第10話 補強
今回倒したオークとさっき倒したオークのドングリで増やしてない分4個を全部増やして12個にする。
丸薬が苦かった。
すでに増やした分とさっきの残りと合わせて16個だ。
「今日はこのまま帰って準備するわ、すぐにギルド行ったら怪しまれるかもしれないから宿にみんなで行って。
私はちょっと買い物してから戻るから」
と、いう事で三人の定宿『カエルの合唱亭』にやってきた。
四人まで泊まれる大部屋を三人で使っているらしい。
しばらくするとルーイも戻ってきた。
「これに着替えて、古着屋で一番ポケットが大きい奴買ってきたわ」
胸の辺りより少し下にめちゃくちゃ大きなポケットのついてるオーバーオールだ。
なんか色々入りそう。
「これ、増やせる?」
文庫本サイズの本っぽい物を渡された。
「あれ? 無理みたいです」
何回叩いても、増えない。
「必要MPが足りないんでしょうね、それ使ってしまって」
「使う?」
「それは『追加MP』っていうスキルを獲得出来るスキルブックっていうアイテムよ、ダンジョンでドロップするのはほとんど売りに出されないけど、これくらいのスキルブックなら錬金術師が作れるから販売しているのよ」
「スキルって買えるんですか!?」
「そうね、そんな物でも金貨一枚するけどね」
「え! そんな高いもの使ってしまって良いんですか?」
「投資するって言ったでしょ、貴方に使わせる為に買ってきたんだからさっさと使って」
「あ、はい」
慌ててスキルブックを使う。
確認するとMPが五増えて、十一になってる。
「どう、今度は増やせる?」
ルーイはそう言うと同じ物をもう一冊渡してくる。
これで金貨二枚、銀貨だと二十枚、銅貨だと二百枚……手が震えた。
「増えました」
「MPは?」
「十減って残り一です」
「丸薬じゃ間に合わないわね、これ飲んで」
オークの現地で渡されたのと同じ、試験管みたいな奴をわたされた。
「飲みました」
「じゃあ、スキルブック増やして」
「はい」
「スキルを上げるには、上げるレベルと同じ数のスキルブックが必要なの、四冊買ってきたからレベル四までは上げられるから、二十六にできるでしょ」
「はい、ありがとうございます」
「じゃあ、次はこっちよ、これは高いから二冊しか買ってないわ、それでもレベル三迄には出来るはずよ」
「ありがとうございま……これって何のスキルですか?」
「『MP増加』よ、レベル三で1.3倍になるわ」
「高いって言ってましたけど……」
「二冊で金貨十枚よ、おかげで蓄えほとんど無くなったわ」
プレッシャーが凄い。
「じゃあギルド行って換金して、ドングリを貴方に使ってさっさとレベル上げるわよ」
「え、そこまでしてくれるんですか!?」
「投資するって言ったでしょ、ある程度のMPにしないと貴方に価値は生まれないわ、そこまで最短で行かないと一緒に居る意味がないの」
直球でキツイこと言われた。
冒険者ギルドに移動して、ルーイがドングリ見せて討伐報酬、銀貨四十八枚を貰うとすぐにドングリを僕に使ってレベルを上げた。
「レベル一になったから職業を選べるわ」
「何が良いですか?」
「戦闘でMP使わないのにMPが高い職業がいいわね」
「ゴーレムマスターだな、正確にはその上位派生職のジュエルマスターだ」
日頃、無口なヒルダが熱を帯びた声でアドバイスしてくれた。
「ヒルダは職業オタクだもんねぇ、そういうの大好きだから彼女が言うなら多分それが最適だと思うよー」
アイラも後押しする。
「じゃあそれで」
「でもゴーレムマスターって複合職じゃ無かった?」
「複合職?」
「特定の職業を複数獲得して一定のランク以上にならないとつけない職業だ」
「ランク?」
「職業のレベルのことね、紛らわしいからランクって呼ばれてるわ」
「なるほど、それでゴーレムマスターになるにはどうすれば?」
「錬金術師と付与術師を両方ランク三まで上げれば獲得出来る」
「複数職業持てるんですか?」
「一応持てるわよ、職業ランクの合計はレベルを超える事が出来ないって制約あるからあんまりみんな持ちたがらないけどね」
「ん? という事は錬金術師と付与術師の両方ランク三にするには、レベル六必要って事ですか?」
「そうね、ドングリ二百個分ね」
「オークのなら二個分だから百体倒せばいけるよ」
「百体……」
「貴方の能力なら34体、少し無理すれば二日でいけるわ」
「おお! 確かに!」
ルーイの言葉に思わず声が上ずる。
「ヤバさ実感できた?」
アイラに向かって静かに頷いた。
「とりあえず今日は付与術師取りましょう、それでレベル分と職業特典でMPが六上がるわ、これで三十二、MP増加で四十一になってるはずよ」
「はい、その通りです」
「じゃあ、宿屋に戻って銀貨五十六枚を十一枚づつ分配して端数はパーティー財産にするわね」
あ、銀貨増やす前提なんですね。
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