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10 愛してしまう ~レオナルド・ボンディング目線

レオナルド目線ですから


~レオナルド目線


さっきまで着ていた彼女の髪と同じピンクゴールドのドレスもよく似合っていたが、今の若草色のワンピースもよく似合っている。

ウエストを締める白いリボンも可愛らしい。


それにしても、細いウエストだな。

リリア嬢は意外とよく食べているが、それはどこに消えてしまうのだろう。


ほっそりとした首、華奢な肩、細いウエスト、強く掴むと折れそうな手首。


先ほど彼女の部屋に行ったときは、このワンピース姿で熊のぬいぐるみを抱いていた。


その可愛らしさといったらもう、俺の語録では言い表せない。


俺の妻になってくれる女性なら性格などどうでも構わない、顔は首と繋がってさえいればいいなどと思っていたが、リリア嬢は美しい見た目だけでなく、その中身もまた美しい令嬢だった。


「トーマスは優しい人間ですわ。今回の事も、沢山考えて、沢山悩んだ末に出した結論だっのだと思います。私はトーマスの事を信じておりますもの」


こんなにも自分を信用している婚約者を裏切る奴など、誰がよろしくするものか。


もしもリリア嬢を返せと泣きついてきても俺は絶対に返さないぞ。せいぜい後悔しやがれ、アホ殿下。


「私は大きな人が好きですわ。お顔も甘い顔よりキリッとしている方が好きなんです。本当ですわよ?ボンディング様は、私の好みのタイプなんです」


「・・・・・・俺が君の好みのタイプ?」


俺の見た目に気を使ってくれるのは嬉しい。


しかし俺は自分のこの外見が他人から忌避されることを、この27年間で嫌というほど思い知らされてきた。

もう慣れてるんだ、だから無理をしなくても大丈夫だぞ。


君が俺を嫌わずに、ただ隣にいてくれたらそれだけでいいんだ。


君がこんな俺に抱かれるのが嫌だというなら

指一本触れたりしない。


どこか俺の親戚筋、いや、君の親戚でもいい、君が心から愛せるような見目のいい、可愛らしい養子をとろう。



「他の人より頭一つ分大きな体も、どんなものからも守ってくれそうな太い腕も、硬そうな髪の毛も獲物を狙う鷹のような目つきも」


また俺の脳天に雷が落ちた。

その強い電流で俺の脳ミソは一瞬でドロドロに溶かされてしまった。


ああ、リリア嬢。


いいのか?

俺は信じてしまうぞ。


本当にいいのか?

君を愛してしまっても。


いいのか?

君は俺なんかに愛されても。



「ボンディング様、お願いがあるのですがよろしいですか?」


紅茶のカッブを置いたリリア嬢が何かをねだるような上目遣いで俺を見た。


「お願い?」


何でもいい、何でも叶える。

君をつなぎ止める為なら何でも叶えよう。

ドレスでも宝石でも城でも、欲しい物は何でも買ってやる。

さあ、何が欲しい?


「はい、ボンディング様は私の事をリリア嬢と呼ばれますよね。できれば呼び捨てにして欲しいのです。そして、ボンディング様がお嫌でなければ私もレオナルド様とお呼びしたいな、なんて、ダメですか?」


ダメな訳がないだろう!!


俺をどうしてしまおうというのか。

何度雷に打たれればいいのだ!

今日一日で、俺は一生分の幸せを全て使い果たしてしまうのではないのか?


「で、ではリリア、と」

「はい、レオナルド様」


ああああああああああ!!!


くそ殿下!何度でも言う!

リリアは絶対に絶対に返さないぞ!!!



────────────────────

 11 キス へ


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