ゆっくり進んでいます
これから四季の町を見て回り周辺を探索する! ・・・ってところだけど、約1ヶ月と長期でゆっくりする時間を取ることにした。
始めの6日間は畑の成長の見守り、マルシカクちゃんパパに畑のあれこれを手伝いながら教えてもらったりしていた。
分かったことは、やっぱりこの世界でもお世話は大変だし、そんなすぐには成長しないということだった。水やりだけの5日で収穫出来るのヤバイね…。
山崩れさんと一緒の時に途中で雨があって特技の力が見れたのは面白かったよ。
次の12日間でおやすみセット(大)を作るための糸を集めに出掛けた。
ささやき樹の森には入り口で集めていて奥には入ってないよ! 調べてない場所は今後はいくらでも時間はあるのだから、全て終わった後にひとつひとつ時間をかけて巡るからね。
試練の洞窟にも行ったらみのりさんと千ちゃんの合唱披露で神の声さん感涙だった。
神の声は密かに、そのお礼にささやき樹の森の〝道〟を(ゲームのような)獣道みたいにして分かるようにする、 行った時の反応で再び自分の所へ来てくれるのが楽しみだとひとりほくそ笑んでいたという(神の声の仕業と知らない・・そういうことである)。
2日休んでの次の4日間、人魚のケーレさんに会いにと復活してるボスモンスターを倒しに海へ行ったら、入って少し経った昼前に千ちゃんが誕生日を迎える。 帰って知らせるかきいたら・・・
「途中で帰ったら怒られちゃうです」
だそうです!
こっちの感覚からしたら、何年ぶりに出会った幼い娘の誕生日なのだからと思うけど・・・特別感は無いのだろう。もしも、マルシカクちゃんが離れてる時に光ったら、身勝手だけど止めないで見せて欲しい!
とそのまま進んでいたら、前に無かった場所に泡が出来てて商売人さんがいた、どっち?
「来たニャ!やったにゃ!ニャニャニャニャッハー!」
ニャッハーさんでした、ハイテンションにみんな驚きでした。 自己紹介、ニャッハーさんいわく一度してると言う、ニャンテ? 聞き覚えが無い、してただろうか?
ともあれ、『チョコレート』を売ってくれた! このタイミングはあれだね♪ 『チョコレート』はカナカナの町のアイテム屋で売ってたはずだけど1回も寄ってなくすっかり忘れてたからありがたい!
進むと今回も歌い声がしてみのりさんと千ちゃんが歌に入っていった。ケーレさんとあつい抱擁、この3人相性良くて好き過ぎる! ・・と、こっちはいいですよ、 あー…柔らかい、挨拶でもあるから拒めない
その後沈没船に行って料理台を出した。
「(料理台を指を差す)なに?」「何を作るの?」
「これはね料理・・ごはんを用意するものだよ
今日は千ちゃんの誕生日だからね」
手順は前に作った時と同じで違うのは『生クリーム』を作るところを『ミルク』×2に『チョコレート』を足して『チョコ生クリーム』にすることだけ!
ケーレさんと千ちゃんの興味の視線がすごい。
そして完成したのが『チョコレートケーキ』です!
「甘い匂い!」「へいき? いろ」「黒いのは何でしょうか?」
ショートケーキみたいにトッピングは無くシンプルだからね、知らないと味気なく感じる?
6等分にして一旦収納するとおあずけをくらったみたいに不満の顔をされた。
「ご飯を食べてから出すよ」
一気にワクワクモード。 今日はケーレさんにお米物を食べてもらいたかったから雑炊に決めていた。魚はイメージが悪いので普段は絶対お目にかかれないキノコ雑炊だよ。
ケーキがあるから量は少なめに・・・ケーレさんのただでさえ少なめだからちょっと絵ずらが悪くなったのは仕方ない、けれど美味しかったみたい、お礼のハグをいただきました。
「!! ん! んんん!!」「!? おいし!? うそ! いろ!」
チョコレートケーキを食べて大興奮の2人、みのりさんはうっとり味わってる
「マルシカクちゃんはどう?」
「ちょっとあまいけどね、おいしいよ♪」
自分で作れたら甘さ控えめにとか出来たのに…。 なんて残念にマルシカクちゃんを見てたらケーキのチョコ生クリームを手ですくって差し出してくる。
「あげるからおねえちゃんのちょーだい♪」
咄嗟に口元までせり上がった叫びを我慢! 体温が急上昇していく!
「も、マルシカクちゃん! あまいよ~…」
食べるか舐めるか悩んだけど恥ずかしくてひよってしまい上を食べる方を選ぶ。
「えへへ♪ ちょーだい♪」
期待して照れた目での催促はヤバ過ぎる! 同じようにすくって指を出したら、そのまま指ごとパクりして中で舐められてしまった
「「(・・・♡)」」
マルシカクちゃんも口を離して照れてはにかんでる、言葉が出ないってこういう意味か!
いつの間にか見ていたケーレさんが食べてしまったケーキを見て残念そうにしていたり。
・・まぁ、そんな私の嬉しい出来事は置いといて。 千ちゃんにおめでとう!って感じじゃないけれど、本人が喜んでくれるのが正解だからね。両親にはタイミング悪かったけれどケーレさんに会いに来た時に当たったのはよかった!
貝系モンスターにも出会ったし、ボスも楽勝でしたよ。缶イワシは変わらずの女の子イワシで不戦勝、他の2体はいずこへ・・?
残りは本当にゆっくりと休んでたよ!
・・・。
久しぶりに感じるくらいに敢えて来なかった四季の町に戻ってきました!
「〝夏〟と〝冬〟のどっちを先に行こうか?」
「あのー、ここの〝春〟でしたか? ユウナ様が言う〝桜〟をもう少しですね……、見ちぇ…みたい…と…」
春夏秋冬なんて無い世界でこの町だけの特色なんだったね。いいよ、みのりさん自分の意見もどんどん出していこう
「お店を回りながら散歩でもしましょうか?」
〝春〟を感じよう
外に出ると綺麗な色が広がっている。多くも少なくもなく美しく並んでいた。それは、まるで作り物のように整っている、しかし、目で見て肌で感じるこの空気はたしかに一部の短い時期の〝春〟なのだ。
舞い落ちる葉を取ろうとする千ちゃん、手の平を上に向けてそこに春を待つみのりさん
「きれいだね」
やっぱり私にとってはみんな綺麗で一体化しているように感じるのだ。
マルシカクちゃんが呟きを聞いて軽く駆け出してクルクルと回る。あぁ、マルシカクちゃん分かってる、かわいい!かわい過ぎるよ
「ユーナおねーちゃん♪」
周囲の人が見たらただ子供がハシャイでいる光景だけど、それには愛があって私に届いている
「マルシカクちゃん♪」
「うん♪」
駆け寄るマルシカクちゃんかわいー♪
長くはもたないけど横向きにやる抱っこをして笑い合った♡
「はぅ、(お2人も)きれいですぅ・・」「ね!」
アイテム屋、食材屋、本屋、服屋と中心に向けお店は揃っていて見ていく。 通行人の服装を見ていて多いのは薄手の服を着てる人が大半だった。
「おねえちゃん、ふくは?」
「うん、言ってみようか」
・・久しぶりだから緊張する…
「『黒真珠のブローチ』と『真忠の証』、『金のメイル』、もう1個『金のメイル』・・はやめておきます」
ジッと見ていた無表情の店員さん、キランっと目を光らせるとクイッと顎で店の奥へと誘われる。
「知ってる人です?」
「ふくが買えるの」
この場所に商品が並んでいるのに奥で買うという、知り合いでもないのにとはてなを浮かべる千ちゃん
奥は座敷になってて家に欲しいなと感じながら座ると、店主さんは相変わらずの無表情でスッと何重にも布で包まれた物をといていく、やがて、より一層厚い布で包まれているところで手を止めると私たちに差し出してきた
「これはこの町の伝統だった服だ、今は廃れてしまったけどな。 今は先祖が残したという書物に共感してくれた人だけに売っている」
いるか?と目で見てくる
本か、本屋にでも売ってたのかな・・・
「はい、ひと目で欲しいなと感じてしまったんです」
「・・・ふっ、ありがとうな」
無表情だったのが和らいで柔らかく微笑んだ。
ごめんなさい、共感していません! その書物知りません!
値段は4着で44444G、一式装備の正規の値段であった。
「ユウナちゃん、さっきのなあに?」
「〝着物〟っていう和服だよ」
千ちゃんも空気を読んで静かにしていたからスムーズに取り引き出来たけど視線とのめり込みがちな態度で気になってたのは分かってた。 服なら着てみたいって伝わってくる。
どうせ着付け出来ないししたいならやってみようかと収納してアイテムに入れた。周りに人がいない瞬間に装備させてみる。
派手だった、水の流れみたいな青系の柄。着物といえば落ち着いた感じしかイメージがなかったから変な感じが拭いきれない。
「これが〝着物〟? なんか歩きにくいね。でもかわいい!」
「脱げないのでしょうか? 帯?で止まっているのですか?」
ごめん、詳しくないから分かんないです。一応そうだねって言っておく。私、七五三とか、成人式でもやってないから着てないんだよ、家で洋服での写真は撮ってあったけど。
性能は全装備の中でのDFEとMGR大幅上昇で最強である。 デメリットがSPDの超大幅減少でボスクラスの長期戦闘で1回参加出来るかくらいになってしまうこと。ノックバックされたら確実に何も出来ずに徐々にHPが削られていくのを見なくてはいけないくらいに癖が強い装備だった。
しかし、SPDの影響を受けない今では『歩きにくい』くらいで千ちゃんの最強防具かもしれない・・・派手過ぎるも装備しにくくて欠点か…
・・・戦闘ウィンドウが開かれた
「フハハハハハ!また会ったな!!
我の計画の邪魔をした償い、その身で贖うがいい!」
突如響き渡る男の声、辺りに姿は見当たらない。みのりさんキョロキョロ、千ちゃんある一点付近を見回している、マルシカクちゃん私に抱かれにきた、もちろん私はそれを抱いた。
「な、なんなのでしょうか!」
「みのりさんわからないの?」
「は、はい?」
そっか、そうだよね。 それより戦闘ウィンドウ開きっ放しか・・・もう(戦闘が)始まってるっぽいね
「今回は相手が見えないところから始まるみたい
うーん、千ちゃん分かってるの?」
「はい、あの辺から(声が)広がってるみたい」
すごいねー、全く分からなかったよ。
「どうしたどうした♪ かかってこないなら我からいくぞ?」
愉悦に浸ったような声が、やはり全体から聞こえてくる。
「はい、あそこです!」
ある空の一点を千ちゃんが示す。 私はみんな魔法攻撃アップを使うとマルシカクちゃんがギガサンダーを放った
「グッ!? ば、バカな!?
クククッ! クククククッ!! ハーハッハッハ!! 我の力をみせてやる!!」
黒いモヤモヤが人の姿を形成していくと、果たして現れた存在にみのりさんが目を見開いて体をぶるりと一度震わせると嬉しさ混じりに顔を赤らめて呟いた
「へぅ…ま、(町の人がいた)中で脱いだ時、にょ・・」
〝ギャルセット〟に急いで着替えさせた時の記憶の帰還が行われたよう・・・惜しい、脱いだのはそのちょっと前だ。 今こそ〝あぶない水着〟を装備させたら空気読んだみたいじゃない?
「このまま着替えます?」
ぶるぶると首を横に振っていた。
「デッドオアアライブ!」
そんな時に千ちゃんが嬉々としてサイコロを降り始めた
「ボスだから効果無いよ?」
「(敵が)飛んでて(短剣が)当たらないから」
それなら防御をって、うん、暇なんだね。威圧ある敵を前にも関係無しだ。
因みに偶数が出て〝せいこう〟したけど即死にはならずにMPが無事だっただけだった
「攻撃に備えてね」
マルシカクちゃんが攻撃して何もなかったからみのりさんも攻撃
「クックック、もはや我が認める相手はお前らに他にない! 勇者と認めようではないか!」
今回は三段階目にも先制攻撃なかったようだ。するりとバラット降りてくると、心から愉しい!と笑いながら握手を求めるように手を出してきた・・・罠じゃないか
「どうした? 我が手を取るがいい!!
人間の〝礼儀〟であろう♪ ほれ、取れ!」
うん、罠じゃない。この人砕けた
「はい、よろしくお願いします」
「フハハハハハ♪ なんと愉快なことか! よろしくしてやろう!」
他の者も来いと待っているのでみのりさんを呼んだのだった。
・・・。
戦闘ウィンドウも消えてバラットはまだいるが人の流れも疎らに出てくる
・・・あの服って暑くないのかしら?
・・・町長様に報告した方がいいんじゃないか?
・・・ちょっとお店行って見てくるね
バラットの容姿は誰も気にしないが言動がおかしく目立つので不審者扱いだ。
それと意外なのが千ちゃんの着てる着物が好まれているようで好意的な視線が向けられてる。
「ハッハッハ! 腹が減ったではないか、糧といこうか!」
「バラットさんは「呼び捨てでよい」
・・バラットは何食べるの?」
「うむ! それは決まってあろう?・・『料理』だ!」
料理か・・何でもいいなら久しぶりにラーメンにしよっかな。 バラット様、家にごしょーたい!
・・・。
「ハハハハハ! 美味い! これは美味だ!
世界の万物を食してきた我にここまで言わせるんだ、誇れ!」
バラット様には豚骨ラーメンをあげたら大大大絶賛でおかわりの連続である。
「それに、何もせずに完成する、調理はさすが我の盟友であるな!」
すっかり親友の雰囲気の四天王にちょっと引きながら、マルシカクちゃんといなしながら対応していると最後の一杯を食べ終わり真剣な表情になる
「我の眷属にならないか?」
眷属ってあれか? 番みたいな? 『なれ!』って言わないあたり本気が伝わる
「ごめんなさい、マルシカクちゃんのお嫁さんだから」
マルシカクちゃんをチラリと見ながら断ったら、呆気にとられたようにポカンとされた
「・・・それは、断る理由なのか?」
「え? はい」
「ふむ? そうか、残念だ」
どこか噛み合わない会話に間違った気になって聞き返そうとしたらバラット様はサッと翻る
「ククククク! では次、相見える時は我に跪かせようぞ!(マルシカクを見る)」
「うん!またあそぼうね」
「うむ!糧も期待しておこう」
そうして高笑いながら帰っていった。
そして、一気に静かになった部屋でみのりさんは大きく息を吐いた。
「また戦って遊びに来るみたいなんだね」
「バラットちゃん? って楽しい人だったね」
彼の砕けた後の態度には、面倒くさいと感じるか好印象と感じるかの両極端だと思う。 仲間内に悪い印象を受けた人はいないと見えた、みのりさんは完全に敵対だったのに急にフレンドリーになったから戸惑い合わせられてないだけだよ。
・・・トントントン
「あれ、戻ってきた?」
「わたくしが出ますね」
チャイムじゃなくてノックする音でバラットが戻ってきたと思っていたのだけど、みのりさんがオタオタしながら連れてきた人は違う人だった。
・・・金髪ツインテールの幼女だった! かわいい子だけれど、誰?
「女の子?」
「ククククク!案内ご苦労じゃった!
そこの!!」
偉そうな幼女はビシリ!と私を指差した
「貴様には世界の半分をくれてやろう!!」
あ、この人あれだ・・・。




