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サキュバスは、性犯罪を許さない  作者: ウロノロムロ
サキュバスは、満員電車の痴漢とバトルする
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胸の谷間とハミケツ

SK線の痴女の噂話をヤルヤンから

聞いてみたところによれば、

こういうことらしい。


SK線の痴漢のことを知った

ヤルヤン達黒ギャル派は、

これは許せんとばかりに、

SK線の先頭車両に乗り込んで、

魅了やら誘惑を使って

痴漢達全員を自分達に惹きつけ、

他の女性乗客が被害に合わないようにし、

痴漢達に淫夢を見せたり、

ちょっとだけ触らせたりして、

毎朝精気を吸い取ったりしているらしい。


性犯罪の被害が発生する前に

自分達が身代わりになって、

ついでに精気もいただくという

いつものサキュバスのやり方ではあるのだが、

今回はどうにも時と場合がよろしくない。


「あんた達、そんな朝っぱらから、

エロい格好して満員電車乗ってるのかい?」


「大丈夫ですよ、姐(あね)さん安心してください、

エロい皮のビキニとか、

エロい皮のホットパンツとか、

エロい皮のボンデージとか、

エロい皮のブーツとか、

そんなのは一切着てませんから」


「素材の問題じゃあないんだよ」


「そんな胸の大半が丸見えの上半身ビキニで、

ケツがはみ出しているような

ピチピチのホットパンツで、

朝っぱらから満員電車に乗るってのが

どうなのかって話じゃあないか」


確かに、

ほぼ全員がキチンとした

スーツを着た男女で満員の、

ぎゅうぎゅう詰めの電車に、

こんな露出が激しい女が乗っていたら、

それこそ痴漢行為を誘っている

痴女だと疑われても仕方がない。


しかし、ヤルヤンはこれに猛反発する。


「姐(あね)さん、何てこと言うんですかっ!」


「これはあたし達の普段着ですよ!

いつもあたし達はこの格好なんですよ!」


だからその普段着を見直せという話なのだが。


「胸の谷間とハミケツ、

肌の露出はあたし達黒ギャル派の

アイデンティティーじゃないですか!」


「あたし達から胸の谷間とハミケツを取ったら、

一体何が残るって言うんですか!」


「そこは何か残ろうよ」


リリアンも思わず突っ込む。


「そんなこと、胸を張って言うんじゃあないよ」


どうやらヤルヤン達黒ギャル派は、

胸の谷間とハミケツで出来ているらしい。



「そもそも、

朝の通勤で『満員』なのに、

あんた達がそんな大人数で

ぞろぞろ押し掛けることが、

迷惑行為なんじゃあないのかい?」


「そんな、

一度に数十人で行くようなことは、

あたし達だってしませんよ」


「朝の通勤時間帯、

SK線の本数は多いですからね、

何班にも分かれて行動してるんですよ」


彼女達もそれなりに考えては行動しているようで、

都内の朝の通勤電車は五分や十分置きには来るし、

彼女達だけでは電車の本数すべてを

フォローするのも難しいかもしれない。


それ故にヤルヤン達のことが

SNSで拡散され噂になって、

野次馬がSK線に集まるようなことがあれば、

今まで以上にSK線が

痴漢の巣窟となることだって考えられる。


よかれと思ってやったことが、

他の問題を引き起こしている

ということもよくあることで、

そういうことを考え出すと

結局何も出来なくなってしまうのだが、

やはり難しい問題であることなのは間違いない。



正しいことをやろうとしている気持ちは

伝わるのだけれど、

そのやり方がどうにも腑に落ちない

愛倫(アイリン)ではあった。






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