたくなるから」と言った。


「私はおにーちゃんをおにーちゃんとは思ってない」

「え?」

「おにーちゃんは...私は異性と思っている」

「...」

「好きだよ。お兄ちゃん」


そう言いながら花咲く様な笑顔を見せる花蓮。

それから歩いて行く。

俺は「...」となりながら何も言えなくなる。

そして歩いてから俺達は図書館に向かう。

ただひたすらに複雑な胸中を抱きながらだ。



俺達は試験勉強をしてから複雑な胸中を互いに抱き?つつ家に帰る。

エレベーターの中でようやっと花蓮は口を開いた。

それから俺を見てくる。


「お兄ちゃん。ごめん。もし良かったら私が告白したのはスルーして」

「は?何でだよ?」

「多分、鏡花もお兄ちゃんが好きだから」


そう言いながら花蓮は「私だけで、っていうのは嫌だから」と花蓮は窓ガラスに手を添えた。

それから苦笑いを浮かべる。

俺はそんな花蓮を見ながら「分かった」と返事をしてから窓ガラスの外を見た。

オレンジ色の夕日が差し掛かり良い感じを見せている。


「花蓮。聞いても良いか」

「うん」

「花蓮はどうして俺が好きになったんだ?」

「私はさ。...お兄ちゃんを...憧れの存在で見ていた」

「ああ」

「でもいつしかさ。...お兄ちゃんをお兄ちゃんと思えなくなった」

「それは互いに色々見たから?」

「そだね。異性としてこの人をサポートしたいって心から思う様になった」

「...恥ずかしいな」

「でも私は間違って無かった」

「それは俺を異性として見てきたのが?」


花蓮は頷いてから「うん。私は...お兄ちゃんがお兄ちゃんとして見れなくなったのは間違いじゃなかったってね」とニコッとした。

するとエレベーターは目的の階に着いた。


「じゃあね。お兄ちゃん。愛してる」

「止めろよお前。全く」


そして花蓮はエレベーターのドアが開くなりそのまま駆け出して行く。

俺はその姿を苦笑して見送った。

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