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だから僕は夏が嫌いだ。  作者: 匿名で悪かったな
最五(さいご)
24/24

クラウド

「……ああ、そういうことか……ついに恐れてたことが起きたわ……」

 みづほさんが顔を真っ青にしている。

「########やばい########」

「縺ゥ縺�@縺ヲ譁�ュ怜喧縺代′襍キ縺阪k縺ョ?繝舌き縺ェ縺ョ?」

「おい、なにいってんだよ!」

突如、みづほさんが奇声ともとれないような声で叫びだした。

 そのあと、みづほさんは笑みを浮かべた。

「ねえ、今の聞いてた?この世界のすべてを語るメッセージなんだけど、あなたにとってはただの叫び声ね」

 意味不明。僕にはただの奇声にしか聞こえなかった。

 その先の記憶はなくなっていた。いや、強制的に忘れさせたという方が正しい。あの後の記憶は、およそ人知で測れるものではなかったのだ。ああ、もう思い出したくもない。

 ――みづほさんが、溶けた。まるで、ロウソクみたいに。炎天下に置いたチョコレートみたいに。

ああ、俺の天下は、もう終わりだ。そんな著しく独りよがりな考えも、頭をよぎった。

でも、いまはこの夢という未知の世界に、どうやって挑むのか。最大の味方がいないこの世の中にどうやって挑むのか……


――イドム?

 僕は何と戦っているんだ。この世の中については全てわかった気でいた。

でも、何で俺の夢がゲンジツみたいにありきたりなんだ?夢なんだから、ハーレムエンドでもいいじゃないか。悪くないぞ?自分で考えたことを、そのまま具現化してりゃいいんだ。


自分って、何だ?何なんだ?僕とぼくと俺とおれ。4人の自分。みんな自分だよな?

おーい、聞こえてるか、俺。


おまえたちは、誰だ。

3人の人格がやってくる。

たぶん僕が、本当の自分なんだろう。

じゃあ、他は?もう3人の自分は、ナニモノナンダ?


……こいつらは、自分じゃない?

「おい、お前ら、何者なんだよっ!」

僕は叫んだ。でも聞こえてないようだ。



……薄れていく。自分という存在が、周りの空間が。

空気がない。ここはユメナンジャナイノカ?


思い出した。僕は電車に轢かれて、シンダンダッタ。

じゃあ、ここは死後の世界ってことか。おそらく地獄だね。


まさか死後の世界がホントにあるとは思わなかった。

じゃあね。







 各国政府によって進められていた「ブレイン・クラウド計画」。

 その第一線であった脳移植計画は、失敗に終わった。

 





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