捨てられました。拾ってください。
今日も一日頑張るぞい!!
燃えている。燃えている火をオレはただひたすらに眺めていた。
オレ、一郎丸は疲弊しきっていた。
オレは何やら知らんままにどこぞの遊牧民みたいな皆様に連れられて一日中森の中を移動していた。
道中には一目でヤバいとわかる動物なんかも
結構いた。もれなくオバチャンとかオッチャンに
スーパーの挽き肉を調理する感覚でミンチにされていたが。
この人たち強すぎんだよ、
心の中でそうぼやきまくった一日だった。
当然オレはそんな人たちについていけるはずもなくいつものオッチャンに担がれて正にTHEお荷物
を地で行っていたわけだ。
今はやっと日が暮れてきたので村のみんなで少し開けた森の中で休息している。いわゆる、
キャンプというやつだ。
そんな特に一日中何もしていないが疲れ切っているオレに声をかけてきた奴がいた。
そう、いつものオッサンである。
名前を出会ってすぐにオッサンは教えてくれたはずなのだが畑仕事して寝たら忘れたのでもうこの
呼び方が安定なのだ。
「イチロー、飯取りに行くぞ。」
そう言ってオッサンはオレの腹に腕を回して肩越しに担ぐとズンズン森の奥へと進んで行った。
毎回思うのだが、この村人たちに常識は通用しない。また想像もつかないようなことをやらされるのだろう。
そう思っているとオッサンは突然オレを地面に放り投げた。もうすでに先程のキャンプからは相当な距離が置かれている。
嫌な予感がした、
というよりもこれは確信だった。
「本当に戻ってこれないんで勘弁してください。
このままだと猛獣の晩御飯にされるんで。
僕は本当に一般人なんで!!」
先手必勝土下座ーー
オレは恥も外聞もかなぐり捨てて地面に額どころか鼻や口、顔の表面をつけられるだけ地面に押し付けて土下座した。
そんなオレをオッサンは苦笑いしながらオレを見下ろして言った。
「勘だけは良いやつだな。その通りだ。死ぬな。」
そう言い残してオッサンは文字通り煙のように姿を消した。
「ガァあああっつっ!!チクショおおーー!!」
この森でおそらく1番生存能力の低い個体の咆哮が
辺りにこだました。
◼️
暗い、道も全く分からん。
完全に遭難した状態で俺は森の中をさまよっていた。だんだん気温を下がってきて体力がさらに奪われていく。
仕方ないので近くにあった手頃な木に寄りかかり
眠ろうとしたその時だった。
オレの周りに囲むようにして光る玉がいくつも
暗闇から浮かび上がってきた。
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