表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
サキュバスは、性犯罪を許さない  作者: ウロノロムロ
サキュバスは、満員電車の痴漢とバトルする
29/58

プライドを賭けた熱いバトル

ヤルヤンをはじめとする黒ギャル派の娘達が、

満員電車の中で痴漢撲滅のために

具体的に何をしているのかと言うと。


まず他の女性客に被害が及ばないよう

魅了や誘惑で痴漢を惹きつけて、

実際に痴漢行為に及んだ際には

相手の心がバキバキに折れるまで、

その場で声に出してののしる。


「そんな下手で痴漢とか、超ウケるんですけどー」

「こんなんで痴漢するとかありえねーし」

「マジ、うけるー」

「下手クソ、死ね」


これだけでかなり振り落とされるのだが、

それでもまだ戦いを挑んで来る敵には、

淫夢いんむを見させ絶頂、昇天させる。


朝の通勤、満員電車の中で絶頂を迎え、

賢者タイムを迎える人間などはそうそういない。

その気持ちは一体どんなものであろうか。

想像しただけで恐ろしい。


朝のはじまりの時点でぐったり疲れ、

汚れたパンツを履いて、

一日中自己嫌悪に陥りながら過ごすのかと思うと、

そら恐ろしい。



だがこれでもへこたれない真性のドMや

痴漢のプロフェッショナルがいるようで、

日々そうした敵と

熱いバトルを繰り広げているらしい。


「こいつら、真剣に土下座したら

やらせてあげるぐらいには

クソビッチなんですけどね、

痴漢も何をそんな

にムキになってるんでしょうね?」


話を聞いていたリリアンは呆れる。


「ほ、ほら、

サキュバスのプライドと

痴漢のプライドを掛けた

熱いバトルみたいな感じなんだろ……」


痴漢としてのプライドがあるなら

その前に人間としてのプライドを

なんとかしてもらいたいところなのだが。


黒ギャル派と痴漢の馬鹿さ加減に

震える愛倫アイリン


-


朝の通勤時、

SK線での黒ギャル派達の奮闘ぶりを、

一度実際に自分達の目で見てみようと

思い立った愛倫アイリンとリリアン。


黒ギャル派の娘達の露出を叱った手前、

自分も扇情的な格好をする訳にはいかないので、

いつものライダースーツ、

そのチャックをきちんと上まで閉めて

谷間を完全に隠して臨んだのだが。


「やばいっすよ、あねさん、

ライダースーツピチピチで

ボディライン丸見えじゃないっすかっ!」

「女のあたしでも鼻血でますわ!」

「これ、完全にアクション系AVじゃないっすか!」

「裸よりエロいっしょ、これ!」


愛倫アイリンをリスペクトする

ヤルヤンと黒ギャル派のサキュバス達は

そのエロさに興奮し賛辞を送る。


サキュバスとしては褒め言葉ではあるが、

今回の趣旨からは外れている。


「いや、別にあたしは着物みたいな

重装備でも構やしないんだけどね。

でもそれじゃあなんだか、

痴漢を警戒してビビッてる

チキンみたいじゃないか。

だから敢えて普段の恰好にしたんだけどねえ、

まずかったかねえ」


確かに痴漢に臆してチキったなどと

敵に言われようものなら、

サキュバス一族の沽券こけんに関わりかねない。



露出を抑えているのに

かえってエロいと言われてしまった愛倫アイリン


でも悪い気はしないので、

そこそこ機嫌良く

今度は和服に着替えて登場するが。


「やばいっすよ、あねさんの和服姿、

隠されたエロスがびんびんじゃないっすかっ!」

「髪結ってるから、うなじとか激エロですわ!」

「これ、完全に和服系AVじゃないっすか!」

「裸よりエロいっしょ、これ!」


またそう言われて着替えることになるのだが。


『和服プレイもOKよ(はあと』


とりあえず写メを撮って

慎之介に送ることは欠かさない。



愛倫アイリン、どうしたらいいか考えあぐねた結果、

田舎の中学生が着ていそうなダサいジャージで登場する。


「や、さすがにジャージは止めましょう。

そんなダサいジャージ着て、

都内を走る電車に乗っているエロい女なんて、

単なるイタイ人ですから」


リリアンは案外冷静だった。


「あんた達は注文が多過ぎるんだよ、

なんだい、人を着せ替え人形みたいな扱いして」


で結局は、

満員電車の通勤OLをイメージということで、

前回と同様女教師風ファッションで落ち着く。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ