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ユニークスキル『不思議なポケット』がゴミすぎると勘違いされて追放された転移者、スラム街から這い上がる。  作者: 山親爺大将


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第9話 発覚

「オーク狙いで少し奥いくわよ」

 予定通りオークを狙いに行くことになった。


 ホブゴブリンが運動不足の大人みたいな体形だったけど、オークは毎日力仕事してる大人みたいな体形だった。

 元の世界のプロレスラーや筋肉質のお相撲さんみたいな感じ。


「オークは肉も売れるんだけど、解体が難しいんだよねぇ」

「私達素人が手を出してもちゃんと売り物になるように解体は出来ないわ、諦めましょう」


 三体のオークが死体になっていた。


 肉かぁ、しばらく肉なんて食べてないなぁ、食べたいなぁ。

 そう思いながらドングリを取り出した。


 オークのは二個のドングリがくっついたような形をしている。

 ドングリの価値と形は比例してるっぽい。


 ポケットに入れて増やしたら、次のオークに向かう時にこっそり使った。

 肉の部分が硬くてホブゴブリンよりも取り出すのに少し時間がかかった。


「終わったなら次行くわよ」

 取り出し中にルーイは周辺を偵察をして次のオークを見つけていた。


 今回も三体のようだ。

 危なげなく一体づつ倒していく。


「私達もオークくらいなら楽勝ね」

「油断は禁物だぞ」

 アイラの軽口に無口なヒルダが声をかける。

 ヒルダって冷静だよなぁ。


 オークからドングリを取り出してポケットに入れる。

 二回叩いて増やしたら、次のオークに向かう時にコッソリ取り出して手の中に握り込む。


「これは何かしら?」

 手首をガッチリと掴まれた。

 偵察に行ってたはずのルーイだった。


「なぜ、あなたは一体しか取り出してないのに二個ドングリを持ってるの? 前のオークの分はあの子に渡していたわよね?」


「袋確認したけど、数は減って無いよー」

 アイラがマイカの持ってる袋を確認していた。


「あの、その」

「言い訳とか考えないで正直に話した方が良いわよ。私たちは冒険者の中でも温厚だし、あんまり酷いことはしたく無いの、でも利用されてるって思うと良い気はしないわ」


 掴まれた手首が痛くなる。

 ルーイの手がさっきよりも、力強い。


 観念してスキルの事を全て話した。

 ポケットが不思議なポケットになる事。

 今分かってるのは最大で物を三個まで増やせる事。

 MPがかかる事。


「これを増やしてみて、叩くのは一回だけよ」

 ルーイに銀貨を渡される。


「あ、待ってこれ飲んでMP回復しておいて」

 小さな試験管に入ったような液体を受け取ったのでそれを飲む。


 ポケットに銀貨を入れて一回だけ叩いた。

 銀貨を二枚にする。


「MPはいくつ減ってる?」

「あ! 五減ってます」


「やっぱりね、物によって消費魔力違うわ、今の所ドングリ増やすのが一番効率的ね」

「そうなんですね」


「なんか、自分の価値分かってなさそうだけど、大丈夫?」

 アイラに心配された。


「え?どういう事ですか?」

「ここに金貨百万枚の宝石があるとするでしょ? 貴方はそれを三百万枚に出来ちゃうの、悪い大人だったら奴隷にして自由にその能力使いたがるでしょうね」


 アイラ言われた事を想像して思わず冷や汗が出る。


「私達はちゃんと良心的に取り引きするわ、投資もしてあげる。

 貴方たちだけで隠しきれるものじゃ無いわよ」

「……そうですね」

 ルーイの言う事も確かだ。

 もっとタチの悪い大人に利用されるよりはこのままお願いした方が良いと思う。


「どう?」

「あの、条件は?」

「貴方の能力を最大限使った後に四等分ね」


「え? 五等分じゃ無いんですか?」

「その子とは契約する意味が無いもの、今まで通りドングリ拾いの分だけよ」


「五等分にして下さい」

 僕は頭を下げた。

 五等分にするちゃんとした理由は何も思いつかない。

 でも、四等分じゃマイカだけが仲間外れみたいで嫌だ。


「でもねぇ」

「あの! 私、オークの解体覚えます!」

 マイカが思い詰めたような顔でそう言った。


「……良いわ、そこまで頑張れるなら五等分にしてあげるわ、その代わりちゃんと役に立つのよ」

「はい!」

 言葉と裏腹にルーイの表情は優しげだった。

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