暗殺
暗殺
夏侯淵「さぁ行こうか? 于禁」
荊州中心部から少し離れたところに曹操軍の夏侯淵と于禁はいた。
話しかけられた于禁は曹操軍の古参武将の一人だ。誰よりも責任感が強く。己を制止、任務を全うしてこそが自分が自分でいられると考える堅物だ。桃色の髪に弓を得意とする彼女は曹仁とはちょっとした腐れ縁でもあった。
于禁「夏侯淵さん。どうして曹操様は、この様なことを為さるのでしょう?」
夏侯淵「ん? 于禁からそんな言葉を聞くとは思ってもみなかったな」
于禁「すみません。今後の勉強の為にも教えて頂けると助かります」
夏侯淵「二度に渡り劉備軍に曹操軍は敗れたわけだが、目的は劉備軍に勝つことではない。劉備の首を取ることだ」
于禁「それは分かりますが……」
夏侯淵「劉表は重病だ。劉表軍の重臣は投降する意を示して来た。ならば我々が動かずとも劉表軍に劉備の首を取らせれば良い。俺たちは劉表軍を裏で操ることで、劉備軍に気づかれずに攻めることが出来ると言うわけだ」
于禁「ですが劉表には跡継ぎの劉キが居り劉備に信頼を寄せています。いくら劉表の重臣達が曹操軍に寝返ろうと劉表の生きている間は……」
夏侯淵「劉表は荊州を治める良き領主だ。人望も厚く将兵の信頼も厚い。当然その想いは息子である劉キに受け継がれるだろう……だが劉キは君主としてはまだ未熟で劉キが荊州を治めることの出来る器ではない」
于禁「重病とはいえ、その作戦を実行するには時期早尚かと思います。いっそ大軍を以って荊州の投降を待つことのほうが……」
夏侯淵「それでは困る連中がいるのさ于禁」
于禁「困る? 一体誰が……劉備?」
夏侯淵「いいや。孟徳に少しでも恩を売りたい荊州の一部の臣下達だ。劉表の看病と言いつつも少しずつ毒を盛っている。荊州攻略の功労者として少しでも良い条件で孟徳に帰順した後、良い立場で迎えてもらいたいのさ」
于禁「最低ですねそいつらは……」
夏侯淵「使える者は使う。それが孟徳だ。俺たちは劉備を暗殺した後の掃除も兼ねている」
于禁「そう言うことですか……掃除の方が私には向いています」
夏侯淵「荊州の腐った連中を重用するこなど孟徳はしない。仕事を片付けその褒美としてさくっと逝かせてやるさ」
于禁「しかし私達が劉備を討ち損じたら……」
夏侯淵「その時はその時だが。もう孟徳はこちらに向かっているよ于禁。万が一の為の足止めも含めての計画さ。于禁、二人で頑張ろうな」
于禁「夏侯淵さん……最後のその言い方ちょっと止めて下さい……って言うか他の女性の前では言わないで下さいね」
夏侯淵「どうして? 変な奴だな」
于禁(ご自分が女性にどれ程の人気があるか知らないのか……)
于禁は他の女性から疎まれることを恐れ夏侯淵に釘を刺した。
夏侯淵「それと劉備軍の強さの源が分かった。諸葛亮孔明と言う者が軍師になったそうだ」
于禁「諸葛亮孔明? 誰です? それは?」
夏侯淵「劉表軍の重臣から聞くには臥龍・諸葛亮と言われる鬼才だそうだ。孟徳には先ほど既に報告の使いを出した」
曹操軍兵士「夏侯淵様。劉表が亡くなったとの事です。劉キは劉表が亡くなったことを隠そうとしている様子で喪に服す準備はしておりません」
夏侯淵「こんな時だ。平静を装いたいのであろうが俺たちに筒抜けだ」
于禁「喪に服さないなんて親不孝もいいとこね」
夏侯淵「それも乱世の理だろう。さぁお喋りは終わりだ。一緒に頑張ろうな于禁」
于禁「だからそれ! 本当に止めて下さい!!」
夏侯淵と于禁は荊州の中心部である襄陽に足を向ける。夏侯淵が率いるのは弓を主力とあした暗殺部隊である。于禁が同行したのは夏侯淵の補佐であるが弓の扱いに長けているのと実直な仕事振りから曹操によって副将に命じられた。
劉表が亡くなったことは劉備の耳へと入ることとなる。
劉備軍兵士「報告します! 劉表殿が死去されました! 同時に荊州の劉表軍は曹操軍に降伏する動きが出ております!」
劉備「なんですって! 孔明、これは!」
諸葛亮「私が最も恐れていた事態です。君主を失った劉表軍は曹操軍に降り、すぐに我々に刃をむけるでしょう」
劉備「こればかりは止められるものではありませんね……」
諸葛亮「最早一刻の猶予もありません。早く荊州を離れるべきです」
キョウ「先生、離れると言っても……一体どこに……?」
諸葛亮「呉に向かいましょう。 その為には劉表殿のご子息、劉キ殿に助力を願います」
劉備たちは新野の戦いで拠点を失った為、襄陽に居た。これは曹操に寝返ろうとする文官達が劉キに進言し劉キは疑いもなくその案を飲んでいた。だがそれは劉備を亡き者にする為であり曹操に組み入ろうとする者達は劉備を殺さんと動き出していた。
劉備軍兵士「ほ、報告します! 劉表軍がこちらに攻め込んできています」
キョウ「なんだって!?」
諸葛亮「劉表殿が亡くなったと同時に挙兵したようですが劉表軍だけではそこまで早く動けません」
劉備「孔明、一体どういうことですか?」
諸葛亮「表向きは劉表軍ですがその実体は曹操軍でしょう……以前から劉表軍は曹操の手中に……」
キョウ「つまり……」
諸葛亮「曹操は優秀な間者を放ち、劉表殿の死と同時に行動できる兵士を用意していたということです」
関羽「何ということだ……曹操軍の間者の侵入を許していたとは」
諸葛亮「私も気が付きませんでした。裏を返せば決して大掛かりな謀ではないということです」
キョウ「混乱さえ招かねば、冷静に対処出来るということですね」
諸葛亮「このような奇襲の場合、策を労することにより行動が遅れることが致命傷になりかねます」
劉備「孔明、劉表殿に最後の別れは……」
諸葛亮「お気持ちは分かりますが諦めて下さい」
劉備「そうですよね……」
諸葛亮「……」
寂しそうな劉備の表情に孔明の顔は曇る。
諸葛亮「後で劉キ殿に御悔みの文を送りましょう。今はそれで……」
劉備「そうしますね。御免なさいね孔明」
劉備の悲しい顔に孔明は劉備に提案し劉備も孔明の気遣が分かった。
諸葛亮「では急ぎ呉を目指します。みなさんちゃんと付いてきて下さいね」
キョウ「分かりました。僕も目一杯戦います」
張飛「兄ちゃんは、張飛が守ってあげるから安心してねー」
キョウ「ありがとう。張飛」
張飛はキョウを少しでも緊張を溶かせたいと思いその想いを口にする。キョウも礼を言う。
劉備達は襄陽の南門に向けて走る。そこには趙雲と周倉が既に劉表軍との戦いに奮戦していた。
関羽「周倉! 大丈夫か!」
周倉「姉御!」
関羽は周倉が心配で思わず声を上げた。
周倉「おいらは大丈夫だよ! ここはおいらと趙雲さんで何とかするから早く!」
関羽「馬鹿を言うな! 周倉も付いて来い!」
周倉「駄目だよ! おいらだって戦えるんだから!」
周倉は関羽の言葉に嬉しくも逆に大乗夫だと関羽に認めさせたかった。
関羽「ならそれがしも殿に残ろうではないか! 趙雲は劉姉を頼む!」
趙雲「分かりました。では自分は先陣を切って劉備様の道を切り開いて見せましょう」
関羽「うむ! 頼んだぞ!」
劉備「雲ちゃん! 周倉!」
劉備は叫ぶが関羽と周倉はそれに応えることなく劉表軍を防ぐ。
諸葛亮「劉備様! 早く!」
孔明は劉備の手を取り先を急がせる。
趙雲「張飛! キョウ! 劉備様と孔明軍師から離れないように!」
キョウ「分かりました!」
キョウは返事をするが張飛は頷き趙雲に応える。劉備の率いる僅かな将兵達は劉備を囲むように走り南門を目指す。
キョウ「関羽さん、周倉くん大丈夫かな……」
張飛「大丈夫だよ兄ちゃん。関姉は強いから……それから後ろを気にしちゃ駄目だよ」
諸葛亮「張飛殿の言う通りです。後方の憂いはなくなりました。今は前だけ見て下さい」
キョウ「はい!」
張飛と諸葛亮の言葉に気後れしていないことを伝える為に強く返すキョウ。
趙雲は馬上にて周囲を確認しながら馬を前に進める。劉備たちが南門を後少しで通過しようとした時、劉備軍の兵達から悲鳴が上がった。
趙雲「しまった!」
趙雲は焦りの言葉を口にした。弓兵で編成された曹操軍が城門の上から劉備軍に向けて矢を放ったのである。劉備たちは足を止めた。
諸葛亮「まったく……いやなところで……」
キョウ「前に進めば矢の的となり後ろからはいつ劉表軍が来てもおかしくないのに」
孔明とキョウは焦りを感じた。
劉備「みなさん! 進みましょう!」
劉備は二本の剣を抜き前に進む。
于禁「あれは……劉備! 劉備に的を絞れ!」
前に進む劉備に一斉に矢が放たれる。劉備は剣を舞うように振りかざし矢を落としていく。
キョウ「劉備さん……凄い……」
キョウから感嘆の言葉が出た。
張飛「流石は劉姉! かっこいいんだから!」
張飛も蛇矛を回し矢を防ぐ。
劉備「キョウくん。私に見惚れている場合ではありませんよ。孔明を頼みます」
キョウ「すっすみません!」
諸葛亮「キョウ。無理はしないでくださいね」
キョウ「はい! 大丈夫です! 張飛と趙雲さんの訓練に比べればこんな矢なんてことありません!」
キョウは孔明を守るように少しずつ前に進む。
趙雲「今ならいける!」
劉備たちはに矢の的が向いてることから趙雲は馬で城壁を一気に上がり曹操軍を打ち倒そうとした。
『ゴッ!』
矢の音とは思えないような風を切る音が聞こえた。それは趙雲を掠め地中に大きな突き刺さる。趙雲は背中に冷たいもの感じたが同時にそれが誰が放ったのか理解した。
夏侯淵「流石は趙雲……あれを躱すか」
趙雲「夏侯淵か! くっこれでは城壁に上がることが出来ん!」
城壁の階段では躱すことは困難でましてやそれを夏侯淵が狙ってるのであれば不可能に近い。
夏侯淵「于禁。そのまま劉備を狙い続けろ」
于禁「分かりました!」
夏侯淵は于禁に指示を出し自分は趙雲の隙を伺っている。
キョウ「このままでは持たない!」
諸葛亮「キョウ。私と一緒に逃げましょう」
キョウ「え? 先生こんな時に一体何を!?」
孔明の言葉にキョウは驚く。
諸葛亮「逃げると言っても南門の下にある警舎です」
キョウ「分かりました!」
キョウは孔明が何かをしようとしていることに気づき返事をする。
劉備「まったく! 何ていやらしい矢なんでしょう! 私の服がどんどん破れていきます!」
劉備は矢を躱すがその多さに動きが大きくなり衣服が所々破れていく。
于禁「ふふふ。劉備……はしたない女ね。そんな恰好でいつまでふ防ぐのかしら」
曹操軍の兵士達は劉備の肌が晒されていくことに興奮しさらに矢を強めていく。
張飛「于禁! 劉姉だけじゃなくて張飛を狙いなよ!」
于禁「張飛。あなたを狙って何が楽しいのかしら。あなたのその幼稚な体じゃ兵達の士気は上がらないのよ」
張飛「はあ!?」
張飛は落ちている槍を拾い于禁目掛けて全力で投げる! 槍は于禁の下の城壁に突き刺さる。
張飛「于禁。もう一回言ってみてよ……次は当てるから確実に……」
于禁「脅しのつもり? やるなら一発で当てて見せなさいよ幼稚体系の張飛」
張飛「当てる!!」
またも張飛は于禁目掛けて槍を投げる。
于禁「ひっ!」
張飛の放った槍が避けれる速度でないことに于禁は死を感じ情けない声を出した。
『ギーン!』
于禁の目の前で槍が弾ける。夏侯淵が張飛の槍目掛けて腕に仕込んだ大弩で狙ったのだ。
夏侯淵「于禁。張飛を挑発しても何の利も生まないぞ」
于禁「かっ夏侯淵さん……すみません」
その時、趙雲が夏侯淵の隙を突き城壁を一気に駆け上がった。
趙雲「夏侯淵!」
夏侯淵「おっと。これは油断したな」
趙雲「いざ尋常に勝負といこうではないか!」
夏侯淵「いいだろう。ここでお前を止めねばこちらも危ういのでな」
夏侯淵は趙雲に矢を放ち趙雲はぎりぎりのところで躱す。趙雲の振るう矛に夏侯淵は華麗に躱し矢を充填しては趙雲めがけて放つ。
于禁「夏侯淵さん! 全軍! 趙雲に的を絞れ!」
曹操軍の兵は趙雲に向けて一斉に矢を放つ。
夏侯淵「于禁! 余計なことをするな! お前は劉備を討て!」
于禁「しかし! くっ……分かりました……」
夏侯淵の命令に再度劉備に的を絞るその時、南門の下からモクモクと煙が上がる。
その異変に誰もが気づいた。南門の城壁の曹操軍は劉備を狙うこと出来ない程、煙が上がっている。
警舎に辿り着いたキョウと孔明が火を放ったのである。
キョウ「ごほっごほ! 先生外に出ましょう! このままだと煙に巻かれて僕たちの方が危険です!」
諸葛亮「えっええ! 早くでましょうか!」
キョウと諸葛亮は警備舎にある夜警用の魚油を撒き火を付けていた。その煙が煙幕となり曹操軍から視界を奪った。
于禁「えほっえほっ! 何なのこの煙!」
城壁の曹操軍はみな煙に巻かれていた。
趙雲は煙に巻かれては夏侯淵の矢が躱せないと思い直ぐに城壁の階段を降りた。
趙雲「劉備様! 今のうちに!」
趙雲の言葉に劉備達は南門をくぐる。孔明とキョウも劉備の後を追う。
夏侯淵「やられたな……こうも視界が悪くてはどうにもならん」
于禁「……」
于禁は黙る。
夏侯淵「于禁。煤で酷い顔だ」
于禁「夏侯淵さんだって真っ黒ですよ?」
二人とも煙の煤で黒くなっていた。
夏侯淵「ふふっ……」
于禁「ふふふ」
「あはははははは」
夏侯淵と于禁は笑う。まさか劉備を逃がしたことで自分たちがこんなことになるとは予想だにしていなかったからだ。
その時、関羽が愛馬『赤兎馬』が周倉を乗せ南門をくぐり抜けた。
于禁「あーあ。関羽も逃がしてしまいましたね」
夏侯淵「別に構わんさ。赤兎馬で駆ける関羽を止めることなどできはしない」
于禁「それもそうですね……でも曹操様からお叱りを受けそう」
夏侯淵「孟徳から? それはないさ。劉備が荊州を去り孟徳に帰順するんだ。上機嫌さ」
于禁「夏侯淵さんだけに……じゃないですか?」
夏侯淵「心配しするな。于禁のことは俺から言っておく」
于禁「お願いします」
夏侯淵「さてと……まずはこの煤を落とそうか」
于禁「はい」
夏侯淵と于禁は煤を拭う。
劉備達はどうにか追ってに追われることなく安全な場所に辿り着いた。
キョウ「みんな無事か……なっ何とか勝てた……いや逃げ切った……」
関羽「キョウ顔色が悪いぞ。これは前哨戦のようなものだというのに大丈夫か?」
キョウ「はい……」
劉備たちと無事に合流した関羽はキョウを気遣う。
周倉「キョウだらしないぞ! おいらは余裕だったぞ!」
キョウ「周倉君凄いなー。怖くなかったのかい?」
周倉「怖くないと言えば嘘になるけど、おいら魔法の言葉で強くなるんだ」
キョウ「魔法の言葉? 是非、僕にも教えて欲しいな」
周倉「駄目だ駄目だ。おいらだけの魔法の言葉だからな」
関羽「周倉、キョウ! 何をしている? 早く行くぞ!」
もたもたしている二人に関羽は一喝する。
諸葛亮「関羽殿の言うとおりです。さっきの戦いの狙いは劉備様の命でしたが、我々の足止めも兼ねているようです」
関羽「まだまだ油断出来ないか……忌々しい……」
諸葛亮「関羽殿、すぐに劉キ殿の元へ向かって下さい。劉キ殿に船を出して貰い、長坂の先の大河で合流しましょう」
関羽「承った。一刻も早く到着するようにします! 周倉はそれがしに付いてこい」
周倉「うん! 分かったよ! 姉御!」
関羽と周倉は劉キの元へ向かった。
諸葛亮「劉備様は私が先導します。張飛殿、趙雲殿にはしんがりを務めて頂きます。曹操軍の追撃を喰い止めて下さい」
張飛「うん! 張飛、頑張るねー」
趙雲「自分も力を尽くします」
キョウ「先生、僕はいかが致しましょう」
諸葛亮「キョウは先導隊としんがり隊との連携を取って下さい。危険ですが撤退戦での重要な役割です」
キョウ「はい! やり遂げてみせます……ところで劉備さんは?」
諸葛亮「着替えています」
キョウ「そっか……」
キョウは少しだけ悲しい声を上げた。
諸葛亮「……」
孔明はあえて何も言わない。
曹操は夏候惇達と共に荊州に向かう道中であった。
夏侯惇「孟徳! 荊州を降したって本当なの?」
曹操「うむ。淵を荊州に送りこんでおいた。劉表が亡くなり次第、降伏させる様に働きかけていたのだ」
夏侯惇「じゃあ。別の任務とは荊州の勧告だったのね」
曹操「ふっ……勧告したのか、脅迫したのか……俺にも分からん」
曹仁「流石は夏侯淵! やっぱ、色男はやることが違うぜ」
夏侯惇「孟徳、これからどうするの?」
曹操「既に張遼、徐晃、張コウの三人に、劉備軍の追撃を任せてある」
曹操「それと惇と曹仁は劉備軍に負けたと言うよりは諸葛亮に負けたのだ」
夏侯惇「一体どういうことなの?」
曹操「淵からの報告を見る限り只者ではない。諸葛亮を召し抱えれば天下が獲れる。とまで言われている者のようだ」
夏侯惇「そんなヤツが劉備の元に!?」
曹操「劉備軍の強さの源が分かった。荊州が降った以上、奴らに出来ることは限られておる。全力で劉備軍を潰してくれよう」
曹仁「へへへ……全力で潰すって、すり潰す感じでいいんかな? 言葉って難しいぜ」
曹仁は考える。
曹操「力で及ばぬなら知で勝負するということか劉備。間違った考えではない。だが、それならば……こちらも、それに匹敵する力をぶつけるまでよ! 惇! 後続の本体を連れて劉備を追うぞ!」
夏侯惇「荊州に向かうのはいいけど張遼、徐晃、張コウの三人を先に向かわせてるんでしょ? 私達の出番なんかあるのかしらね?」
曹操軍の猛将三人を既に向かわせていることに自分達に出番があるのかと夏候惇は疑問に持った。




